[ ブランディングデザイン ]
【保存版】建設会社のブランドステートメントまとめ
建設会社のブランドステートメントは、安全性、品質、持続可能性が中心となります。たとえば「高品質な建築と持続可能な未来を実現する」というステートメントは、信頼できる施工技術、環境に配慮した建材の使用、そして地域社会への貢献を示すものです。このようなステートメントにより、企業は安全で信頼性の高いプロジェクトを提供し、持続可能な社会づくりに貢献する姿勢を打ち出し、顧客や社会からの信頼を築くことができます。
■ 建設会社のブランドステートメントの目的
建設会社のブランドステートメントの目的は、企業の使命や価値観を明確にし、顧客や地域社会、パートナーからの信頼を構築することです。建設業界では、安全性や品質、環境への配慮が特に重要であり、ブランドステートメントを通じて、これらの要素に対する企業の取り組みを強調することが求められます。例えば「高品質な建築と持続可能な未来を提供する」というステートメントは、安全な施工、環境に配慮した素材の使用、社会貢献への姿勢を示します。
このようなステートメントは、顧客に対して企業が提供する価値やビジョンを簡潔に伝え、信頼感や安心感を与えます。また、建設プロジェクトにおいては、持続可能な設計や施工方法が求められるため、環境保護や社会的責任に対する取り組みを強調することが、競合他社との差別化や企業の長期的な成長につながります。結果として、企業全体のブランド価値を高め、顧客との強固な関係を築くことが目的です。
■ ブランドステートメントの開発事例
【 清水建設|コーポレートメッセージ 】
● 子どもたちに誇れるしごとを。
コーポレートメッセージには、こんな想いを込めました。
“子どもたち”―これは次の世代、次の時代へのつながりを示唆するとともに、当社を見つめる社会の純粋な目を象徴しています。私たちは誠実さと強い責任感を持ちながら、社会人として恥じない、そして専門家として誇れるような仕事をし、次の時代に財産となるものを残していかなければなりません。そして、あらゆるプロセスの業務、一人ひとりが取り組むすべての活動や行動に、その姿勢を反映させるという固い決意、約束をこのメッセージで宣言します。
[出典]清水建設/企業情報より
【 鹿島建設|ブランドステートメント 】
● 100年をつくる会社
100年先を見据えた価値の創造
鹿島は、最新の技術や工法を駆使し培った総合力で100年をつくります。
鹿島にとっての「品質」は、建造物の施工品質だけではなく、世代を超えて使われるインフラや建物・サービスが企画から設計・施工・竣工後のメンテナンスまで含めて、総合的に良質であることを指すと考えています。また、「品質」は「安全衛生」「環境」と切り離すことができず、相互作用も非常に大きいため、この3分野が建設事業を中心とする事業活動において最も重要かつ企業の存続に関わる課題であると捉えています。
[出典]鹿島建設・CSRより
【 大成建設|グループスローガン 】
● For a Lively World
グループスローガンは、グループ理念・大成スピリット・グループ行動指針等を
象徴的に一言で表現したものです。
グループ理念
人がいきいきとする環境を創造する
グループとして追求し続ける存在目的(目指す姿)です。
大成スピリット
自由闊達/価値創造/伝統進化
グループ理念を追求するためにグループ全役職員が大切にする考え方です。
行動指針系
組織としての行動の基本原則、およびグループの役職員等が
積極的に実践すべき又は厳守すべき行動・判断の基準として、
グループ行動指針を定めています。
[出典]大成建設・理念体系より
【 大林組|コーポレートメッセージ 】
● 時をつくる こころで創る
その時代を象徴するものを「いま」に刻みつけ、「空間」と共に、過去から未来に至る夢のある新しい「時」を提供していくことが建設会社のものづくりです。ものづくりのあらゆるプロセス、一人ひとりが取り組む活動や行動において、誠実に、丁寧に、心を込めて、熱意を持って、そして自らの手で責任を持って創るという私たちの姿勢を表しています。
[出典]大林組・企業情報より
【 長谷工|ブランドステートメント 】
● 住まいと暮らしの創造企業グループ
企業理念
都市と人間の最適な生活環境を創造し、社会に貢献する。
行動指針
● お客さま第一:最良の品質と最善のサービスを提供しよう
● 誠実:誠意を尽くして仕事にあたり、信用をかちとろう
● 挑戦:総合力と行動力で新しい世界を切り拓こう
● 感謝と誇り:感謝の気持ちを忘れずに、自信と誇りをもって働こう
● 品格:志を高く、品格のある社会人をめざそう
[出典]長谷工・長谷工グループ理念より
■ まとめ
中堅ゼネコンや大手住宅メーカーの倒産は,建設業が本格的な競争・淘汰の時代を迎えたことを示しています。大手といえども会社の存続に関わる深刻な事態に陥りかねないことを改めて認識させられました。技術力や品質の違いによる他社との差別化が難しくなり、コストダウンによる差別化ももはや限界に近づいた今、企業における優位性は『強いブランド力』があるかどうかになっているのではないでしょうか?ブランド力を高めることは、マーケットシェアの拡大と利益に繋がり、強いブランド力を持つ企業のみが,この先行き不透明な競争・淘汰の時代を勝ち抜いていけるのです。
株式会社チビコ
今田 佳司 (ブランディング・ディレクター)
ブランド戦略とコミュニケーションデザインを掛け合わせることで、企業や商品などのブランド価値の向上や競争力強化に貢献。数多くのブランディングを手がける。
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