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CIコーポレート・アイデンティティの意味や目的と開発とは

[ ブランディングデザイン ]

CI(コーポレート・アイデンティティ)の意味や目的と開発とは

CI(コーポレート・アイデンティティ)は、企業の「顔」と言える存在です。単なるロゴやデザインを超えて、企業の本質や価値観を表現する重要な戦略です。理念や行動指針といった企業の内面を、視覚的なデザインと一貫して発信することで、顧客や取引先、従業員との信頼関係が築かれていきます。特に競争の激しい市場では、他社との差別化が不可欠です。その中で、しっかりと構築されたCIは企業の大きな強みとなり、ブランド認知の向上や持続的な成長にも大きく貢献します。本記事では、株式会社チビコでブランディングディレクターをしている筆者が、CI(コーポレート・アイデンティティ)の基本的な意味と目的、そして 実際に活用するための開発ステップについて、詳しく解説していきます。


CI(コーポレート・アイデンティティ)とは

グループブランドの強みを最大化する方法

CI(コーポレート・アイデンティティ)とは、簡単に言えば「企業らしさ」です。企業が「何者であるか」「何を大切にしているか」という本質である重要な概念といえます。具体的には、企業理念やビジョン、行動指針などが含まれ、その企業が社会に対して「どんな価値を提供できるのか」「何を目指しているのか」を明確に示すものです。また、CIは社員一人一人にも重要な役割を果たします。日々の仕事の中で「何を大切にすべきか」という判断基準となり、組織全体の方向性を示す羅針盤のような存在なのです。このように、CIは企業の独自性を守りながら、長期的な成長と信頼獲得の土台となっています。

▶︎ 詳細記事:CI(コーポレートアイデンティティ)の意味や目的と開発とは

■ CI(コーポレート・アイデンティティ)の目的

CI(コーポレート・アイデンティティ)の意味

【 企業の存在意義を明確化する 】

CIの最も重要な目的は、企業が「なぜ存在するのか」を明らかにすることです。単に製品やサービスを提供するだけでなく、社会にどのような価値をもたらすのかを定義します。存在意義が明確であれば、社員の意思決定が一貫し、顧客や社会からの共感も得やすくなります。これにより、企業は単なる「商品提供者」から「価値創造者」へと進化し、長期的なブランド基盤を築けます。

理念・ビジョン・価値観の統一

企業活動の根幹となる理念やビジョン、価値観を組織全体で共有し、統一することはCIの核です。社員一人ひとりが同じ方向を向き、同じ基準で意思決定できるようになります。例えば「顧客第一主義」を掲げるなら、営業・開発・サポートのすべての行動がその思想に沿う必要があります。これにより、企業としてのブレがなくなり、顧客や市場に対して一貫性のある印象を与えられます。

社内外への一貫したメッセージ発信

CIは、顧客・取引先・株主・地域社会・社員など、すべてのステークホルダーに向けたメッセージの統一を実現します。理念やビジョンを軸にした発信ができれば、広告や採用活動、広報などあらゆるコミュニケーションに一貫性が生まれます。この一貫性が、企業の信頼性を高める重要な要素です。逆にメッセージがバラバラだと、企業イメージが曖昧になり、ブランド価値を損なうリスクがあります。

ブランドの差別化と独自性の強化

競合が多い市場で企業が選ばれるためには、明確な差別化が欠かせません。CIは「自社ならではの価値は何か」「他社とどう違うのか」を定義し、ブランドの独自性を強化します。これにより、顧客は「なぜこの企業を選ぶのか」を明確に理解できます。さらに、(VI)ビジュアル・アイデンティティと連動させることで、理念をデザインや体験に落とし込み、強いブランド印象を形成できます。

経営戦略との整合性を確保する

CIは企業の経営戦略と密接に連動しています。理念やビジョンを定義しただけでは不十分で、事業戦略・マーケティング戦略・人材戦略などと整合させる必要があります。たとえば「環境に優しい社会を目指す」と掲げるなら、製品設計・調達・販売まで一貫して環境配慮型であることが求められます。これにより、企業活動全体が一本筋の通った形となり、ブランド信頼性が高まります。

信頼と好感度の向上

CIを適切に設計・運用することで、企業は市場や社会からの信頼を獲得できます。理念に基づいた一貫した行動とメッセージは、顧客や投資家、取引先など多様なステークホルダーに安心感を与えます。また、ブランドへの共感が高まり、長期的なロイヤルティを形成することも可能です。結果的に、企業は価格競争に陥らず、価値ベースで選ばれるブランドへと成長していきます。

■ CI(コーポレート・アイデンティティ)を構成する3つの要素

CI(コーポレート・アイデンティティ)を構成する3つの要素

MI(Mission Identity) = ブランドの心

MI(マインド・アイデンティティ)は、企業の理念やビジョンを明確に表現する概念で、コーポレートアイデンティティ(CI)の基盤を形成します。企業の存在意義や方向性を示し、行動やビジュアルアイデンティティ(VI)と連携して、ブランドメッセージを強化します。これにより、企業は社会的な目的を持ち、持続可能な成長を目指すことが可能になります。

[ 目的 ]
⚫︎ 経営層と社員が共有する価値観と目的を明確にする
⚫︎ 社会との関わり方を示すことで、外部からの共感を生み出す
[ 具体例 ]
⚫︎ Google「世界中の情報を整理し、誰もがアクセスできるようにする」
→ 事業活動の根本思想が簡潔に表現されています。

▶︎ 詳細記事 :ブランドビジョン開発のポイントとは?

BI(Behavior Identity) = ブランドの行動

BI(ビヘイビア・アイデンティティ)は、企業の理念やビジョンを具体的な行動に落とし込む指針です。社員がどのように考え、行動すべきかを示し、企業文化の形成に寄与します。これにより、理念と一致した行動が促進され、顧客や社会との信頼関係が構築されます。BIは、企業の価値観を日常業務に反映させる重要な要素です。

[ 目的 ]
⚫︎ 社員一人ひとりがブランドの体現者となる行動を促す
⚫︎ 組織文化として行動規範を浸透させる
[ 具体例 ]
⚫︎ 誠実な対応
⚫︎ 迅速なレスポンス
⚫︎ チームワークを尊重する
→ 具体的な行動レベルまで明確にし、日常業務に反映させることが重要です。

▶︎ 詳細記事:行動指針の目的と効果とは

VI(Visual Identity) = ブランドの見た目

VI(ビジュアル・アイデンティティ)は、企業やブランドの理念を視覚的に表現するデザイン要素の統一を指します。ロゴ、カラー、フォントなどを通じて、ブランドの個性やメッセージを一貫して伝え、消費者の記憶に残る印象を与えます。VIは、ブランド体験を強化し、競争力を高める重要な役割を果たします。

[ 目的 ]
⚫︎ 顧客に一貫したブランド体験を提供する
⚫︎ ブランドの視覚的認知度と好感度を高める
[ 具体例 ]
⚫︎ Appleの店舗デザイン、Webサイト、広告など
→ シンプルで洗練されたVIでAppleらしいブランドが構築されています。

▶︎ 詳細記事:VI(ビジュアル・アイデンティティ)とは何か?

■ CI(コーポレート・アイデンティティ)が何故必要なのか?

CI(コーポレート・アイデンティティ)が何故必要なのか?

主な社会背景

現在、多くの企業がCI(コーポレート・アイデンティティ)の見直しを進めている理由には、次のような社会的背景があります。

⚫︎ グローバル化
→ 多国籍市場においてブランドの一貫性を保つのが難しくなっている。文化や価値観が異なる国や地域でも統一したブランドイメージを発信する必要がある。

⚫︎ 働き方改革・リモートワークの普及
→ 働く場所・時間が多様化し、社員間の価値観も広がっている。その結果、共通の価値観や行動基準を共有することがこれまで以上に重要になっている。

⚫︎ ESG(環境・社会・ガバナンス)/サステナビリティ重視
→ 消費者や投資家から企業の社会的責任が厳しく問われている。理念の明確化と、その理念が行動としてどう表現されているかが評価対象になっている。

このような企業におすすめ

以下のような状況にある企業には、特にCI(コーポレート・アイデンティティ)の導入・見直しを強くおすすめします。

⚫︎ M&A・グローバル展開中の企業
→ 組織統合や国際市場への進出時にブランドの一貫性を確保する必要がある。

⚫︎ ブランド刷新を検討中の企業
→ 新たな市場環境に対応するため、理念やビジュアル、行動指針の再定義が求められる。

⚫︎ 社内文化の再構築を目指している企業
→ 働き方の変化や組織改編を経て、社員が共通の価値観を持てる新たな文化作りが必要になっている。

■ CI(コーポレート・アイデンティティ)開発のプロセス

CI(コーポレート・アイデンティティ)開発のプロセス

▶︎ 詳細ページ:株式会社チビコのサービスサイトへ

【 ① 現状の調査・分析

CI(コーポレート・アイデンティティ)開発の第一歩は現状把握です。企業の強み・弱み、ビジョン、文化を分析し、CI戦略の土台を築きます。競合のCIやブランド特性を調査し、自社の立ち位置を明確化。さらにターゲット顧客のニーズや価値観を把握し、独自の価値提供の方向性を導き出します。これらの情報がCI設計の基盤となります。

[ 企業内部の現状把握 ]
⚫︎ 企業理念やビジョンの浸透度(社員アンケート、ヒアリング)
⚫︎ 経営層のブランド認識と方向性
⚫︎ 社員のブランド意識と価値観
⚫︎ 組織文化・行動様式(公式/非公式なもの含む)
⚫︎ 社内コミュニケーションの現状
⚫︎ 既存のVI(ロゴ、カラー、フォント、トーン&マナー)の評価

[ 企業外部の現状把握 ]
⚫︎ ターゲット顧客のニーズ・価値観・ブランドに対する期待
⚫︎ 顧客満足度やブランドロイヤルティの現状
⚫︎ 競合他社のCI・ブランド戦略の特徴と差別化要素
⚫︎ 市場全体のトレンド(業界の価値観やキードライバーの変化)
⚫︎ メディアやSNS上でのブランドの言及状況・評判

[ ブランドギャップ分析 ]
⚫︎ 理想のブランド像と現状ブランドイメージのギャップ
⚫︎ 社内・社外双方の意識ギャップの可視化
⚫︎ コミュニケーションの一貫性確認(社内・外部向け資料、広告、WEB等)

【 ② ブランド理念の言語化(MIの明確化)

企業の調査結果をもとにCI(コーポレート・アイデンティティ)の核となるブランドコンセプトを策定します。これは顧客に提供する価値や社会的役割を明確化し、理念や方向性を具体的な言葉で表現するものです。ビジョンと一致したコンセプトはCI全体の一貫性を高め、社員や顧客の共感を生み、社内外でのメッセージ共有を促進します。

[ 経営層インタビュー ]
⚫︎ なぜ我々はこの事業を行っているのか
⚫︎ 社会にどんな価値を提供しているのか/したいのか
⚫︎ 未来に向けてどんな企業像を目指しているのか

[ ステークホルダーインタビュー ]
⚫︎ 主要顧客
→ 自社にどんな価値を感じ、なぜ選んでいるのか。
⚫︎ パートナー企業
→ 自社との協業で感じている強みや期待は何か。
⚫︎ 社内リーダー・現場社員
→ 日々の仕事の中で何に誇りややりがいを感じているのか。

【 ③ デザイン開発

ブランドコンセプトを視覚化するために、企業イメージに適したロゴ、ブランドカラー、フォントを決定します。デザイン要素は一貫性が重要で、ガイドラインに基づき整理・統一。WEBサイトや名刺、会社案内、広告など、全てのデザインに統一感を持たせ、企業イメージを視覚的に強く印象付けます。

[ ロゴ・カラー・フォントなどのデザイン作成 ]
⚫︎ ロゴデザイン
→ ブランドの象徴として、企業理念や価値観をシンボリックに表現。認知性と独自性を兼ね備えたデザインが求められます。
⚫︎ カラー設定
→ 色彩は感情に強く訴えかけます。ブランドの性格や価値観に合ったカラー設計が重要です。(例:信頼感→青、革新性→赤など)
⚫︎ フォント選定
→ タイポグラフィはブランドのトーンに大きな影響を与えます。堅実さ、親しみやすさ、先進性など、意図に沿ったフォント選定が求められます。

[ ロゴ・カラー・フォントなどのデザイン作成 ]
⚫︎ ロゴデザイン
→ ブランドの象徴として、企業理念や価値観をシンボリックに表現。認知性と独自性を兼ね備えたデザインが求められます。
⚫︎ カラー設定
→ 色彩は感情に強く訴えかけます。ブランドの性格や価値観に合ったカラー設計が重要です。(例:信頼感→青、革新性→赤など)
⚫︎ フォント選定
→ タイポグラフィはブランドのトーンに大きな影響を与えます。堅実さ、親しみやすさ、先進性など、意図に沿ったフォント選定が求められます。

[ トーン&マナーガイドの整備 ]
⚫︎ 言葉遣い・文章トーン
→ フォーマル/カジュアル、親しみやすい/信頼感のある、などブランドの人格を表現する言語スタイルを明確化。
⚫︎ 写真・ビジュアル表現
→ 使用する写真のトーン(明るい/シック/温かみのある など)や構図の指針を設定。ブランドの世界観を統一的に伝える。
⚫︎ 空間デザイン
→ 店舗やオフィスの空間デザインにもVIを反映。物理的な接点でもブランド体験の一貫性を保つ。

【 ④ コミュニケーションの設計

CI(コーポレート・アイデンティティ)の効果を最大化するには社内外での一貫したコミュニケーションが不可欠です。理念やブランドコンセプトを社員に浸透させる研修やイベントを実施し、理解と共感を促進。対外的には発信体制を整備し、メディアを活用して企業価値を効果的に伝えます。これによりCIの一貫性と企業の信頼性が高まります。

[ 広告・WEB・営業資料への反映 ]
⚫︎ 広告
→ マスメディア・デジタル広告ともに ビジュアル/コピー表現/トーンを統一。
⚫︎ WEBサイト
→ サイトは企業理念の発信拠点。トップメッセージやビジュアル表現までCIに基づいて見直します。
⚫︎ 営業資料
→ プレゼン資料やパンフレット、提案書もブランドトーンに整え、一貫したストーリー性を持たせます。

[ 顧客接点全体の統一 ]
⚫︎ 店舗・オフィス空間
→ 空間デザインやサイン計画まで、ブランドの世界観を体感できる場として設計。
⚫︎ 展示会・イベント
→ CIに基づくテーマ設定、ブースデザイン、配布資料、スタッフの言葉遣いまで細部にこだわる。
⚫︎ 商品パッケージ
→ VIガイドに準拠したデザイン適用はもちろん、商品自体が理念を体現する設計を目指します。
⚫︎ SNS
→ 投稿内容のトーン、ビジュアル表現までガイドラインを共有し、一貫したブランド人格を発信。

■ CI(コーポレート・アイデンティティ)の基本デザイン開発

ベーシックデザイン開発

1. ネーミング開発

ネーミング開発は、そのブランドの第一印象を左右する大切な要素となります。ネーミングには、その企業が大切にしている考えや価値観、そして業界での独自の立ち位置が映し出されます。良いネーミングとは、お客様に覚えていただきやすく、親しみを感じてもらえるものです。さらに、スムーズに発音でき、世界のどの市場でも通用する名前であることが望ましく、そのためにはターゲットとなる地域の文化や言葉の特徴もしっかりと考慮する必要があります。

▶︎ 詳細記事:ネーミング開発の条件と成功事例

2. 企業理念開発

企業理念とは、その会社が何のために存在し、何を大切にし、どんな未来を目指しているのかを言葉にしたものです。これは社内の人々にも、外部の方々にも、会社の進むべき道を示す道標となります。明確な企業理念があることで、従業員全員が同じ目標に向かって歩みを進めることができ、お客様にもその企業の想いが伝わりやすくなります。さらに、企業理念は会社独自の文化を育み、組織全体が一つの方向性を保ちながら成長していくための土台となります。

▶︎ 詳細記事:ブランドビジョン開発のポイントとは?

3. ロゴデザイン開発

ロゴデザインは、企業の顔とも言える大切な視覚的シンボルであり、会社の大切にしている想いや目指す未来への願いが込められています。良いロゴデザインは、シンプルな形でありながらも、その企業ならではの個性が光り、見る人の心に自然と刻まれるようなデザインを持っています。そして、名刺や封筒、WEBサイトなど、どんな場所で使われても魅力的に見えるよう、その形や色使いは入念に検討します。

▶︎ 詳細記事:ブランドロゴとシンボルデザイン開発の7つのポイント

4. 正式社名ロゴタイプデザイン開発

正式社名ロゴタイプとは、企業の名前を印象的に魅せる特別なフォントデザインのことです。企業のイメージを統一的に表現しつつ、他の企業とは一線を画すため、その会社らしさが感じられる独自の文字デザインを生み出します。そこには、誰もが読みやすく親しみやすい要素を残しながら、その企業ならではの個性や魅力を巧みに表現することが求められます。

5. 指定書体の選定

指定書体は、企業が発信する様々な文章やメッセージに統一感を持たせるために選ばれたフォントです。文字の形や雰囲気が企業のイメージにぴったりと合うものを選ぶことで、どんな言葉にもその企業らしさが自然と表れます。また、社内での書類から対外的な広告まで、幅広い場面で使われることを考え、読みやすさはもちろん、デジタル画面での見え方にも気を配って選定します。

6. ブランドカラーの選定

ブランドカラーは、企業の個性や伝えたい想いを色を通して表現する大切な要素です。色には私たちの心に働きかける力があり、企業らしさやメッセージをより印象的に伝えるため、慎重に選ばれています。たとえば、青色からは信頼感や知的な印象が、赤色からは熱意や力強さが感じられるものです。そして、一度選ばれたブランドカラーは、ロゴや店舗のデザイン、広告など、様々な場面で統一して使われます。

▶︎ 詳細記事:ブランドカラーとは?設定方法とロゴの配色について

7. ブランドステートメント開発

ブランドステートメントは、企業がお客様に対して「何を大切に」「どんな価値を」お届けしたいのかを表現した大切なメッセージです。そこには、そのブランドならではの特徴や果たすべき使命が、分かりやすい言葉で込められており、お客様にとってそのブランドがどんな存在でありたいのかが示されています。このメッセージは広告や様々な企業活動の中で一貫して使われます。

▶︎ 詳細記事:ブランドステートメント開発のメリットとは

8. ロゴガイドライン開発

ロゴガイドラインは、企業のシンボルであるブランドロゴを正しく美しく使うための大切な規定です。ロゴの大きさや配置の仕方、色使い、背景との組み合わせなど、細かな使用ルールを明確に定めることで、どんな場面でも統一された印象を保つことができます。このガイドラインがあることで、ロゴが不適切に使われることを防ぎ、ブランドの価値を守りながら、一貫したイメージを築いていくことができます。

▶︎ 詳細記事:ロゴガイドラインの目的や構成と開発事例

■ CI(コーポレート・アイデンティティ)の各種アプリケーションデザイン開発

CI(コーポレート・アイデンティティ)の各種アプリケーションデザイン開発

1. ステーショナリーデザイン(名刺・封筒・レターヘッドなど)

ステーショナリーデザインは、名刺や封筒、レターヘッドといった基本的な文具類に、企業らしさを統一感を持って表現することで、会社の信頼性とブランドの魅力を効果的に伝えるものです。これらの文具に会社のロゴや決められた色を一貫して使用することで、お客様との出会いの場面で良い印象を残し、企業の存在感を高めることができます。こうした細やかな配慮が、会社の専門性を印象づけ、長く愛されるブランドづくりにつながっていくのです。

2. サインデザイン計画(パネル・広告看板・標識・案内表示など)

サインデザイン計画とは、様々な案内板や看板、標識などのデザインに統一感を持たせ、誰もが見やすく分かりやすいものにする取り組みです。ブランドカラーやロゴを効果的に取り入れることで、建物や施設全体に一貫した雰囲気を生み出すことができます。そして、案内表示や広告看板に至るまで、このような配慮の行き届いたデザインを通じて、お客様からの信頼を深め、企業の印象をより魅力的なものにします。

3. 各種印刷物デザイン(会社案内・プレスリリース・商品カタログなど)

印刷物デザインは、会社の案内資料やプレスリリース、商品カタログなどを通して、企業の魅力を伝える重要な役割を担っています。これらのデザインには、企業らしさを一貫して表現しながらも、読む人にとって分かりやすく、必要な情報が伝わることが大切です。このように、企業の想いや商品の特徴を印象的に伝えることで、ブランドの価値を高め、お客様に繰り返し選んでいただけるような関係づくりに繋がります。

4. WEBサイトデザイン(コーポレートサイト・ブランドサイト・採用サイトなど)

WEBサイトは、インターネットでの企業の顔として、見る人に最初の印象を決める大切な存在です。企業の目指す未来や伝えたいメッセージを、統一感のあるデザインで表現し、誰もが使いやすい画面構成を提供することで、お客様からの信頼と興味を得ることができます。さらに、魅力的なコンテンツや便利な機能を適切に取り入れることで、企業とお客様との絆を深め、ブランドの価値を高めていくことができます。

5. ユニフォームデザイン(服・帽子・腕章・名札・ワッペンなど)

ユニフォームデザインは、従業員の服装やアイテムを通してブランドイメージを表現できます。統一されたデザインが、チームの連帯感を生み、顧客に対して一貫した印象を与えます。ロゴやカラーの一貫性により、従業員は企業ブランドの一員として、ブランドの個性を視覚的に強化します。

6. 車輌デザイン(営業車両・輸送車両・船舶・航空機など)

車輌デザインは、営業車や配送車などに企業のロゴや特徴的な色使いを施すことで、街中を走りながらブランドの存在感を広めていく役割を担っています。人目を引く色の組み合わせやデザインを工夫することで、より多くの地域の方々に企業の印象を届けることができます。このように、企業の確かな信頼性とプロとしての誇りを車両のデザインに込めることで、走る広告として効果的にブランドの魅力を伝えられます。

CI(コーポレート・アイデンティティ)の成功事例

AppleのCI(コーポレート・アイデンティティ)開発

Apple | 成功事例

シンプルでスタイリッシュなデザインで高い評価を得ています。

Appleは、自社のコンピューターが新鮮で革新的な存在であることを表現するため、ロゴに林檎の形を選びました。そのロゴは洗練された黒一色で描かれ、高い美意識を感じさせるデザインとなっています。Appleのビジュアル・アイデンティティの特徴は、熱心なファンを生み出すことを意識した、シンプルで統一感のあるデザインにあります。製品のインターフェースやパッケージ、広告、店舗づくりなど、あらゆる場面で一貫したデザインの体験を提供することで、Appleならではのブランドイメージを築いているのです。特別に選ばれたデザインの様式や色使い、文字のスタイルを通じて、視覚的な認知度を高め、製品やサービスのブランド力を強化しています。このような取り組みにより、Appleは独自の世界観を創り上げ、世界中のお客様から強い支持を得ているのです。

[ 成功ポイント ]

⚫︎シンプルで洗練されたデザイン
AppleのCI(コーポレート・アイデンティティ)は、「シンプルであること」を何よりも大切にしています。製品はもちろん、パッケージや広告、店舗に至るまで、無駄を削ぎ落とした洗練されたデザインで統一されているのです。このように一貫した美意識で作り上げられたAppleの世界観は、見る人の心に深く印象づけられています。

⚫︎ロゴの象徴性と認知度
Appleのリンゴのマークは、シンプルながらも印象的なデザインで、世界中の人々の心に刻まれています。このマークは文字を必要とせずとも、見た人が自然と「Apple」を思い浮かべるほどの高い認知度を持ち、それがブランドの強い個性となっているのです。

⚫︎Think Differentのコーポレートメッセージ
Appleは1997年、「Think Different」という力強いメッセージを掲げ、独創性と革新を大切にする企業としての姿勢を鮮やかに打ち出しました。このメッセージにより、新しいことに挑戦し、自由な発想を大切にするブランドとしてのイメージが人々の心に根付き、他のどの企業とも違う存在として認められるようになったのです。

⚫︎統一感のあるユーザー体験
Appleは製品の使いやすさやデザイン、そしてApple Storeでの接客に至るまで、すべてにおいて統一された世界観を徹底しています。シンプルで感覚的に使える操作性を追求することで、お客様がどの製品を手に取っても、Appleならではの心地よい体験ができるよう、細やかな配慮が施されているのです。

⚫︎店舗デザインによるブランド体験
Apple Storeは、Appleが大切にする世界観を忠実に表現した空間として設計されており、店内のすみずみにまでAppleらしさが息づいています。お客様はこの特別な空間で、Appleの世界観を肌で感じることができ、それによってブランドへの信頼と愛着がより一層深まっていくのです。

⚫︎サステナビリティの取り組み
Appleは、環境に優しい製品づくりやリサイクルの取り組みを通じて、企業としての大切な考えを形にしています。このように地球環境を大切にする姿勢は、ブランドとしての価値をより高めており、現代を生きる私たちの心に深く響いているのです。

[ 出典 ] アップル公式サイトより

Coca-ColaのCI(コーポレート・アイデンティティ)開発

Coca-Cola | 成功事例

赤と白の配色や独自のロゴキャッチフレーズなどが特徴的です

コカ・コーラのロゴは、優雅な波のような曲線を描き、懐かしさと新しさが見事に調和したデザインとなっています。印象的な赤と白の組み合わせは、見る人の心に鮮やかに焼き付き、コカ・コーラならではのブランドイメージを作り出しています。この赤と白の世界観は、広告やパッケージ、ポスターなど、あらゆる場面で一貫して使われ、コカ・コーラらしさを感じられる体験を提供し続けています。「Taste the Feeling」というキャッチフレーズには、誰もが親しみやすく、心が温かくなるような想いが込められており、ブランドの魅力をより一層引き立てています。コカ・コーラのビジュアル・アイデンティティには、世界中の人々から愛され、親しまれるブランドになりたいという願いが込められています。そして実際に、コカ・コーラは世界で最も愛されている飲み物の一つとなり、多くの人々から支持され続けているのです。

[ 成功ポイント ]

⚫︎象徴的なロゴとブランドカラー
コカ・コーラのロゴは、独自の筆記体と、赤と白という鮮やかな色の組み合わせにより、一目見ただけで誰もが分かる強い個性を持っています。このシンプルながらも印象的なデザインは、見る人の心に変わらないイメージを刻み、世界中でコカ・コーラを代表する象徴となっています。

⚫︎一貫したボトルデザイン
コカ・コーラは、1915年に生まれた「コンツアーボトル」という特別なデザインによって、商品そのものに独自の個性を与えています。このなめらかな曲線を描くボトルは、見た目だけでなく手に取った感触でもコカ・コーラらしさを感じられるよう工夫されており、他にはない魅力を生み出しています。

⚫︎Happiness(ハピネス)のブランドメッセージ
コカ・コーラは、「幸せ」や「爽やかさ」をテーマに、楽しい瞬間や前向きな体験を大切にするメッセージを届け続けています。このブレることのない想いは、広告活動から製品を味わう時まで、すべてに一貫して込められており、多くの人々の心に響いています。

⚫︎グローバル展開とローカライズ
コカ・コーラは、世界共通のブランドイメージを大切にしながらも、それぞれの国の文化に寄り添ったメッセージや広告を展開しています。このように、世界で一つの顔を持ちながら、地域ごとの特色を活かした表現を取り入れることで、より多くの人々に親しみを感じてもらえるよう工夫しています。

⚫︎サステナビリティと社会貢献活動
コカ・コーラは、リサイクルの推進や環境を守る活動を通じて、持続可能な社会づくりに真剣に取り組んでいます。このような誠実な姿勢は、現代を生きる私たちの共感を呼び、ブランドとしての信頼感をより一層高めることにつながっています。

⚫︎シンプルで共通性のある広告
コカ・コーラは、「Share a Coke(コカ・コーラを誰かと分かち合おう)」といった、シンプルで心に響くメッセージを世界中で展開し、同じ想いで人々の心とつながっています。このように分かりやすい広告活動を通じて、ブランドらしさを印象づけ、お客様との深い絆を育んでいます。

[ 出典 ] コカ・コーラ公式サイトより

AirbnbのCI(コーポレート・アイデンティティ)開発

Airbnb | 成功事例

シンプルで親しみやすいデザインが特徴的です

Airbnbのロゴは、優しい丸みを帯びた小文字で「airbnb」と表され、その右上には家の屋根を思わせる三角形のマークが添えられています。このシンプルで親しみやすいデザインには、「人と人をつなぎ、世界をより広く深く体験してほしい」というAirbnbの想いが込められています。Airbnbのブランドイメージづくりでは、写真が特に重要な役割を果たしています。世界中にある個性豊かな宿泊施設の魅力を伝えるため、質の高い写真を通じて、その場所ならではの雰囲気や特別な体験を印象的に紹介しています。広告やWEBサイトでも魅力的な写真を使用することで、見る人の心を引きつける視覚体験を提供しているのです。このように、シンプルで親しみやすく、かつ明確なメッセージを持つビジュアル・アイデンティティにより、Airbnbは独自の宿泊体験を提供するブランドとして、世界中の旅行者から愛されているのです。

[ 成功ポイント ]

⚫︎ロゴと象徴的なシンボルの導入
Airbnbは2014年、「ベロ」と名付けた新しいロゴを生み出しました。このシンボルには「人」「場所」「愛」、そしてAirbnbの「A」という4つの意味が一つに溶け込んでおり、温かな親しみやすさと、みんなで作り上げるコミュニティの絆が表現されています。このシンボルは一目で分かりやすく、Airbnbが大切にする想いを象徴する印として、多くの人々の心に深く刻まれました。

⚫︎Belong Anywhereのブランドメッセージ
Airbnbは「Belong Anywhere(どこにでも居場所がある)」という心温まるメッセージを掲げ、旅先でも我が家のようにくつろげる特別な体験を提供しています。この想いを通じて、単に泊まる場所を提供するだけでなく、「誰もが自分の居場所を見つけられる」という大切な価値観を伝え、多くの人々の共感を集めています。

⚫︎一貫したVI(ビジュアルアイデンティティ)
Airbnbは、WEBサイトやアプリ、広告、ホストへの案内など、あらゆる場面で統一された視覚的なデザインを取り入れ、どこでもAirbnbらしい雰囲気が感じられるよう心がけています。このシンプルで親しみやすいデザインは、利用する人々に温かな親近感と確かな信頼感を与え、ブランドとしての一貫性を大切にしています。

⚫︎グローバルなブランドイメージとローカライズ戦略
Airbnbは、共通のロゴやメッセージを持ちながらも、それぞれの地域の文化や人々のニーズに合わせた広告や伝え方を大切にしています。このように世界で一つの顔を持ちつつ、各国の文化や価値観に寄り添ったアプローチを取ることで、地域の人々との親しみを深め、世界中で信頼されるブランドとなっています。

⚫︎ユーザー生成コンテンツとコミュニティの強化
Airbnbは、実際に利用した人々のレビューや写真、心温まるエピソードを大切な宝物として活かし、みんなで作り上げるブランドづくりを進めています。こうして共有される体験を通じて、利用者同士の絆が深まり、Airbnbが大切にする「どこでも居場所があり、人とつながれる」という想いが、多くの人々の心に自然と届いています。

⚫︎サステナビリティと多様性への取り組み
Airbnbは、環境に優しい観光のあり方や、様々な文化や個性を認め合うことの大切さを積極的に発信しています。このような社会的な価値を大切にする姿勢は、現代を生きる私たちの共感を呼び、ブランドへの信頼と愛着をより一層深めることにつながっています。

[ 出典 ] エアビーエンドビー公式サイトより

FedExのCI(コーポレート・アイデンティティ)開発

FedEx | 成功事例

シンプルで認識性の高いロゴと独自のデザインが特徴的です

FedExのロゴは、紫色の文字で「FedEx」と表現され、文字と文字の間に絶妙な空間を設けることで、全体が一つの形として調和しています。一見シンプルなこのロゴには、文字の形に巧みな工夫が施されており、見る人の記憶に鮮やかに残るデザインとなっています。実は、このロゴの中には2つの矢印が隠されているのですが、これはFedExのサービスが持つスピードと正確さを表現しているのです。FedExのビジュアル・アイデンティティは、このロゴデザインの特徴を活かした独自の世界観が特徴です。例えば、配送トラックや飛行機には、ロゴと同じ紫色が印象的に使われ、トラックの側面には矢印のデザインが大きく描かれています。こうした視覚的な表現を通じて、FedExは輸送サービスの迅速さと確実性を伝え、お客様からの信頼を築いています。このように、シンプルながら認識性が高く、ロゴの特徴を巧みに活用したデザインにより、FedExは質の高い輸送サービスのイメージを確立し、世界中のビジネスパーソンから厚い信頼を得ているのです。

[ 成功ポイント ]

⚫︎シンプルで象徴的なロゴデザイン
FedExのロゴは、白い背景に紫とオレンジの文字を組み合わせたシンプルなデザインですが、その中に巧みな工夫が施されています。「E」と「X」の間に隠された矢印には、「前に進む力」「スピーディーさ」「確かな信頼性」という企業の想いが込められており、見る人の心に自然とメッセージが伝わるような絶妙なデザインとなっています。

⚫︎ブランドカラーによるサービス区分
FedExは、ロゴの「Ex」部分の色を変更することで、さまざまなサービス(Express、Ground、Freightなど)を識別しやすくしています。このカラーシステムにより、顧客が各サービスを一目で識別でき、ブランドの統一感を保ちながら多様なサービス展開を可能にしました。

⚫︎The World on Timeのブランドメッセージ
FedExは「The World on Time(世界を、時間通りに)」というスローガンを通じて、確かな信頼性とスピーディーさを何よりも大切にする姿勢を表現しています。このメッセージにより、「正確で素早い配送」というFedExの変わらぬ想いが人々の心に響き、企業としての信頼をより一層深めることができました。

⚫︎一貫したビジュアルアイデンティティ
FedExは、配送車や飛行機、スタッフの制服、配送施設に至るまで、すべてにロゴと決められた色使いを統一して取り入れています。このように、お客様との出会いのすべての場面で変わることのないブランドの姿を見せることで、世界のどこでも同じ信頼感とFedExらしさを感じていただけるよう心がけています。

⚫︎グローバル展開とローカライズ戦略の調和
FedExは、世界共通のブランドイメージを大切に守りながらも、それぞれの地域の文化や人々のニーズに合わせたきめ細かな対応を心がけています。このように、世界で一つの顔を持ちながら、地域ごとの特色を活かしたサービスを提供することで、どの国のお客様からも安心して選んでいただける企業として認められています。

⚫︎サステナビリティと効率的な物流への取り組み
FedExは、環境を大切にする姿勢を形にするため、電気で走る車両や自然の力を活かしたエネルギーの活用に積極的に取り組んでいます。このような地球環境への真摯な配慮は、未来を見据えた企業としての評価を高め、ブランドとしての価値をより一層輝かせることにつながっています。

[ 出典 ] FedEx公式サイトより

■ CI(コーポレート・アイデンティティ)の弊社開発実績

【 R.T.HEMMA 】
「 毎日を自分らしく、心地よく 〜 Your room, Your Life 〜 」をブランドビジョンに掲げ、インテリアデザインを通して、毎日をより自分らしく、楽しく、心地よいものにしていく企業ブランド。機能、デザイン、低価格、サステナビリティを兼ね備えたサービスをBtoB、BtoCに向けて幅広く展開。

[ 詳細 ] chobico WORKS | R.T.HEMMAより

【 INSIGHT FACTORY 】
「いかにして本音を集めるか」「集めた本音に何を見るか」を独自の知見によって提案し、クライアントと共に、来たる未来を推し量り、切り拓くこと掲げるリサーチ会社のリブランディング。ブランドシンボルは、社名の頭文字である「I」と「F」をモチーフに「どう見るか。なにを見るか。」をデザインで表現。

[ 詳細 ] chobico WORKS | INSIGHT FACTORYより

【 LANDPIA 】
LANDPIAは、不動産の有効利用を通じて活力ある経済社会の実現に貢献するブランドです。日本には、まだまだ未開拓の土地や、価値を見出されていない土地が多く残されています。それらを発見、有効活用することで、社会全体が潤う仕組みを作ることを掲げています。

[ 詳細 ] chobico WORKS | LANDPIAより

【 NIHONN MOBILITY SERVICE 】
NIHONN OIL SERVICEからNIHONN MOBILITY SERVICEへの社名変更に伴うコーポレートアイディンティティ開発。新ブランドのコンセプトは、「新しい移動と技術の進化。モノを超えたサービスとしてのあり方。」モビリティには無限の可能性があることを表現しています。

[ 詳細 ] chobico WORKS | NIHONN MOBILITY SERVICEより

【 RENEWABLE JAPAN 】
すべての人を、エネルギーの主人公に。「主人公」という言葉には、同じ時代を生きる一人ひとりにエネルギーづくりの主体となって活躍していただける社会を実現したいというブランドの想いを込めています。そして、共にエネルギーについて考え行動し社会の創生に寄与していく企業の姿勢を表しています。

[ 詳細 ] chobico | RENEWABLE JAPANより

FAQ-よくある質問

■ CI(コーポレート・アイデンティティ)に関するよくある質問

【 よくある質問① 】

Q :CIとは何ですか?
A :CIは単なるロゴやデザインではありません。企業の理念・行動指針・ビジュアルを一貫して発信する“企業の顔”であり、信頼・一体感・差別化・認知向上などを実現する戦略です。

【 よくある質問② 】

Q :CIは具体的に何で構成されていますか?
A :CIは以下3要素から成ります。
MI (Mind Identity):企業の存在意義や価値観を明文化した“心”。
BI (Behavior Identity):理念を日常の行動に落とし込む行動指針。
VI (Visual Identity):ロゴやカラーなど視覚で統一的にブランドを伝える手段。

【 よくある質問③ 】

Q :CIがなぜ必要なのですか?
A :差別化、社内の一体感、採用力向上、顧客との信頼関係…すべてCIの構築によって支えられます。

【 よくある質問④ 】

Q :CIと企業文化や行動(BI)の違いは何ですか?
A :CIは企業の存在意義と価値を体系化した「ブランド体系」です。一方でBIは、CIを基盤として日常の社員行動に落とし込む具体的なルールや指針です。

【 よくある質問⑤ 】

Q :CIはロゴや色だけではないのですか?
A :はい。CIには理念・行動・視覚表現を含むすべてが含まれます。ロゴや色はその一部にすぎず、CIはあらゆる企業活動に一貫性をもたらす仕組みです。

checklist-チェックリスト

■ CI(コーポレート・アイデンティティ)開発のためのチェックリスト

【 会社名のチェック 】

⬜︎ 事業内容や提供価値が、社名から正確に伝わっているか?
⬜︎ 社名が時代遅れな印象や古臭いイメージを与えていないか?
⬜︎ 読みづらい・覚えづらい・発音しにくい社名になっていないか?

【 理念・ビジョンのチェック 】

⬜︎ 企業理念は全社員に共有され、理解されているか?
⬜︎ ブランドビジョンと現状の事業戦略が一貫しているか?
⬜︎ 社員の行動や意思決定がブランド理念と一致しているか?

【 ブランドデザインのチェック 】

⬜︎ ブランドのビジュアルが、全ての接点で統一されているか?
⬜︎ ロゴやカラー、フォントなどのビジュアル要素が古くなっていないか?
⬜︎ アプリケーション展開のコンセプトや基準が明確になっているか?

【 ガイドライン・改善のチェック 】

⬜︎ CIガイドラインが整備され、最新の状態に保たれているか?
⬜︎ ガイドラインの内容が関係者に共有され、教育が行われているか?
⬜︎ CIの定期的な見直しと改善プロセスが機能しているか?

記事のまとめ

■ まとめ

CI(コーポレート・アイデンティティ)は、単なるロゴやデザインにとどまらず、企業の“本質”を表現し“企業の顔”として機能します。理念(MI)、行動指針(BI)、視覚表現(VI)の三位一体で構成され、企業の価値観や存在意義を明確に伝えることができます。これにより、顧客や取引先からの信頼獲得、社員の一体感や採用力向上、市場での差別化を実現します。CI開発は、まず現状分析から始め、自社の強みや課題、ターゲットを整理したうえで、MI・BI・VIを緻密に設計し、社内外に浸透させることが重要です。戦略的に構築されたCIは、企業ブランドの価値を高め、長期的な成長を支える強力な基盤となります。

株式会社チビコ今田佳司ブランディングディレクター

株式会社チビコ
今田 佳司 (ブランディング・ディレクター)
ブランド戦略とコミュニケーションデザインを掛け合わせることで、企業や商品などのブランド価値の向上や競争力強化に貢献。数多くのブランディングを手がける。

chibicoロゴ

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