
[ ブランド戦略 ]
CI(コーポレート・アイデンティティ)を変更する理由と注意点
CI(コーポレート・アイデンティティ)は、企業の理念や価値を視覚と言語で伝える重要な仕組みですが、時代や市場環境の変化によって現状と合わなくなることがあります。事業の成長や新しい戦略に合わせて、ブランドを見直す必要が出てくるケースも少なくありません。ただし、CIの変更は企業イメージに大きく影響するため、慎重な進め方が欠かせません。判断を誤ると、消費者の混乱や信頼低下につながる可能性もあります。本記事では、株式会社チビコでブランディングディレクターをしている筆者が、CI(コーポレート・アイデンティティ)を変更する理由と、成功するための注意点について詳しく解説します。
CONTENTS | 目次
■ CI(コーポレート・アイデンティティ)変更する理由

なぜ今、CIを見直す企業が増えているのか?
近年、CIを見直す企業が増えている背景には、社会や市場の変化がこれまで以上に速くなっていることがあります。デジタル化が進み、企業と人との接点が広がる中で、従来のCIではブランドの印象を十分に統一できないケースが増えています。また、SDGsなど社会的テーマへの関心の高まりにより、「何をしているか」だけでなく「どんな想いで取り組む企業なのか」を示す必要性が強まっています。さらに、採用や社内浸透など、内側のコミュニケーションを整える目的で見直す動きも一般的になってきました。事業の方向転換や新ビジョンに合わせ、自分たちらしさを今の時代に合う形で更新する企業が増えている状況です。
1. 経営・戦略的な理由
企業の方向性や事業内容が変わると、これまでのCIが現状と合わなくなることがあります。新しいビジョンや事業領域の広がりに合わせ、ブランド全体の整合性を取るためにCIを見直すケースは多いです。M&Aや組織再編などで異なる文化が交わるタイミングでも、統一したブランドが必要になります。CIの更新は、企業の新しい姿勢をわかりやすく伝える手段としても機能し、変化を前向きに示すことになります。
● 企業ビジョンや経営方針の転換
● 事業多角化・再編成に伴う整合性
● M&Aや統合によるブランド再定義
2. ブランド・コミュニケーション上の理由
時代や価値観が変わる中で、以前のCIが古く見えたり、意図が伝わりにくくなることがあります。見た目や言葉を整理し、より伝わりやすい表現に整えることで、ブランド理解が深まり、共感も得やすくなります。また、海外展開や多文化環境では、誰が見ても受け入れやすい表現へ更新することも大切です。こうしたアップデートが、結果としてブランドへの信頼にもつながります。
● ブランドの時代感とのギャップ
● ブランド認知や理解の不足
● グローバルとローカルの両立
3. 実務・環境的な理由
企業活動の重心がデジタルへ移る中で、従来のCIが画面上で見えづらかったり、使いにくい状況が出てきています。オンラインでも同じ印象を保てるよう調整することが欠かせません。また、環境問題や社会的な意識の変化に合わせ、企業の姿勢を自然に伝えるデザインへの更新も求められています。社名変更など組織側の理由がきっかけになる場合もあります。こうした対応が企業の継続性に直結します。
● デジタル対応の必要性
● 環境や社会的テーマへの適応
● 法的・組織的な名称変更
■ CI(コーポレート・アイデンティティ)を変更するメリット

1. 時代や市場環境に適応できる
顧客の価値観や社会情勢は常に変化しています。古いCIのままでは、今のニーズや感覚に合わず、企業の印象が時代とずれて見えてしまうことがあります。CIを見直すことで、新しい市場の流れや社会的な期待に応える姿勢を示せるようになり、企業がこれからも前向きに成長していく意思を伝えやすくなります。その結果、顧客や社会からの共感や信頼を保ちやすくなり、長く選ばれるブランドへつながります。
2. 企業の再成長や変革をアピールできる
事業拡大や多角化、経営方針の転換、世代交代といった節目にCIを見直すことで、「変化に向き合い、前へ進む企業」であることを自然に伝えられます。新しいCIは、見た目の刷新だけでなく、これからの方向性や未来への意志を可視化する役割があります。社内外に「ここから新しい段階に入る」という空気を共有しやすくなり、企業の魅力や存在感をより伝えやすくなります。
3. ブランド価値を再構築できる
長く使ってきたCIは、時に少し古さや停滞感を与えることがあります。CIを見直すことで、企業の強みや存在意義を改めて整理し、顧客に新しいブランド体験を届けられます。新しいビジュアルやメッセージは、ブランドに新鮮さや期待感をもたらし、魅力を再発見してもらうきっかけになります。結果として、競合との差別化やブランド力の向上に結びつき、これからの信頼も得やすくなります。
4. 社内の意識を再統一できる
CIの変更は、社員にとって「これから企業がどこを目指すのか」を共有しやすくする指針になります。理念や価値観を言葉やデザインで改めて示すことで、社員の理解や共感が深まり、組織全体が同じ方向に向かいやすくなります。モチベーションや一体感の向上にもつながり、社内文化を見つめ直す良い機会にもなります。結果として、社員が自社への誇りを持ちやすくなります。
➤ 詳細記事:インナーブランディングとは?その目的と進め方と成功事例
5. 市場やメディアからの注目を集められる
CIの変更は話題になりやすく、市場やメディアから注目を集めるタイミングになります。背景や想いを発信することで、既存の顧客に改めて興味を持ってもらえるだけでなく、新しい顧客層や取引先に知ってもらうきっかけにもなります。情報発信の機会として活用すれば、ブランドの印象をより明確にし、市場での立ち位置を整えるタイミングにもなります。社会との新しい接点が生まれる可能性もあります。
6. 信頼性や社会的評価を高められる
CIの変更は、現状に留まらず成長を続けようとする姿勢の表れです。古い印象を見直し、前向きなイメージを提示することで、社会や顧客からの信頼が高まりやすくなります。また、環境配慮や多様性といったテーマを新しいCIに取り入れることで、時代に沿った価値観を持つ企業であることを伝えられます。企業の価値観を整理し、未来に向けて進む意志を示すきっかけにもなります。
■ CI(コーポレート・アイデンティティ)を変更する際の注意点

CI(コーポレート・アイデンティティ)を変更する際は、単に見た目を新しくするだけでなく、企業としての考え方や方向性をどう表すかを意識することが欠かせません。まず、経営理念やビジョンとのつながりを確認し、デザインがその想いにしっかり結びついているかを丁寧に見直します。また、社員や関係者が理解しやすいように、変更の背景や目的をきちんと伝えておくことも重要です。社内に浸透してこそ、CIは本来の力を発揮します。さらに、お客さまや取引先への説明も丁寧に行い、新しいCIへの理解を持ってもらえる状態をつくることが大切です。最後に、ロゴやデザインの使い方を整理し、どの媒体でも一貫して伝わるようにすることで、長く活かせるCIになります。こうした積み重ねが信頼につながります。
【 認知・浸透度の事前確認 】
CIを変更する際に大切なのは、現状の認知・浸透度を正しく把握しておくことです。これを確認しないまま進めると、変更の意義が曖昧になったり、浸透活動がうまく機能しない可能性があります。事前にアンケートやヒアリングを行い、現在のCIがどのように理解され、どの場面で使われているのかを把握した上で方針を考えていきます。現場の声を丁寧に拾うことが、実効性のあるCIづくりにつながります。こうした準備が、社内外の理解と信頼を深める基盤になり、導入後の定着度にも大きく影響します。
● 現在のCIが社内外でどの程度理解されているか?
● どの媒体・タッチポイントで活用されているのか?
● 誤解や認識のズレはないか?
【 旧CI資産との連続性維持 】
過去の資産とのつながりを急に断つと、ブランドロイヤルティに影響することがあります。特に企業の歴史や理念といった本質的な部分は、視覚だけでなくストーリーとしても丁寧に継承することが大切です。完全な「刷新」よりも、これまでの流れを踏まえた「進化」として示した方が受け入れられやすく、浸透もスムーズです。新しいCIが過去の歩みを尊重しつつ未来を示すものであれば、社員や顧客にも自然と受け入れられ、ブランドへの愛着や共感が深まりやすくなります。
● 既存顧客・社員が親しんできた要素のうち残すべきものは何か?
● 変更によってブランドのコアが損なわれていないか?
● 変更後もブランドストーリーとして一貫性が保たれるか?
【 ステークホルダー調整 】
CI変更は規模の大きいプロジェクトになるため、関係者との調整が欠かせません。初期段階から関係者を巻き込み、目的や意義を共有しておくことで、後のトラブルを防ぎやすくなります。途中の段階でもレビューや承認フローを設けておくと、手戻りを減らせます。また、意見の違いが出たときは、デザイン表現ではなく理念や目的に立ち返って話し合うことで、納得できる方向にまとめやすくなります。こうしたプロセスを丁寧に積み重ねることで、最終的に社内外から信頼されるCIを形づくることができます。
● 経営層(最終決定者)
● ブランド部門/マーケティング部門
● 広報・IR部門
● 各事業部門
● 海外法人・グローバルチーム
● 社外パートナー(広告代理店/制作会社 など)
【 段階的導入・告知戦略 】
段階的な導入と、計画に沿った告知戦略は欠かせません。時間軸とタッチポイントを整理することで、スムーズな移行と期待値の調整がしやすくなります。発表時期や移行期間、媒体ごとの展開スケジュールを明確にし、関係者が同じメッセージで動けるよう準備しておくことがポイントです。全体を通して丁寧な進行を意識すると、混乱なく導入できます。また、発信内容のトーンや伝え方を統一することで、社内外に安心感と納得感を持って受け取ってもらいやすくなります。こうした積み重ねが移行をより確かなものにします。
● 内部告知 → 社員向け浸透 → 外部公開の順で進める
● 公開時はストーリー性を持って発信する
● 一部資産は移行期間を設けて併用する(パッケージ変更時など)
【 ガイドラインと評価体制の設置 】
ガイドラインと評価体制の整備は、CI運用の要になります。これを整えることで、単なる「デザイン変更」に留まらず、企業文化やブランド価値に根ざしたCIとして根づかせることができます。運用ルールを明確にし、定期的にチェックや改善を行うことで、表現のブレを防ぎ、長期的にブランドの一貫性と信頼性を維持しやすくなります。継続的な運用こそが、CIを機能させる鍵になります。また、評価指標を可視化しておくと改善点を早期に把握しやすく、より実効性の高い運用へとつなげられます。
● CIガイドラインは単なるデザインマニュアルにとどめない
● 社内外にガイドラインの意義を伝える
● 導入後に浸透度・認知・反応を継続的に確認する
➤ 詳細記事:ロゴガイドラインの目的や構成と開発事例を徹底解説
➤ 詳細記事:ブランドガイドラインの作り方|構成内容と成功事例
■ CI(コーポレート・アイデンティティ)の変更事例

【 NASA|CIの変更事例 】
NASAは2019年、宇宙飛行士が月面で着用する新しい宇宙服を発表しました。そのタイミングに合わせてCI(コーポレート・アイデンティティ)も見直され、新しいロゴが導入されています。従来と同じく青地に白い「NASA」文字を用いながらも、フォントが刷新され、より立体的で現代らしい印象に調整されました。今回の変更は、今後の宇宙探査計画をより今の時代に合った形で伝えることを目的としています。また、デジタルでの見え方も強化され、SNSなどオンライン上での表示に最適化されている点も特徴です。NASAは時代に合わせて柔軟にアップデートを続けており、今回のCI変更もその一環といえます。
[ CIの変更ポイント ]
● ロゴの復活と変更
1970年代に使用されていた「ワーム」ロゴ(シンプルな文字ロゴ)が、近年一部で再活用されるなど、NASAの歴史を踏まえた形でロゴの取り扱いが見直されています。
● カラーの統一
NASAのアイデンティティを象徴する「ブルー」を中心に、プロジェクト全体で色の使い方を統一。宇宙や科学を連想する世界観を安定して伝えられるよう整えられています。
● 一貫したフォントとデザイン規定
フォントやレイアウトのルールを整理し、公式文書やウェブサイト、プロモーションで一貫性を持たせています。これにより、NASAとしての統一した印象が保ちやすくなりました。
● イメージの現代化と革新性の強調
最新の科学技術を表すビジュアル表現を取り入れることで、宇宙開発をリードする存在としてのイメージをより明確にしています。デザイン面でも常に進化を続ける姿勢が表れています。
[ 出典 ] NASA公式HPより

【 湖池屋|CIの変更事例 】
湖池屋はポテトチップスをはじめとしたスナック菓子で知られる日本の食品メーカーです。2015年にはCI(コーポレート・アイデンティティ)を刷新し、ロゴやパッケージデザインを大きく見直しました。新しいCIは「変わらない想い」と「新しい挑戦」の両方を示すことを意図しており、従来の赤と白をメインにした表現から、モノクロを軸にしたシンプルで現代的なデザインへと移行しています。この変更によって若い世代や海外市場にもアプローチしやすくなり、時代に合ったブランド像を打ち出すことができました。一方で、長年のイメージを大切にしていた一部のファンからは戸惑いの声もあったとされています。
[ CIの変更ポイント ]
● ロゴデザインの刷新
Koikeyaの英字ロゴを採用し、よりグローバルな視点でブランドを強化。従来の和の印象から、より現代的で洗練された方向へとシフトし、国内外での認知向上を狙っています。
● ブランドカラーとパッケージの統一
パッケージデザインのルールを整理し、商品ラインごとに統一感を持たせることで店頭での見つけやすさを向上。ブランドとしての存在感をより分かりやすく伝えています。
● 商品コンセプトの再定義
素材や品質へのこだわりを前面に出し、湖池屋らしい価値観を再整理。商品の背景にある考え方を明確に伝えることで、消費者の理解と共感を深めています。
● 伝統と革新のバランス
歴史あるブランドとしての信頼感を保ちながら、新しい挑戦も自然に受け入れられるようにデザインを調整。過去と未来の両方を大切にしながら進化を図っています。
[ 出典 ] 湖池屋公式HPより

【 Mastercard|CIの変更事例 】
Mastercardは2019年にCI(コーポレート・アイデンティティ)を見直し、ブランド表現をよりシンプルで現代的な方向へとアップデートしました。従来から使われてきた赤と黄色の重なり合う円はそのままに、表現を整理し、デジタル時代に合わせた形へ最適化しています。この変更は、長年親しまれてきたブランドの象徴性を保ちながら、グローバルでの視認性と使いやすさを高めることを目的に進められました。また、変更にあたっては社内外への丁寧な共有や、導入後のガイドライン運用など、ブランド管理の強化にも取り組んでいます。さらに、ユーザー接点が拡大する中で一貫したブランド体験を守るため、各領域での表現ルールも見直され、より実践的な形へ整理されています。
[ CIの変更ポイント ]
● ロゴのシンプル化と象徴性の強化
2016年の刷新で、赤とオレンジの円を組み合わせたシンボルを残しつつ、文字要素を控えめに配置。視覚的にわかりやすく、象徴性をより強調したデザインへと整理されました。
● ブランドカラーの一貫性
赤・オレンジ・黄色のカラーをブランドの軸として統一し、どの媒体でも同じ印象になるよう調整。デジタルでも印刷物でも鮮やかに再現できる色設計が行われています。
● フォントとタイポグラフィの変更
専用フォント「Mastercard Sans」を導入し、読みやすさとブランドらしさを両立。オンラインでもオフラインでも統一された表現がしやすくなり、ブランドイメージの整理に役立っています。
● デジタル向けのフレンドリーなデザイン
ロゴ全体がデジタルプラットフォームで見やすいよう最適化され、WEBやアプリなどでも認識しやすい設計に。デジタルファーストの姿勢をより明確に示しています。
[ 出典 ] マスターカード公式HPより

【 Mercari|CIの変更事例 】
日本のオンラインマーケットプレイスであるMercariは、2019年にCI(コーポレート・アイデンティティ)を見直し、ロゴやブランド表現を大きく刷新しました。旧CIで使われていた赤いボックスを廃止し、新たに白と青を基調としたシンプルで軽やかなデザインへ移行しています。あわせてロゴマークも再設計し、スマートフォン中心の利用環境でも見やすく、よりグローバルに伝わりやすい構成へシフトしました。背景には、海外展開を視野に入れながら、ブランドをよりクリーンでモダンに見せたいという狙いがあります。小さな画面でも認識しやすいデザインを採用することで、ユーザー体験をより快適にする意図も込められており、ブランド価値の再構築にもつながっています。
[ CIの変更ポイント ]
● ロゴデザインのリニューアル
シンプルで親しみやすい方向へ再構築。立方体をモチーフにしたシンボルを採用し、ユーザー同士が「モノ」を通じてつながるMercariらしさを素直に表現しています。
● ブランドカラーの明確化
鮮やかな赤をキーカラーに設定。どのデバイスでも視認性を保ち、プラットフォームの活気や楽しさが伝わるよう整理されています。また、印象に残りやすい点も魅力です。
● タイポグラフィとフォントの変更
スマホやデジタル環境で読みやすいサンセリフ体へ変更。視認性が高まり、より使いやすいブランド体験につながっています。日常的な利用でも負担が少ない点も特徴です。
● 親しみやすさと信頼性を高めるデザイン
全体を丸みのあるデザインで統一し、安心感や安全性を感じやすいビジュアルに調整。フレンドリーさを大切にした設計となっています。日々触れるサービスとしての心地よさも意識されています。
[ 出典 ] メルカリ公式HPより

【 Starbucks|CIの変更事例 】
Starbucksは2011年にCI(コーポレート・アイデンティティ)を見直し、ブランド表現をシンプルで現代的な方向へ変更しました。従来ロゴに入っていた文字をなくし、象徴である“サイレン”のシンボルだけを残すことで、視認性とブランドの象徴性を高めています。また、コーヒーカップや店内インテリアも刷新され、全体としてシンプルで心地よい印象へと整理されました。こうした変更は、新しい店舗展開や製品開発に合わせてブランドの存在感を分かりやすく伝える狙いがあり、時代に合った親しみやすいイメージづくりにもつながっています。さらに、デジタル環境での見え方も意識し、柔軟に活用しやすい設計となっています。
[ CIの変更ポイント ]
● ロゴの簡略化と象徴性の強化
2011年にロゴから「Starbucks Coffee」の文字を外し、サイレンのシンボルのみを採用。文字がなくても十分に認識されるデザインへ整え、ブランドとしての存在感を高めています。
● ブランドカラーの一貫性
緑を基軸としたカラー設計をより強調し、安心感や環境への意識を視覚的に表現。店舗や広告など、どこにおいても一貫したイメージで受け取られるように整えられています。
● タイポグラフィとデザインの洗練化
読みやすく使いやすいフォントを採用し、メニューや看板、広告で統一感を持たせています。全体として無駄をそぎ落とした、すっきりとした印象に仕上げています。
● 店舗デザインの一貫性と地域性の融合
世界中の店舗で共通するスタイルを守りつつ、地域の文化や空気感を取り入れた内装デザインを展開。グローバルブランドでありながら、土地ごとの魅力も感じられるバランスが意識されています。
[ 出典 ] スターバックス公式HPより
■ CI(コーポレート・アイデンティティ)変更の弊社実績
株式会社チビコは、企業のCI(コーポレート・アイデンティティ)変更を理念整理からデザイン開発まで一貫して支援してきました。事業や時代に合わせた見直しを丁寧に進め、ブランドの魅力をより伝わりやすくする開発を行っています。

[ LANDPIA ]
LANDPIAは、不動産の有効利用を通じて活力ある経済社会の実現に貢献するブランドです。日本には、まだまだ未開拓の土地や、価値を見出されていない土地が多く残されています。それらを発見、有効活用することで、社会全体が潤う仕組みを作ることを掲げています。
[ 詳細 ] chobico WORKS | LANDPIAより

[ RENEWABLE JAPAN ]
すべての人を、エネルギーの主人公に。主人公という言葉には、同じ時代を生きる一人ひとりにエネルギーづくりの主体となって活躍していただける社会を実現したいというブランドの想いを込めています。そして、共にエネルギーについて考え行動し、社会の創生に寄与していく企業ブランドの姿勢を表しています。
[ 詳細 ] chobico WORKS | RENEWABLE JAPANより

[ I’ROM GROUP ]
希望と安⼼に満ちた健やかな未来を、すべての⼈へ。アイロムグループは「憂いなき未来のために。」のブランドプロミスのもと、人々の未来が希望と安心そして健康で満ちあふれたものとなるように先端医療事業、SMO事業、CRO事業、メディカルサポート事業の4つの事業でブランドを展開しています。
[ 詳細 ] chobico WORKS | I’ROM GROUPより

[ NIHONN MOBILITY SERVICE ]
NIHONN OIL SERVICEからNIHONN MOBILITY SERVICEへの社名変更に伴うコーポレートアイディンティティ開発。新ブランドのコンセプトは、「新しい移動と技術の進化。モノを超えたサービスとしてのあり方。」モビリティには無限の可能性があることを表現しています。
[ 詳細 ] chobico WORKS | NIHONN MOBILITY SERVICEより

■ CI(コーポレート・アイデンティティ)変更に関するよくある質問
CI変更に関する疑問は、多くの企業で共通しています。ここでは、実際によく寄せられる質問を取り上げ、判断や進め方の参考になるポイントをわかりやすくまとめました。
[ よくある質問① ]
Q :そもそも、いつCIを変更すべきですか?
A :新しい価値観や経営戦略を採用したとき、M&Aや組織再編があったとき、ブランドイメージを一新したいとき、あるいはグローバル展開など事業環境が大きく変わるタイミングが適しています。
[ よくある質問② ]
Q :CI変更によって、ブランドイメージが混乱しませんか?
A :その可能性はあります。目的が曖昧なまま変更すると、顧客に混乱を与えたり、信頼を損なうリスクがあります。目的の明確化・現状CIの棚卸・関係者との認識共有など、事前準備が大切です。
[ よくある質問③ ]
Q :実施前にどんな準備が必要ですか?
A :まず、CIを変える背景や目的を関係者間で共有しましょう。その上で、現在のCIがどこで使われているか、どのように認識されているかを整理し、課題や期待を洗い出します。
[ よくある質問④ ]
Q :変更後のCIをどう定着させればいいですか?
A :社内研修や共有資料などを通じて理解を深めてもらうことが大切です。併せて、新しいCIを運用するためのブランドガイドラインを整え、関係者が一貫した表現で使えるようにしていくことが効果的です。
[ よくある質問⑤ ]
Q :改善効果をどう評価すればいいですか?
A :導入前にKPI(評価指標)を設定しておき、導入後のブランド浸透度や認知の変化を継続的にモニタリングします。結果をもとに改善を重ねることで、CIがより自然に根づいていきます。

■ CI(コーポレート・アイデンティティ)変更に伴うチェックリスト
CI変更は計画的に進めないと、後から混乱が生まれやすいものです。スムーズに移行し、社内外へきちんと浸透させるために、事前に押さえておきたいポイントをチェックリストとしてまとめました。
[ 準備段階のチェック ]
⬜︎ CI変更の目的・背景が明文化され、経営層含む関係者間で共有されているか?
⬜︎ 現在のCI資産(社内外での認知度、使用箇所、課題)が体系的に棚卸されているか?
⬜︎ 主要ステークホルダー(経営層・ブランド部門・各事業部門など)の期待や懸念が整理されているか?
[ 評価・設計段階のチェック ]
⬜︎ CI変更後の成功を測る評価指標(KPI)が定められているか?
⬜︎ 現CIに対する社内外の認識ズレや誤解箇所がヒアリングや調査等で把握されているか?
⬜︎ 変更後のCIが浸透すべき媒体・タッチポイントが明確にリストアップされているか?
[ 実行・フォローアップのチェック ]
⬜︎ 新CIの導入に伴う社内外の浸透施策(共有会、研修、周知資料など)が設計されているか?
⬜︎ ブランドガイドライン(変更後のルール)が整備され、関係者に共有されているか?
⬜︎ 変更後のCIを評価・改善する体制(モニタリング・評価)が設定されているか?

■ まとめ
CI(コーポレート・アイデンティティ)は、企業の理念や価値を言葉とデザインで表す“企業の土台”です。変更が必要になる主な理由には、①新しい価値観や戦略の採用、②M&Aなどによる組織再編、③時代とのズレが生じたブランドイメージ、④グローバル展開への対応などがあります。目的が曖昧なまま進めると、消費者に混乱を招いたり、信頼が揺らいでしまう可能性もあります。検討時には、現在のCIがどのように認識され、どこで使われ、どんなズレや誤解があるのかを社内外で確認し、現状を正しく把握することが大切です。また、成功のためには計画性が欠かせません。目的や背景を言語化し、関係者と共有しながら、浸透施策やガイドラインの整備、モニタリング体制を整え、一貫した運用を続けていくことが重要です。こうした積み重ねによって、新しいCIは企業の価値をしっかり支える存在になります。

株式会社チビコ
今田 佳司 (ブランディング・ディレクター)
ブランド戦略とコミュニケーションデザインを掛け合わせることで、企業や商品などのブランド価値の向上や競争力強化に貢献。数多くのブランディングを手がける。

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