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いい名前なのに、なぜ売れない?商品ネーミングで間違えない判断と進め方

[ ブランディングデザイン ]

いい名前なのに、なぜ売れない?商品ネーミングで間違えない判断と進め方

商品名を考える際、担当者は「覚えやすい名前」「競合と違う言葉」を求めます。しかし、印象的な名前でも、価値や選ばれる理由が伝わらなければ、成果につながりません。商品ネーミングとは、商品やサービスの価値を言葉に凝縮し、顧客が理解し、識別し、記憶できる名称を開発することです。

ただし、売上は名前だけで決まるものではありません。名称変更が必要な場合もあれば、商品コンセプトや訴求方法を見直すべき場合もあります。重要なのは、候補を増やす前に、課題を見極めることです。商品名を「何案つくるか」ではなく、「どの問題を解決するか」という視点から判断します。

本記事では、名前を考える前の課題判断、評価基準、開発の手順、生成AIの活用、開発事例、外部への相談方法までを紹介します。商品の価値を伝え、選ばれる名称を考える実務ガイドとして、株式会社チビコ代表取締役/ブランディングディレクターの今田佳司が、実務経験をもとに解説します。


■ いい名前なのに、なぜ商品は売れないのか?

ネーミングで確認すべき3つの課題

良い商品名を付けても、商品が売れるとは限りません。売上には商品力、価格、販路、認知、購入体験など多くの条件が関わります。CHIBICOは名前の印象だけで判断せず、顧客に価値が伝わらない原因が名称にあるのかを確認します。名前を変えず解決できる課題があります。

名前の印象と、売れる理由は同じではない

商品名は顧客と商品の重要な接点ですが、売上には品質、価格、流通、広告、購入体験なども関係します。例えば、名前で機能が分かっても、その機能に顧客が価値を感じなければ購入にはつながりません。反対に、意味を説明しない造語でも、体験と一緒に知られることで認知が深まることがあります。

CHIBICOが最初に行うべきと考えるのは、名前の良し悪しを論じることではありません。「名前で解決する問題」と「名前以外で解決する問題」を分けることです。なぜなら、名称の変更が最善とは限らないからです。

CHIBICOがネーミングで確認する3つの課題

1. 価値が伝わらない。

商品の強みや独自性があっても、名称から用途や特徴が想像できなければ、価値は伝わりません。名称変更を前提とせず、タグラインや商品説明で補えるか確認し、改善範囲を判断します。

2. 競合と区別できない。

同じカテゴリーに似た名称が多いと、顧客は商品を識別しにくくなります。名前の固有性に加え、ブランドコンセプトやロゴとの組み合わせを検証し、競合との違いが伝わるか判断します。

3. 名前以外が問題になっている。

認知されても購入につながらない場合、名称以外に原因がある可能性があります。価格、商品力、流通、顧客体験を確認せずに名前だけ変えると、原因を残したまま変更費用が発生します。

➤ 詳細記事:その名前、本当に変えるべきか?|社名・ブランド名の変更で失敗しない判断

■ 商品名を考える前に、何をゴールにすべきか?

CHIBICOが考える、変える前に確認すべき3つの視点

商品名を考える前に決めるべきことは、名称そのものではなく、誰に何を伝え、どのような状態を実現したいかというゴールです。CHIBICOは商品、顧客、競合、将来展開まで確認し、名前が担う役割を明確にします。目的が違えば選ぶ言葉も開発の進め方も大きく変わります。

ゴールを決める前に、名前の方向性を決定しない

「短い英語にしたい」「高級感のある造語にしたい」といった希望は、候補を考える材料になります。ただし、解決したい課題を確認する前に表現方法を決定すると、適した方法を見逃すことがあります。

私はブランディングをよく登山に例えます。最初に決めるのは目的地であって、登るルートではありません。同じ頂上を目指しても、地形や装備、同行者によって適した道は変わります。名称開発でも、到達したい状態を決めてから、複数のルートを比較すべきです。

CHIBICOが考える、変える前に確認すべき3つの視点

① CURRENT BUSINESS|現在の事業

現在の商品が誰に何を提供し、どのような強みで選ばれているのかを確認します。売上の構造や顧客との関係性も把握し、名称変更によって守るべき価値と見直すべき課題を明確にします。

② CURRENT BRAND|現在の立ち位置

顧客が商品をどのように認識し、何を評価しているのかを確認します。競合との違いや既存名称への認知度・信頼を整理し、現在の商品名が商品の価値を正しく伝えているかを判断します。

③ FUTURE VISION|未来のビジョン

今後どの市場や顧客に向けて成長し、商品ラインやブランドをどう展開するかを明確にします。現在の名称が将来の事業拡張を妨げないかを確認し、長く使える名前の方向性を判断します。

例えば、新しいカテゴリーを普及させたい場合は理解しやすい名称が有効かもしれません。一方、競合が密集する市場で固有の存在感をつくりたい場合は、説明性より識別性を優先する判断もあります。目的が変われば、名前の正解も変わります。

■ 商品名の候補を、何を基準に選ぶべきか?

良い商品名は短さや響きの好みだけでは判断できません。CHIBICOでは目的との一致、価値の伝達、競合からの識別、使いやすさ、将来への拡張という五つの視点で比較します。重要なのは各項目を同じ重みで採点せず、各商品の課題に応じて判断の優先順位を変えることです。

CHIBICOが考える5つの判断基準

CHIBICOが考える5つの判断基準

評価の重要性は、いつも同じではありません。新カテゴリーの立ち上げでは「何の商品か分かるか」、既存カテゴリーでの差別化では「他と取り違えないか」が重要になる場合があります。

1. 目的適合性

名称が、解決したい課題やブランドの目指す姿と一致しているかを確認します。響きや好みを優先せず、誰に何を伝え、どのような認識を獲得したいのかを基準に評価することが重要です。

2. 価値伝達性

商品名から特徴や機能だけでなく、顧客が得られる便益や体験が伝わるかを確認します。説明しすぎず、商品の価値をひと目で正しく理解できる表現になっているかが判断のポイントです。

3. 識別性

競合商品と混同されず、その商品ならではの存在として認識されるかを確認します。似た名称が多い市場では、響きだけでなく、検索や視覚表現も含めて独自性を見極める必要があります。

4. 実用性

読みやすく、覚えやすく、口頭で正しく伝えられる名称かを確認します。WEBやパッケージ、広告などでの視認性に加え、表記の揺れ、検索、商標上のリスクも検討することが重要です。

5. 拡張性

商品追加や事業拡大にも対応できる名称かを確認します。現在の商品の特徴だけに限定すると、将来の展開を妨げる場合があります。ブランドとして育てられる余地があるかを見極めます。

好みや多数決だけで決めない

商品名の会議では、経営者、商品開発、営業、広報などで評価が分かれます。多数決や個人の好みだけでは、顧客に適した名称か判断できません。候補を見る前に、商品の価値や伝えるべき内容、評価基準を共有します。各候補には、名称の由来だけでなく、満たす条件と弱点も明記します。意見が割れた場合は、好みをすり合わせるのではなく、最初に定めた目的と判断基準に立ち返ることが重要です。

音の印象は、実際の研究でも検討されている

Lowrey & Shrum(2007)は、架空のブランド名を用いた実験で、母音の響きが連想させる商品属性と名称の好みとの関係を報告しています。Cho(2019)は、発音などの処理のしやすさが、ボトルウォーターの純度や味の知覚、購買意向に影響することを報告しています。いずれも特定条件下の研究であり、短い名前や特定の音が必ず売上につながるという意味ではありません。

[ 出典 ] Lowrey & Shrum, Journal of Consumer Research(2007)
[ 出典 ] Cho, Food Quality and Preference(2019)

➤ 詳細記事:ネーミング開発におけるヒットの法則と具体事例

■ 説明型・造語型・比喩型はどう使い分けるべきか?

先に決めるのは、言葉の型ではなく役割

先に決めるのは、言葉の型ではなく役割

説明型と造語型のどちらがよいかなどは、商品が置かれた市場と伝えるべき価値によって変わります。新しい商品カテゴリーでは理解しやすさ、競合が多い市場では識別性が重要になります。CHIBICOでは名称の型を先に決めず、顧客の理解に必要な情報を基に表現方法を選びます。

1. 説明型

商品の機能や特徴を直感的に理解してもらいたい場合に適しています。新しいカテゴリーや認知の低い商品で有効ですが、競合と似た表現になりやすいため、独自性や商標面も確認します。

2. 造語・連結型

複数の言葉を組み合わせて、新しい言葉をつくる方法です。独自の世界観や識別性を重視する商品に向きますが、意味が伝わりにくい場合もあるため、発音や記憶のしやすさを検証します。

3. 比喩・象徴型

商品の価値や体験を、別のものにたとえて伝える方法です。機能だけでは表せない情緒的な魅力を訴求したい場合に有効ですが、そのイメージが顧客に伝わるかを確かめる必要があります。

4. 擬音・擬態語型

音や動き、感触などを言葉で表し、商品の体験を感覚的に伝える方法です。食品や日用品など、使用感が選択理由になる商品に向きますが、幼い印象や既存名との類似にも注意が必要です。

5. 外国語型

外国語の響きや意味を生かして、品質や世界観を表現する方法です。特定の文化や価値観との結びつきを伝えたい場合に有効ですが、読みやすさや現地での意味、発音の違いを確認します。

➤ 詳細記事:ネーミング開発のポイントと表現方法

■ 商品ネーミングは、どの順序で進めるべきか?

商品ネーミング開発の5つのステップ

商品ネーミングは候補を出すことから始めません。まず目的と評価基準を共有し、競合の名称や顧客の言葉を確認したうえで発想と検証を進めます。CHIBICOでは候補選定後に商標、読み方、検索、ロゴでの使用まで考慮し、継続して運用できる名称へ仕上げます。

STEP 1|課題とゴールを共有する

名前を作る理由を「新商品の発売だから」で終わらせず、どの顧客に何を理解してもらい、どのような認識を獲得したいのかを明確にします。商品価値そのものが曖昧な場合は、ネーミングより先にコンセプトを整理します。

STEP 2|顧客・競合・使用環境を確認する

顧客が使う言葉、競合の名称、業界で一般化した表現を確認します。同時に、店頭、EC、営業資料、アプリなど、名称が実際に使われる場面を把握します。読み方や表記の制約は、この段階から検討します。

STEP 3|異なる方向から候補を開発する

説明型、造語型、体験型など複数の方向性を比較します。候補の数を増やすこと自体を目的にせず、各方向が何を解決するのかを明示します。最初に出た気に入った案だけで決めないことが重要です。

STEP 4|共通の基準で候補を評価する

目的適合性、価値伝達性、識別性、実用性、拡張性から比較します。意思決定者には、候補とともに評価理由、想定される懸念、検証が必要な項目を提示します。候補を選ぶプロセスに納得感を持たせます。

STEP 5|権利と運用を確認し、ブランドへ展開する

商標・類似名称、検索結果、ドメイン、SNS、海外言語などを検証します。さらにロゴやパッケージ、WEBに配置して、実際の使用時の読みやすさも確かめます。候補に魅力があっても、継続利用できなければ意味がありません。

商標調査の入口として、独立行政法人工業所有権情報・研修館のJ-PlatPatが利用できます。ただし、検索結果だけで使用可能性や登録の可否を確定できるわけではありません。必要に応じて弁理士などの専門家と確認してください。相談前に全工程を決める必要はありません。発注者が目標や事業の背景を共有し、専門家が必要な工程を提案できる状態が理想です。

➤ 詳細記事:ネーミング開発の条件と成功事例

■ 生成AIで出した商品名は、そのまま使えるのか?

生成AIをネーミング開発にどう活用するか?

生成AIは商品名の候補や語源を探す手段として役立ちます。しかし、その候補がブランドに合うか、競合と区別できるか、商標上使えるかまでは保証しません。CHIBICOではAIの提案数ではなく、顧客価値と事業上の目的から候補を判断し、最終決定の責任を人が担います。

AIでできることと、任せきりにしないこと

生成AIは、連想語の発見や多言語の語彙探索、言葉の組み合わせを比較する際に役立ちます。短時間で発想を広げられますが、独自性や商標登録の可能性は保証されません。たとえ20案を生成しても、目的や評価基準が曖昧なら、適切な比較はできません。候補数の多さと、名称の決めやすさは別問題です。

CHIBICOが考える、AI時代の人の役割

専門家の役割は、候補の発案だけではありません。商品の課題を見極め、伝える価値と伝えない情報を整理し、根拠を持って候補を判断することです。AIの候補を相談時に持ち込むこともできます。採用を前提とせず、商標、類似名称、言語上の意味、顧客の理解を確認し、必要なら別の方向性を開発します。

■ 商品ネーミングの主な表現方法

商品ネーミングの主な表現方法

ネーミングの表現方法には、意味を直接伝える説明型、複数語を組み合わせる連結型、新しい言葉を生み出す造語型などがあります。方法には優劣はなく、商品特性、競合環境、ブランド戦略、海外展開、商標取得の可能性も踏まえ、開発目的に最も適した方法を選ぶことが重要です。

1. 説明型|商品や機能を直接伝える

商品の機能、用途、カテゴリーなどを、理解しやすい言葉で表現する方法です。内容を短い時間で伝えやすい一方、一般語を使うため、競合との差別化や商標面でも十分に注意が必要です。

2. 連結型|複数の言葉を組み合わせる

二つ以上の単語を組み合わせ、新しい意味をつくる方法です。各単語が持つ意味を残しながら、新しいブランド固有の名称へと変換でき、独自性と理解しやすさをより自然に両立できます。

3. 造語型|新しい言葉をつくる

既存語を変形したり、複数の音や語源を組み合わせたりして、新しい言葉をつくる方法です。競合と差別化しやすい一方、意味が伝わりにくいため、ブランドストーリーと連動が必要です。

4. 擬音・擬態語型|体験を音に変える

商品の動き、音、感触などを言葉へ変換する方法です。Pockyは食べたときの「ポキン、ポキン」という音を名称のヒントにしており、商品体験とブランド名を自然につなげています。

5. 比喩型|商品の価値を別の言葉で表す

商品そのものではなく、価値や体験を象徴する言葉を用いる方法です。想像の余地を持たせる一方、商品との関係が弱いと意味が伝わらないため、ブランドコンセプトとの接続が重要です。

6. 省略型|長い名称を短くする

企業名や機能名などを短縮し、発音しやすく覚えやすい名称へ変える方法です。短くするだけでは独自性が生まれないため、文字列や音としての固有性があるかを十分に慎重に確認します。

7. 外国語型|他言語の意味を活用する

英語、フランス語、ラテン語など、日本語とは異なる言語を活用する方法です。響きや世界観をつくりやすい一方、本来の意味、発音、文化的背景や海外での解釈までも慎重に確認します。

8. 固有名詞型|人名や場所、歴史を資産にする

創業者名、地名、人名、歴史的背景など、固有のストーリーを名称へ取り込む方法です。名称そのものに独自の背景を持たせられるため、ブランドストーリーとの相性が高い表現方法です。

➤ 関連記事:ネーミング開発のポイントと表現方法

■ メジャーブランドの名称は何を伝えているのか?

有名商品の名称から学ぶべきことは、売れた名前をまねることではありません。Pockyは食べる音、HEATTECHは機能、Nintendo Switchは体験を連想させます。CHIBICOでは名称と価値の関係を読み解き、自社なら何を伝えるべきかへ置き換えます。

➤ 詳細記事:ヒットしたブランドの名前を、どう評価すべきか

Pockyネーミングヒット商品

Pocky|商品の食べる音を名称へ変えた例

江崎グリコ公式FAQによると、ポッキーは当初、歩きながら食べるチョコスナックという発想から「チョコテック」と名付けられました。テストセールを経て「ポッキン」という食べる音を生かした「ポッキーチョコレート」に変更。特徴を示す名前から、食べる体験を想起させる名前へと進化した事例です。

[ CHIBICOの視点 ]
商品の機能や素材を説明するだけでなく、食べる音、触れた感触、使う場面など、顧客の体験価値を名称の起点にします。初期案に固執せず、検証を通じて方向性を見直すことが重要です。

[ 出典 ] 江崎グリコ「ポッキーの名前の由来はなんですか?」

HEATTECHネーミング事例

HEATTECH|商品の機能と技術を名称に凝縮した例

HEATTECHは、東レとの共同開発で生まれた吸湿発熱素材を用いた機能性衣料です。2003年の発売以来、「薄いのに暖かい」という価値を広げてきました。「HEAT」と「TECH」を組み合わせた名称は、暖かさと技術を直感的に印象づけます。機能の特長を短い言葉で伝える商品名の事例です。

[ CHIBICOの視点 ]
素材や技術に強みがある商品は、機能を顧客の便益と結びつけて伝えることが重要です。専門用語を並べるのではなく、名称から得られる価値を顧客が直感的に想像できるかを確認します。

[ 出典 ] ユニクロ|ヒートテックの進化と技術

Nintendo Switch 2事例

Nintendo Switch 2|継承と進化を伝える名称の例

公式インタビューによると、「Nintendo Switch 2」には候補があり、「Super Nintendo Switch」も検討されました。最終的にSwitchを引き継ぎ、新しい標準になるという思いから「2」を採用。新規性を追うよりも、継続性と分かりやすさを重視した名称です。

[ CHIBICOの視点 ]
後継商品では、新しい名前をつくることが最善とは限りません。既存の認知や信頼を引き継ぎつつ、新しさを伝えることが重要です。名称の独自性だけでなく、継承する価値を見極めます。

[ 出典 ] 任天堂|開発者に訊きました「Nintendo Switch 2」

■ CHIBICOはどのように商品価値を名前へ変えたのか?

CHIBICOのネーミング開発では、語感や造語の面白さを優先しません。CLARTEでは贈る想い、MONOCOTOではモノの先の体験、OPTICOでは商品開発の価値を起点にしています。名称だけでなく、ロゴ、WEB、パッケージなどへ一貫して展開することを重視します。

clarteネーミング開発

CLARTE|贈る想いを光という言葉へ

[ 背 景 ]

ショップの5周年を記念し、感謝を伝える限定ブランドの開発が求められました。アロマキャンドルとメッセージカードを通じて、贈る人と受け手の気持ちがつながる体験を目指しました。

[ 判 断 ]

周年を説明する名前ではなく、「感謝」「楽しみとユーモア」「身近な人の幸せを願う気持ち」を核にしました。キャンドルの光と贈る体験を結びつけ、想いが伝わる名称を目指しました。

[ ネーミングの由来 ]

CLARTEはフランス語の「Clarté(光・輝き)」に由来します。キャンドルが灯す光と、贈る相手の幸せを願う気持ちを重ね、目に見える明るさと、心の温かさを表現しました。

[ 開発範囲 ]

ネーミング、シンボル、ロゴタイプ、ブランドステートメント、製品、パッケージ、メッセージカードなど。

[ 詳細 ] CHIBICO WORKS | CLARTEより

monocotoネーミング開発

MONOCOTO|モノの先にある体験を名前へ

[ 背 景 ]

リアルソーシング型のものづくりサービスとして、製造の仕組みだけでなく、商品を使う楽しみや経験、人との交流まで伝える必要がありました。競合との差を明確にするのが課題でした。

[ 判 断 ]

製造方法やサービスの機能を説明する名前ではなく、利用者が得られる体験や人とのつながりを表すことを重視しました。「何をつくるか」より、その先に生まれる価値を伝える方向です。

[ ネーミングの由来 ]

MONOCOTOは、「モノ」と「コト」を組み合わせた名称です。モノが豊かな時代に、製品だけでなく、使う楽しみや経験、人とのコミュニケーションを生み出す価値を表現しました。

[ 開発範囲 ]

ブランド戦略、コンセプト、ネーミング、シンボル、WEB、サービス案内、ロゴガイドラインなど。

[ 詳細 ] CHIBICO WORKS | MONOCOTOより

opticoネーミング開発

OPTICO|リサーチではなく、商品アイデアの最適化を伝える

[ 背 景 ]

上市前の商品開発に特化したマーケティングリサーチDXサービスとして、調査にとどまらず、生活者理解やアイデアの検証、改善まで支える役割を分かりやすく伝える必要がありました。

[ 判 断 ]

調査だけを想起させる名称ではなく、生活者を捉える視点と商品アイデアをより良い方向へ最適化する役割を重視しました。サービスの独自性と覚えやすさを両立する方向で検討しました。

[ ネーミングの由来 ]

OPTICOは「Optimization(最適化)」「Optic(視点)」「Consumer(生活者)」に由来します。生活者を見つめ、アイデアを最適化する役割を表します。

[ 開発範囲 ]

ネーミング、ブランドロゴ、コーポレートロゴタイプ、名刺、UI、WEB、ロゴガイドラインなど。

➤ CHIBICO WORKS|OPTICOより

3事例に共通するのは、言葉の技法ではなく判断の順序

CLARTEは想い、MONOCOTOは体験、OPTICOは提供価値から名称を考えています。3つとも語源や表現方法は異なりますが、共通するのは「何を伝えるか」を先に決め、名前とデザインを同じ方向へ展開していることです。

■ 商品ネーミングは誰に、どこまで、どう頼むべきか?

名称変更は誰に、どこまで、どう相談すべきか?

ネーミングを外部へ頼むときは、名称の数だけで依頼先を選ぶべきではありません。商品価値から整理するのか、名称のみを開発するのか、ロゴやWEBまで展開するのかで範囲は変わります。CHIBICOでは成果物を先に決めず、目的と課題を共有しながら進め方を提案します。

誰に頼むかは、必要な支援範囲から考える

ネーミングの候補開発だけが必要なら、コピーライターやネーミングの専門家が選択肢になります。一方、商品の提供価値や競合との差から整理したい場合は、ブランド戦略と名称開発を一貫して扱える会社が適しています。実績だけでなく、課題をどう捉え、何を根拠に提案するかを確認することが重要です。

➤ 詳細記事:ブランディング会社の選び方|誰に頼むか・何を比較するか・失敗を防ぐ判断基準

どこまで頼むかは、商品が抱える問題で決める

依頼範囲は、名前を考える前に商品の課題を見極めて決めます。価値やコンセプトが明確なら、候補開発と評価に絞る方法があります。誰に何を届ける商品なのかが曖昧なら、顧客・競合の分析やブランドコンセプトの整理から取り組むべきです。ロゴやパッケージ開発まで必要かも、販売課題から判断します。

頼み方ひとつで、結果は変わる

「売れる名前が欲しい」と伝えるだけでは、判断基準が曖昧になります。商品の特徴だけでなく、想定顧客、競合、価格帯、販売方法、目指す印象、既存名称への評価を共有してください。候補数や好みより、なぜその名が適切なのかを議論できる進め方が重要です。表現方法を指定しすぎないことも大切です。

相談時に共有するとよい5つの情報

  1. 商品・サービスの概要と特徴
  2. 現在困っていること、変えたいこと
  3. 想定する顧客と競合商品
  4. 目指すブランドの姿と発売時期
  5. 社内で決まっていること、未決定のこと、予算の目安

名称候補や完成した依頼書は必要ありません。疑問を率直に伝えられることが、良いプロジェクトの出発点です。

➤ 詳細記事:ブランディングの発注方法|依頼前の準備・ゴール設定・進め方

■ ネーミングの成果は何で評価すべきか?

ネーミングの成果評価基準

商品ネーミングの成果は、発売後の売上だけでは評価できません。名称の認知、正しい理解、想起、検索での識別、表記の統一など、名前が担う役割ごとに確認します。CHIBICOでは開発前にゴールと評価時期を共有し、商品力や広告の影響と分けて、名称の貢献を検証します。

1. 名称から、意図した価値が伝わるか

顧客に名前だけを提示し、何の商品だと思うか、どのような価値を想像するかを確認します。説明後の理解と区別することで、名前が最初の接点として果たせる役割が見えてきます。

2. 覚えられ、競合と区別できるか

再認、想起、読み方の一致、類似名称との混同などを確認します。調査対象や提示条件をそろえ、判断の目的に応じて検証します。必ずしも短い名称が最良とは限りません。

3. ブランドの各接点で正しく使われているか

WEB、パッケージ、アプリ、広告、営業資料で正式名称が統一されているかを確認します。表記の揺れや誤用が起きる場合は、ガイドラインや社内の運用方法を見直します。

4. 事業成果との関係をどう確かめるか

指名検索、商品ページへの流入、問い合わせ、購買意向なども観察します。ただし、広告や流通、価格変更などの影響を無視して、売上増加を「名前だけの成果」と断定しないことが大切です。

FAQ-よくある質問

■ ネーミング開発に関するよくある質問

Q1. 商品コンセプトがまだ曖昧でも相談できますか?

はい。商品や事業の背景、想定顧客、現在の課題が分かれば、コンセプトの整理から検討できます。名前を作る前に、顧客へ伝える価値を明確にすることが重要です。

Q2. 商品ネーミングだけの依頼はできますか?

はい。商品コンセプトやブランドの方向性が明確であれば、名称開発を中心にご相談いただけます。必要な調査や検証、開発範囲は案件ごとに確認します。

Q3. 社内で考えた候補や生成AIの案を評価してもらえますか?

はい。候補がある場合は、目的との一致、価値の伝達、競合との違い、実用性などを確認できます。採用を前提にせず、必要なら別の方向性も比較します。

Q4. 商標調査や名称の使用リスクも相談できますか?

名称候補の確認項目や調査の進め方を検討できます。ただし、商標の登録可否や他社権利との関係について、最終的な法的判断が必要な場合は弁理士などの専門家へ確認します。

Q5. ロゴやパッケージ、WEBまで一貫して依頼できますか?

はい。CHIBICOではブランド戦略、ネーミング、ロゴ、パッケージ、WEBなどの開発に対応しています。名称だけで十分な場合もあるため、課題と予算に応じて必要な範囲を検討します。

Q6. 相談する前に、どこまで準備すればよいですか?

商品概要、困っていること、対象顧客、発売時期など、現時点で分かる内容があれば十分です。完成した依頼書や候補名は必要ありません。未決定の事項も含めてご相談ください。

記事のまとめ

■ まとめ

良い名前を選ぶ前に、良い判断をする

商品ネーミングは、魅力的な言葉を付けるだけが目的ではありません。商品の価値を伝え、競合との違いをつくり、顧客が理解しやすい接点を育てる活動です。重要なのは、何を解決したいのかというゴールを定め、複数の進め方を比較し、理由を持って選ぶことです。好みや多数決だけで決めず、商品、顧客、競合、将来像を踏まえて判断します。CHIBICOが重視するのは、名前やデザインの見た目よりも、実際の課題解決です。最初から依頼内容を固定せず、プロの提案を聞き、疑問を率直に伝えることが、納得できる開発につながります。

参考文献・一次情報

[ 研究論文 ]
・Lowrey, T. M. & Shrum, L. J. (2007). Phonetic Symbolism and Brand Name Preference. Journal of Consumer Research, 34(3), 406–414.
・Cho, H. (2019). Brand name fluency and perceptions of water purity and taste. Food Quality and Preference, 71, 21–24.

[ 企業・公的機関の一次情報 ]
・江崎グリコ「ポッキーの名前の由来はなんですか?」
・ユニクロ「ヒートテックの歴史と特徴」
・任天堂「Nintendo Switch 2 商品ラインナップ」
・INPIT「J-PlatPat」

株式会社チビコ今田佳司ブランディングディレクター

株式会社チビコ
今田 佳司 (ブランディング・ディレクター)
ブランド戦略とコミュニケーションデザインを掛け合わせることで、企業や商品などのブランド価値の向上や競争力強化に貢献。数多くのブランディングを手がける。


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【 名前を作る前に、何を伝えるべきか。一緒に考えます。 】

新商品の名前を考えたい。社内の候補がまとまらない。そもそも名称変更が必要なのか判断できない。
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