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周年ロゴデザインとは?考え方や開発プロセスと事例紹介

[ ブランディングデザイン ]

周年ロゴデザインとは?考え方や開発プロセスと事例紹介

企業が周年を迎えるときに特別なロゴをつくることは、節目を印象づけ、ブランドの歩みや変化を伝える有効な方法です。周年ロゴは、単なる記念マークではなく、ブランドのアイデンティティを見つめ直し、これからの方向性を示すシンボルでもあります。本記事では、株式会社チビコでブランディングディレクターをしている筆者が、周年ロゴデザインの役割や進め方、成功のポイント、最新トレンドについて詳しく解説します。


■ 周年ロゴデザインとは何か?

周年ロゴデザインとは何か?

周年ロゴデザインは、企業が創立や節目を迎える際に制作される特別なロゴです。通常のロゴとは異なり、その時期ならではのメッセージや想いを込め、短期間で印象的なインパクトを生み出すことを目的としています。企業の成長や感謝を伝える役割を担い、ブランド認知を高める効果もあります。周年という特別な時期だからこそ、個性や新しさのある表現が求められます。記念の年を祝うロゴは、ブランドの一貫性を保ちながら、これまでの歩みとこれからの姿勢をつなぐ大切なシンボルです。

1. 周年ロゴデザインの役割と意味

周年ロゴは、企業やブランドが歩んできた歴史や想いを形にするものです。単なる記念マークではなく、「これまでの感謝」と「これからの決意」を伝えるメッセージでもあります。周年という節目を、ブランドの物語として次につなげていくことが本来の目的。企業の信頼や誇り、前向きな姿勢をシンプルに伝える“ブランドの顔”として、長く記憶に残る存在となり、未来への期待を感じさせます。

[ ポイント ]

企業の歴史・理念・感謝を象徴するデザイン
社員や顧客に「これからの姿勢」を示すサイン
周年を“記念”ではなく“戦略”として活かす役割

2. 周年ロゴと通常ロゴの違い

通常ロゴが「変わらないブランドの象徴」だとすれば、周年ロゴは「ある時期を映す特別なデザイン」です。祝うだけでなく、過去から未来へとつながるブランドのストーリーを可視化することが求められます。既存ロゴと一体感を保ちながらも、特別感を感じさせるバランスが重要です。周年ロゴは一時的な記念ではなく、次のステージへの通過点をデザインするものであり、ブランドの進化を象徴します。

[ ポイント ]

通常ロゴ=永続的な象徴/周年ロゴ=時間を象徴するデザイン
「過去・現在・未来」を一つに結ぶ構成が大切
統一感を保ちつつ、新鮮さや遊び心を加える

3. 周年ロゴデザインのメリット

周年ロゴを制作することは、ブランドの価値を見直す良い機会になります。社内では理念や誇りを再共有し、社外には感謝と未来への想いを発信できます。さらに、周年ロゴを軸にしたキャンペーンやプロモーションは、ブランド全体の一体感や発信力を高めます。周年ロゴは、ブランドが「これからも続いていく理由」を目に見える形で伝えるものであり、信頼と期待を新たに築くきっかけとなります。

[ ポイント ]

社員の誇りやチームの一体感を育む
顧客や社会に「感謝」と「信頼」を伝える
記念施策を統一感のあるビジュアルで展開できる

周年ロゴデザインの考え方

周年ロゴデザインの考え方

周年ロゴデザインを成功させるには、いくつかの大切なポイントを押さえることが必要です。ブランドのアイデンティティを守りながら、節目の意義をしっかり伝え、見る人の心に残るデザインにすることが求められます。特に、一貫性や時代を超えて魅力を保つデザインは、長期的にブランド価値を高める力があります。周年ロゴを通じて、これまでの信頼と、これからへの期待をどう伝えるかが成功のカギです。ここでは、成功につながる要素を具体的に見ていきます。

1. 一貫性のあるロゴデザイン

周年ロゴでまず大切なのは「一貫性」です。通常のロゴとあまりに違うデザインにしてしまうと、見る人が混乱し、ブランドイメージが弱まることがあります。だからこそ、既存ロゴとのつながりを保ちつつ、周年ならではの特別感を加えることがポイントです。例えば、数字やモチーフを加えたり、カラーを少し変えるなど、視覚的にわかりやすい工夫が効果的です。こうした一貫性のあるデザインは、ブランドの信頼感を守りながら、特別な節目を印象づけることができ、企業の姿勢をより鮮明に伝えます。

2. 歴史と未来を象徴するロゴデザイン

周年ロゴには、企業がこれまで築いてきた歩みと、これから目指す未来の両方を表現する役割があります。過去の実績や価値を感じさせつつ、前向きなメッセージを込めることで、見る人にブランドの信頼性と期待感を伝えられます。例えば、創業年数や象徴的なモチーフを取り入れながら、未来を感じさせるフォルムや色使いにすることで、ブランドの継続的な成長を表現できます。過去と未来を自然につなぐことが、周年ロゴの魅力を引き出すポイントであり、企業の物語をより深く印象づけます。

3. タイムレスな魅力を持つロゴデザイン

周年ロゴは一時的に使われるものですが、だからこそ「タイムレスな魅力」を持つことが大切です。流行に流されず、長く見ても古さを感じないデザインは、ブランドの信頼感を強める効果があります。シンプルで視覚的に印象に残るデザインは、時間が経っても価値を失わず、見る人の記憶に残ります。周年ロゴは企業の価値観や姿勢を伝える大切なツール。時代を超えてブランドを支えるような、誠実で普遍的なデザインが理想であり、企業の未来像を静かに語ります。

詳細記事:ブランドロゴデザインのポイントと開発プロセス
詳細記事:【必見】ロゴデザイン変更の理由や目的と成功事例

周年ロゴデザインの開発プロセス

周年ロゴデザインの開発プロセス

周年ロゴデザインの開発は、企業のブランドイメージと深くつながったプロセスです。ブランドの軸を保ちながら、節目にふさわしい特別感を演出するには、戦略的な視点とクリエイティブな発想の両方が欠かせません。このプロセスでは、企業の想いやメッセージをどう視覚化するか、どんな要素を盛り込むかが重要になります。周年ロゴの開発は、単なるデザイン制作ではなく、ブランド全体の価値を高める取り組みとして考えることが大切です。以下に、具体的な進め方を紹介します。

1. 企業ブランディングとの連携

周年ロゴは記念のためだけのものではなく、ブランド戦略の一部として機能します。最初の段階で大事なのは、企業理念やビジョン、ブランドメッセージと整合性をとることです。周年を「祝う場」としてだけでなく、「未来への意志を表す機会」として捉えることで、ロゴに深い意味が生まれます。ブランドの一貫性が保たれた周年ロゴは、企業の信頼と存在感を自然に高めてくれます。

[ ポイント ]

企業理念・ブランド戦略と方向性を合わせる
周年の意義を未来のビジョンと結びつける
ロゴ単体ではなく「ブランド全体の印象」を意識する

2. デザインコンセプトの立案

次に、「この周年を通じて何を伝えたいのか」を明確にします。数字や装飾よりも、まずは“想い”を定義することが大切です。たとえば「感謝」「進化」「挑戦」「未来への約束」など、ブランドに合ったテーマを言語化します。この段階で方向性が曖昧だと、デザインが表面的になりやすいので注意が必要です。コンセプトは周年ロゴの軸であり、ブランドの意志を形にする起点です。

[ ポイント ]

周年の目的と意図をはっきり言語化する
ブランドの世界観に沿ったテーマを設定する
「誰に、何を伝えるロゴなのか」を明確にする

3. アイデア出しとデザインの決定

コンセプトが固まったら、複数の方向性でデザインを試します。このとき重要なのは、「数字の意味」「ブランドカラーとの調和」「形の印象」を意識することです。幅広い案を見比べながら、最もブランドらしい表現を選びます。最終的な判断基準は“見た目の美しさ”よりも“理念をきちんと表しているか”です。周年ロゴはアート作品ではなく、企業の姿勢を伝えるためのデザインです。

[ ポイント ]

数字・形・色にブランドの意味を込める
ブランドらしさを感じさせる案を比較検討する
美しさよりも「意志と一貫性」を重視して決定する

4. デザインのフィードバックと修正

最後に、社内外の意見をもとにブラッシュアップします。関係部署や経営層の視点だけでなく、顧客の感覚を取り入れるのも効果的です。ただし、意見をすべて反映するのではなく、“ブランドの軸をぶらさない判断”が大切です。見た目・意味・使いやすさのバランスを整えることで、長く使える周年ロゴが完成し、企業の信頼と魅力をより強く印象づけることができます。

[ ポイント ]

社内外の意見を踏まえて最終調整する
「ブランド軸」で判断し、本質を守る
意味・機能・デザインのバランスを最終確認する

■ 周年ロゴデザインの開発事例

周年ロゴデザインは、一時的に使われるものですが、できるだけ長く価値を持ち続ける“タイムレスなデザイン”であることが望ましいです。流行に左右されず、時間が経っても企業のイメージをしっかり支えられるようにすることが大切です。シンプルでありながら印象に残るデザインは、見る人の記憶に残りやすく、ブランドの信頼感を高める効果があります。周年ロゴは、企業の価値観や姿勢を伝える重要なツール。時代を超えて親しまれ、長く愛されるデザインを目指すことが理想です。

小学館100周年ロゴマーク

【 小学館|100周年ロゴデザイン

小学館は2022年8月、創業100周年を迎える。これを記念し、2021年11月に100周年ロゴを発表。2022年1月にはロゴデザインをメインに据えた正月の新聞広告を朝日・読売・毎日・日経に出稿し、特設サイトもオープンしました。ロゴを制作したのは、東京藝術大学大学院美術研究科1年の武田栞奈さん。小学館が藝大にあるギャラリーショップを共同運営している縁から学内公募を実施し、88本の応募の中から公正な審査により選ばれました。

[ 引用 ] 宣伝会議・アドタイより

キューピー100周年ロゴマーク

【 キューピー|100周年ロゴデザイン 】

キユーピーは、マヨネーズやドレッシングを日本で初めて製造するなど、それまで日本ではなじみの薄かった食品を事業化し、新たな市場の創出や食文化の発展に挑戦してきました。100周年を迎え、創業の精神を受け継ぎながら、これからの100年に向けて挑戦を続けていきたいという想いを込めて、「最初につくり、育てる。キユーピー100年」「100years, start!」という100周年記念スローガンを制作しました。記念ロゴは、新しい発想で商品や市場を生み出していくことを象徴するものとして、「卵」のシルエットをデザインしています。

[ 引用 ] 最初につくり、育てる。キューピー100年より

くまモン10周年記念ロゴマーク

【くまモン|10周年ロゴデザイン

くまモン 10 周年のロゴデザインを考えるにあたり、まず最初に「いままでもありがとう。これからもよろしくま。」 というコンセプトを設定しました。これまで 10 年間くまモンを応援してくれた人々への感謝と、人々からくまモンへの感謝。 そしてくまモンに託されたこれからの使命。それらをシンプルにわかりやすく、 デザインに落とし込めないかと考えました。ロゴ中央、くまモンの顔に見立てた黒い円には熊本城を築城した加藤清正の 家紋「蛇の目」を用い、熊本人の誇りと復興のシンボルでもある熊本城への思 いを込めています。 ロゴの上部に飾った 10 個の星は 10 周年をお祝いするとと もに、トマトやスイカなどの「熊本の赤」と「熊本の人々の情熱」を表現して います。

[ 引用 ] 熊本県ホームページより

BEAMS40周年ロゴマーク

【 BEAMS|40周年ロゴデザイン

BEAMS40周年ロゴデザインは、クリエイティブディレクターである森永邦彦氏によってデザインされました。このロゴは、BEAMSの40周年を記念するために、商品や広告などの様々な場面で使用されました。また、限定商品の販売やスペシャルイベントの開催など、記念イベントの企画にも活用されました。BEAMSが節目を迎えたことを顧客にアピールし、ブランド価値を高める一助となりました。

[ 引用 ] BEAMSホームページより

WOWOW開局30周年ロゴマーク

【 WOWOW|開局30周年ロゴデザイン

30の『◎』のデザインは樹木の年輪をイメージしています。開局30年の歴史が刻まれた証と、WOWOWが未来へ向かって成長を続けるというメッセージが込められています。また、1つとして同じものが存在しない年輪。それが“WOWOWらしさ”を表現しています。年輪の6つの輪はWOWOWの放送チャンネルである
プライム・ライブ・シネマ、新たに放送が始まる4Kチャンネルと WOWOWオンデマンド、そして、WOWOWプラスを合わせた6つの軸を表しています。

[ 引用 ] WOWOWホームページより

Jリーグ25周年記念ロゴマーク

【Jリーグ|25周年ロゴデザイン

Jリーグ25周年記念ロゴデザインは、2017年にJリーグが設立された25周年を記念して作成されたものです。ロゴは、Jリーグを象徴する「J」の文字を中心に、円形に配された25個のボールが周囲を囲むデザインとなっています。25個のボールは、Jリーグに所属する25クラブを表し、さらにボールの模様には日本の伝統的な文様である「和波」が使用されています。和波は、「人々が互いに支え合い、連帯し合っている」という意味を持つ文様であり、Jリーグが目指す「サッカー文化の発展」という理念を表しています。

[ 引用 ] Jリーグホームページより

周年ロゴデザインにおけるトレンド

周年ロゴデザインにおけるトレンド

デザインの世界は常に変化しており、周年ロゴデザインもその影響を受けています。近年のデザイントレンドをうまく取り入れることで、企業の周年ロゴはより現代的で印象的なものになります。トレンドを意識したデザインは、特にデジタルメディアやマーケティングの場面で効果を発揮し、見る人に新鮮さや革新性を感じさせます。ここでは、周年ロゴデザインに活かせる最近のトレンドを紹介します。これらを上手に取り入れることで、より魅力的で効果的なデザインをつくることができます。

【 ミニマリズムとフラットデザインの活用 】

ミニマリズムやフラットデザインは、今のデザイン業界で主流となっているスタイルです。余分な装飾を省き、シンプルでわかりやすい表現にすることで、ブランドのメッセージをまっすぐに伝えることができます。周年ロゴでもこの考え方を取り入れると、洗練された印象を与えながら、視覚的なインパクトを高めることができます。また、フラットデザインはデジタルとの相性が良く、WEBやSNSなどの媒体で展開しやすいのも特徴です。こうした手法は、時代に合ったスマートなブランド表現を可能にします。

【 インタラクティブなロゴデザイン 】

動きや体験を取り入れたインタラクティブなロゴは、見る人との距離を縮めるデザイン手法として注目されています。特にデジタル上では、アニメーションやモーションを加えることで、ロゴ自体にストーリーや感情を込めることができます。周年ロゴにもこの要素を取り入れることで、ユーザーがブランドに親近感を持ちやすくなり、印象に残りやすくなります。デザインに“動き”を与えることで、節目を祝う特別な雰囲気をより豊かに表現でき、ブランド体験を一層深めることができます。

【 持続可能性を意識したデザイン 】

環境への配慮やサステナビリティは、近年のデザインにおいて欠かせない視点になっています。周年ロゴでも、エコを意識したカラーや素材感を取り入れることで、企業の社会的姿勢を自然に伝えることができます。また、無駄を省いたシンプルなデザインは、環境に優しいだけでなく、ブランドとしての誠実さや信頼感を表現することにもつながります。持続可能性を意識した周年ロゴは、時代に合ったブランドの姿勢を示すサインにもなり、社会との共感を深める要素にもなります。

周年ロゴデザインを使ったブランドプロモーション

周年ロゴを使ったブランドプロモーション

周年ロゴデザインは、ブランドプロモーションにおいてとても有効なツールです。広告やPR、記念商品のデザインなど、さまざまな場面で活用することで、ブランド力を高め、顧客との関係を深めることができます。周年という特別な機会を最大限に生かすには、周年ロゴをどうプロモーションに組み込むかがポイントです。ここでは、具体的な活用方法を紹介します。

【 広告・PR活動での周年ロゴデザインの活用 】

周年ロゴを広告やPR活動に使うことで、企業の節目を広く伝えることができます。新聞・雑誌広告やテレビCMはもちろん、オンライン広告にロゴを組み込むことで、視覚的に強く印象づけられます。また、SNSでのキャンペーンや特別投稿に周年ロゴを使うと、顧客とのつながりを深め、より多くの人に周年を知ってもらうことができます。こうした展開は、企業の信頼性やブランド価値を高めるきっかけにもなります。

【 記念商品のデザインと周年ロゴデザイン

記念商品に周年ロゴをあしらうことで、節目の年をより多くの人に伝えることができます。限定グッズやノベルティを制作し、顧客に届けることで、記念の年を印象づけると同時に、ブランドとの接点を増やすことができます。こうした商品は、使われるたびにブランドを思い出してもらえる存在となり、長期的な認知向上にもつながります。周年ロゴ入りの記念商品はブランドストーリーを伝える手段としても有効です。

【 周年イベントとの連携 】

周年ロゴは、記念イベントやキャンペーンと組み合わせることで、より大きな効果を発揮します。イベントのテーマやトーンに合わせてロゴを活用することで、統一感のあるプロモーションが実現します。たとえば、展示会やパーティーの会場装飾、記念セミナーのパンフレット、招待状などに周年ロゴを取り入れると、全体の世界観を一つにまとめることができます。これにより、ブランドの印象がより強く残り、イベントそのものの価値も高まります。

FAQ-よくある質問

■ 周年ロゴデザインに関するよくある質問

周年ロゴデザインについては、多くの企業が疑問や悩みを持つテーマです。ここでは、実際の制作や運用でよく寄せられる質問と、その考え方のポイントを分かりやすくまとめました。

【 よくある質問① 】

Q :周年ロゴとは何ですか?
A :企業や製品が周年を迎えた際に、節目を象徴する数字やメッセージを加えたロゴで、ブランドの歴史と記念性を視覚的に示す特別なデザインです。周年を“祝う場”としての役割を持ちながら、ブランドへの注目と信頼を喚起します。

【 よくある質問② 】

Q :周年ロゴのデザインパターンにはどんな形式がありますか?
A :主に3つのパターンがあります:既存ロゴに周年要素を組み合わせる方法、既存ロゴを改変する方法、新たに祝祭や周年をテーマにしたロゴをゼロからデザインする方法です。

【 よくある質問③ 】

Q :周年ロゴ制作で最初に意識すべきことは何ですか?
A : ロゴ制作の目的やテーマ、望む印象を明確にし、利用チャネルや活用方法を整理してから、デザイン案を検討することが重要です。

【 よくある質問④ 】

Q :周年ロゴをデザインするときに注意すべき要素は?
A :周年の数字表示やキャッチコピーの有無、カラーモノクロの選択、シンプルさと詳細のバランスなど、表現要素は複数案作成して比較するのが有効です。

【 よくある質問⑤ 】

Q :周年ロゴをどの期間、使用すればよいですか?
A :周年ロゴの使用期間は、周年の施策に応じて、「直前1年」「記念日から1年」「前後2年」など、ブランドの文化や伝播計画に合わせて設定するのが一般的です。

checklist-チェックリスト

■ 周年ロゴデザイン開発のためのチェックリスト

周年ロゴデザインを効果的に開発するには、目的から活用計画、運用ルールまで整理しておくことが欠かせません。ここでは、実際のプロジェクトで役立つチェック項目をまとめています。

【 周年ロゴ開発目的のチェック 】

⬜︎ 周年ロゴを制作する目的(感謝、認知拡大、ブランド刷新など)が明確になっているか?
⬜︎ 周年のテーマやメッセージがブランド戦略と一貫しているか?
⬜︎ 周年ロゴを使用するターゲット(社内・顧客・取引先)が明確になっているか?

【 デザイン戦略のチェック 】

⬜︎ 既存ロゴとの関係性(追加要素・改変・新規制作)を定義しているか?
⬜︎ ロゴに使用するカラーやフォントがブランドガイドラインに沿っているか?
⬜︎ 周年の数字・キャッチコピー・象徴的モチーフなどを適切に盛り込んでいるか?

【 活用計画のチェック 】

⬜︎ 周年ロゴを使用する媒体(Web・SNS・広告・商品パッケージなど)が整理されているか?
⬜︎ ロゴの使用期間(周年前・周年当日・周年後)のスケジュールが決まっているか?
⬜︎ 社内外でロゴを効果的に展開するためのコミュニケーション計画を策定しているか?

【 ガイドライン整備のチェック 】

⬜︎ 周年ロゴの使用ルールを定めた専用ガイドラインを作成しているか?
⬜︎ 関係者へのデザイン意図と活用方法の共有が徹底されているか?
⬜︎ 周年施策終了後のブランド資産としての扱いを決めているか?

記事のまとめ

■ まとめ

周年ロゴデザインは、企業にとって単なる記念ではなく、ブランドの価値を高める大切な機会です。企業の歩みや想い、これからの方向性を視覚的に表現することで、ブランドの存在感をより強く伝えることができます。周年という特別な節目をきっかけに、ロゴを通して企業のメッセージを発信することで、顧客や市場とのつながりを深めることができます。うまく設計された周年ロゴは、ブランドの個性を際立たせ、今後の成長を支える大切な要素になります。

株式会社チビコ今田佳司ブランディングディレクター

株式会社チビコ
今田 佳司 (ブランディング・ディレクター)
ブランド戦略とコミュニケーションデザインを掛け合わせることで、企業や商品などのブランド価値の向上や競争力強化に貢献。数多くのブランディングを手がける。

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