
[ ブランディングデザイン ]
シンボルとロゴデザインの種類と名称について
シンボル・ロゴのデザインはブランドの顔であり象徴です。ブランドのコンセプトやサービス内容をシンボル・ロゴデザインで伝えることができます。そして、シンボル・ロゴデザインから良いイメージが拡がる可能性があるのです。たとえば、スターバックやトヨタはどうでしょうか? 特定の商品というよりも 先に各ブランドのシンボル・ロゴデザインやブランドカラーが浮かぶのではないでしょうか。また、各企業のニュースや実績を浮かべる人もいるでしょう。このようにブランドイメージはシンボル・ロゴからはじまるケースも多いのです。
■ シンボルやロゴのデザインには想いが込められている
シンボルやロゴのデザインには、企業やブランドの想いやストーリーが込められています。そのため、一見すると単なるデザインに見えるものでも、深い意味が隠されている場合があります。ここでは、代表的な企業やブランドのシンボルやロゴに込められた想いを紹介します。
[ Coca Cola|ブランドロゴ ]

「楽しさ」「クリスマス」といったイメージが込められています。
赤と白の配色は、クリスマスをイメージしたもので、シンプルかつ親しみやすいデザインが特徴です。
[ Amazon|ブランドロゴ ]

AからZまでのすべての商品を揃えることを表して、矢印がAからZに向かって描かれています。
このデザインには、「何でも揃う」というAmazonのコンセプトが込められています。
[ Apple|ブランドロゴ ]

Appleのロゴには、創業者のスティーブ・ジョブズが、人間の脳が認識しやすいデザインを求めて、
林檎の形を採用したと言われています。また、1998年にデザインが変更された際には、
Appleが「人生を変える革新性」を目指すという思いが込められています。
[ FedEx|ブランドロゴ ]

FedExのロゴには、Eとxの間に微妙に隠れた矢印が描かれています。
この矢印は、FedExが輸送や配送の分野で前進していることを表現しています。
[ Airbnb|ブランドロゴ ]

Airbnbのロゴには、頭文字の「A」の中に、人が立っているように見える意匠が描かれています。
この意匠は、人々がAirbnbを通じて新しい場所を探索し、体験することを象徴しています。
このように、企業やブランドのシンボルやロゴには、デザインだけでなく、その背景にあるストーリーや想いが大きな役割を果たしています。消費者にとっても、商品やサービスを選ぶ際には、その企業やブランドの価値観や理念が重要なファクターとなっているため、シンボルやロゴのデザインは非常に重要な意味を持つものと言えます。
■ シンボル・ロゴデザインの種類と名称
シンボル、ロゴなどそれぞれの種類や呼び方が存在します。ほとんどの人がその違いや目的を正しくは理解していないのではないのでしょうか? ここでは詳しくご説明していきます。
シンボルマーク
左:AT&TとStarbucks 右:AppleとRolex
シンボルマークとは、その家系、会社、団体、個人などを象徴する意匠、マークです。古くは、ローマ帝国時代に使った、「魚類」のマーク、騎士の盾や旗指物のデザインから、家紋などもこれに数えられます。このようにロゴタイプと違って、シンボルマークはとても象徴性が高くインパクトが強いため覚えてもらいやすいのが特徴です。
[ シンボルマークの特徴 ]
● 印象に残りやすくインパクトがある
● 信頼性と安心が高まる
ブランド名よりも、ブランドのコンセプトやマークを記憶してもらいたい場合に「シンボルマーク」は有効です。ロゴタイプの特徴でお話した内容とは異なり、遠くから見ても形が分かりやすく記憶に残りやすいのです。この記憶というのはシンプルであればシンプルであるほど記憶に残りやすいのです。あなたも想像してみてください。シンボルマークを使っている有名企業のマークを。
ワードマーク
ロゴタイプ (logotype) とは、図案化・装飾化された文字・文字列のことで(デザイン)、団体名、商号、商品名、雑誌名、書名などを印刷・表示する際に使用される。ロゴと略すこともありギリシア語のロゴテュポス(λογότυπος) に由来しています。ロゴ = 言葉、タイプ = 活字からなり、本来は1単語のための連字活字を意味していました。つまり、言葉で出来ているブランドのマークのことです。
[ ワードマークの特徴 ]
● サイズや環境における視認性が高い
● 名前を覚えてもらえる
しっかりとブランド名を覚えてもらいたいなら、ロゴ自体がブランド名になる「ロゴタイプ」が有効です。ロゴのデザインが良ければ、街を歩いている人や消費者、周りの人にも宣伝効果があります。これらの理由から、「ブランド名を覚えてもらいやすい」「宣伝効果が期待できる」のがロゴタイプの特徴といえます。
アクセントロゴ
左:AmazonとYoutube 右:CityBankとFedex
アクセントロゴデザインとは、ロゴの中にある一部の要素を強調し、他の部分よりも目立たせるデザインのことを指します。一般的には、文字の一部やアイコンの一部を特に強調することで、視覚的な印象を強めます。この方法は、ブランドの主要なアイデンティティを示すために使われることがあります。
[ アクセントロゴの特徴 ]
● シンプルながら個性を表現できる
● 様々な媒体に適応でき汎用性が高い
アクセントロゴデザインは、単純で覚えやすいデザインでありながら、ブランドの個性やアイデンティティを表現することができるため、多くの企業に採用されています。
シンボル+ロゴタイプ
左:PepsiとMicrosoft 右:MercedesとAudi
シンボル+ロゴタイプ(Symbol + Logotype)は、文字とシンボルを組み合わせたロゴデザインの一種です。シンボルマークのイメージに文字を加えることで、ブランド名を明確にすると同時に、視覚的に強調される効果を持ちます。シンボルとロゴタイプが組み合わせられることで、ブランドの認知度を高めることができます。また、シンボルとロゴタイプを分けることで、それぞれ独立した使い方ができるため、柔軟性が高いデザインになります。
[ シンボル+ロゴタイプの特徴 ]
● 視覚的にインパクトが強い
● ブランドのアイデンティティを強化できる
その名の通り、シンボルマークとロゴタイプを組み合わせたデザインであることです。シンボルマークがブランドイメージを象徴する一方で、ロゴタイプがブランド名を表すことで、両者が相乗効果を生み出して、ブランドのアイデンティティを強化することができます。
■ まとめ
シンボル・ロゴデザインには、シンボルマーク、ワードマーク、エレメントマーク、コンビネーションマークという種類があることがわかりました。それぞれに特徴があり、ブランドのイメージや価値観を表現するデザインがされています。
シンボルマークはシンプルで覚えやすいアイコンや図形でブランドを表現するデザインであり、ロゴタイプと組み合わせて使用されることもあります。一方、ワードマークはブランド名をデザイン化したもので、エレメントマークはイメージや概念を表現するものです。
また、アクセントロゴデザインはシンボルマークとロゴタイプが組み合わせられたデザインであり、シンボルマークがブランドイメージを表現し、ロゴタイプがブランド名を表現することで、強いアピール力を持ったデザインとなっています。
最後に、シンボルやロゴのデザインにはブランドの想いやストーリーが込められていることが多く、そのデザインには深い意味が込められている場合があります。
■ おすすめ関連記事

[ おすすめ記事 ] CI(コーポレートアイデンティティ)戦略とデザイン開発
https://chibico.co.jp/blog/branding-design/ci-046/

[ おすすめ記事 ] VI(ビジュアル・アイデンティティ)の意味や目的と開発とは
https://chibico.co.jp/blog/brand-strategy/visualidentity-development-73/