
[ ブランディングデザイン ]
ブランドスローガンの開発手順と活用方法
ブランドスローガンは、企業の理念や価値を短いフレーズで表現し、消費者に強く印象付ける重要な要素です。成功するスローガンは、単なるキャッチコピーではなく、企業の個性や使命を反映し、消費者との感情的なつながりを深める役割を果たします。スローガンが変わると、企業イメージも変わる可能性があり、刷新されたメッセージを通じて新たな顧客層にアプローチすることができます。また、スローガンはブランディング戦略の一環として、競合との差別化や企業の再成長を支える力にもなります。本記事では、株式会社チビコでブランディングディレクターをしている筆者が、ブランドスローガンが企業イメージにどのような影響を与えるか、そしてスローガンを通じて企業イメージを変えるためのポイントと具体的な事例について詳しく解説します。
CONTENTS | 目次
■ ブランドスローガンとは何か?

ブランドスローガンとは、企業やブランドが大切にしている考え方や目指す姿を短い言葉で表したものです。広告のキャッチコピーのように一時的な訴求を狙うものではなく、ブランドの根っこにある想いを示す指針のような役割を持ちます。お客さまに「このブランドは何を信じているのか」「どんな価値を届けようとしているのか」を伝えると同時に、社内の人たちにとっても判断や行動のよりどころになります。たとえばナイキの「Just Do It」やアップルの「Think Different」のように、スローガン自体がブランドの姿勢を象徴しているケースも多くあります。良いブランドスローガンは、短く覚えやすく、心に残る言葉でありながら、その背景にある理念が感じられることが大切です。
■ ブランドスローガンの開発手順

1. ブランドの核を整理する
ブランドスローガンづくりは、創業の動機、提供価値、社会に対して果たしたい役割、譲れない信念を棚卸しし、言葉ではなく事実・体験・証拠で裏づけます。顧客視点で「なぜ私たちが必要か」を再定義し、短期の売上理由と長期の存在理由を切り分けることが要点です。また、現状の評価・弱点・伸ばすべき強みを定量・定性の両面で可視化し、核が理想論に傾かないよう注意します。最後に、経営・現場・クリエイティブの合意点を一文で要約する“骨子文”を作っておくと、その後の言語化がぶれません。
[ 主なポイントまとめ ]
- 創業動機・提供価値・社会的役割を棚卸しする
- 長期の存在理由と短期の商機を分けて定義する
- 合意済みの“骨子文”を一文で用意しておく
2. ターゲットを定義する
誰の心に刺す言葉かを明確にしないと、スローガンは空を切ります。人口統計だけでなく、価値観・動機・不満・回避したいリスクなど心理的変数を軸にしたセグメントを描きます。購入者・利用者・決裁者・推奨者のように、意思決定に関わる“役割”も切り分けると精度が上がります。さらに、理想顧客の前後文脈(出会い→検討→使用→共有)を旅程化し、どの瞬間に何を感じてほしいかを決めておきます。市場内の隣接オーディエンスも視野に入れ、広げる余地と捨てる覚悟を可視化すると、言葉の的が定まります。
[ 主なポイントまとめ ]
- 心理変数(価値観・不満・動機)でセグメントする
- 購入関与者の“役割”を分解して優先順位を決める
- カスタマージャーニー上の刺す瞬間を特定する
3. ブランドの個性を言語化する
同じ価値でも、語り口が違えば届き方は変わります。人格メタファー(例:誠実な伴走者、挑戦的な発明家)でブランドの性格を定義し、口調・語彙・テンポ・ユーモアの許容度をルール化します。理想像だけでなく“やらない言葉”も先に決めると、制作段階の迷いが減ります。さらに、視覚・音・体験のトーン(色温度、余白感、BPM、接客姿勢)と整合させ、言語と体験のズレをなくします。最終的に、5〜7語のトーン指標と短い人格説明を作り、全関係者の共有物として育てていきます。
[ 主なポイントまとめ ]
- 人格メタファーで性格・口調・語彙を定義する
- “やらない言葉”リストで逸脱を防ぐ
- 言語トーンと体験トーンの整合を取る
4. キーワードを数多く出す
発想は量から質へと移ります。核・ターゲット・個性を踏まえ、意味語(約束・価値・効用)、感情語(希望・安心・高揚)、行動語(挑む・つなぐ・育てる)をレイヤー別に広げます。反対語・類義語・比喩・擬音まで許容し、翻訳・方言・業界語も試すと予想外の発見が生まれます。ブレストでは評価を保留し、10分×数セットで一気に吐き出すのがコツです。出た語を「通俗/新奇」「硬/柔」「即時性/余韻」の軸でマッピングし、核に近い語群をプール化しながら新しい言葉の可能性を探ります。
[ 主なポイントまとめ ]
- 意味語・感情語・行動語を層別に拡散する
- 反対語・比喩・他言語で発想の幅を広げる
- 評価は後回し、まずは量で壁を超える
5. 言葉のトーンを整える
候補語群から“響き”を精錬します。音の連なり(母音・拍数・リズム)、口に出したときの言いやすさ、視認時の字面の安定感をテストします。短いほど強いわけではなく、呼気の流れが自然であること、余白に意味が生まれることが重要です。動詞始まりで推進力を出すか、名詞で輪郭を描くか、比喩で世界を開くかも選択肢です。日本語・英語併記の可能性や海外展開時の誤読も確認し、誤訳・不快連想を排除します。最後に、社内実装時の口癖化を想定して、日常会話に落とせる言い回しへ整えます。
[ 主なポイントまとめ ]
- 音感・拍数・発声のしやすさを検証する
- 品詞構成(動詞/名詞/比喩)の効果を選ぶ
- 多言語・誤読・不快連想を事前にチェックする
6. 複数案を検証する
最有力をいきなり一本化せず、3〜5案でテストします。理解度(意味が即伝わるか)、記憶性(翌日も言えるか)、好意・共感(感じが良いか)、独自性(他社と被らないか)を基準化し、ターゲットと社内の双方で評価します。広告・採用・IR・店舗など実運用のモックで“使えるか”を見て、媒体や場面で崩れない案を選ぶのが実務的です。検索・商標・SNSハッシュタグの衝突も確認し、炎上リスクや文化的配慮をチェックします。定量は指標化しつつ、最後は核との整合で納得できる形に仕上げます。
[ 主なポイントまとめ ]
- 理解度・記憶性・好意・独自性で比較評価する
- 実運用モックで媒体横断の使いやすさを確認する
- 商標・検索・文化的配慮のリスクを点検する
7. 最終案を決定し、浸透させる
決定はゴールではなくスタートです。言い放って終わらないよう、使用ルールと事例集をまとめた“スローガン運用ガイド”を作成します。社内ローンチでは背景ストーリーと意思決定プロセスを共有し、経営陣から現場まで自分事化できる導入プログラム(朝礼・採用・評価指標連動)を用意します。外部には、ロゴ・サイト・SNS・PRで統一展開し、行動・サービス改善・採用基準にも反映して“言葉の証拠”を積み上げます。四半期ごとに効き方をレビューし、微調整して育て続ける姿勢が肝になります。
[ 主なポイントまとめ ]
- 運用ガイドと事例で再現性を担保する
- 社内導入プログラムで自分事化を促す
- 施策と行動に落として継続的に検証・改善する
■ ブランドスローガン開発の4つの注意点

1. ブランドの考えとズレないようにする
スローガンは、ブランドの「核」となる考え方を短い言葉で表現したものです。どれほど響きのいい言葉でも、理念や方向性とずれていれば意味がありません。スローガンづくりの出発点は、「私たちは何のために存在しているのか」という根本の問いを明確にすることです。経営理念やビジョン、ブランドの価値観を再確認し、それを一言に凝縮する姿勢が大切です。また、経営層や現場など立場の違うメンバーが同じ認識を持っているかも重要なポイントです。内側の言葉と外に伝える言葉を一致させることで、ブランド全体の信頼感が高まります。スローガンは“装飾”ではなく、“姿勢の翻訳”であることを意識しましょう。
2. 心に響くだけでなく、意味が通じること
スローガンは感情に訴えるだけでなく、受け手に「何を伝えたいのか」が明確である必要があります。心に響く表現を狙うあまり、曖昧でふわっとした言葉になってしまうことがよくあります。しかし、ブランドのメッセージは“詩”ではなく“約束”であり、言葉の美しさよりも理解のしやすさが優先されます。誰が読んでも解釈できる言葉であるかを確認しながら、感情と意味のバランスを整えることが重要です。特にグローバル展開するブランドでは、文化や言語が変わっても誤解されない表現であるかを検証しましょう。そして、受け手が感じる温度感や余韻まで意識し、言葉の“伝わり方”を丁寧に開発することが求められます。
3. 流行や派手な言葉に頼らないこと
一瞬の話題性やトレンドを意識したスローガンは、短期的には目を引きますが、長期的にはブランドの信頼を損ねることがあります。スローガンは数年、あるいは数十年にわたって使われるものです。だからこそ、その時代の流行語よりも、時間が経っても意味が変わらない言葉を選ぶことが大切です。言葉の強さは派手さではなく“芯の一貫性”から生まれます。また、派手な表現や極端な言葉づかいは、ブランドの品格を損なう場合もあります。飾りを削ぎ落とし、誠実で普遍的なトーンを持つ言葉こそが、長く愛され、時代を超えて共感されるスローガンにつながります。
4. 社内とお客様、両方の視点で考えること
スローガンは社内のモチベーションを高めるだけでなく、外の人にブランドの価値を伝える役割も担います。そのため、内向きな“自分たちの満足”で終わらせず、顧客がどう受け取るかを想像しながら設計する必要があります。社員にとっては誇りを感じられる言葉であり、顧客にとっては共感と信頼を生む言葉であること。この両方を満たすことが理想です。開発段階では、社内アンケートや顧客インタビューを通じてリアルな反応を確かめるのも有効です。スローガンは“内と外をつなぐ橋”であるという意識を持ち、双方に同じ温度で届く言葉を丁寧に磨き上げる姿勢が求められます。
■ ブランドスローガンの5つの活用方法

1. 社内浸透に活用する
ブランドスローガンは、社内文化を育てるための最もシンプルで強い言葉です。単に掲げて終わるものではなく、社員一人ひとりが日常的に意識し、判断や行動の拠り所として使える状態にすることが大切です。朝礼や会議で繰り返し触れるだけでなく、社内報や評価制度、研修などのあらゆるシーンでスローガンを共通言語として機能させます。そうすることで、組織の大小に関わらず、価値観の一貫性とチームの結束が生まれます。また、経営層がスローガンを自らの言葉で語ることが、社員の共感を生む第一歩になります。スローガンが日常の会話に自然に出てくるようになったとき、初めて文化として根づいたと言えるでしょう。
2. ブランドコミュニケーションに活用する
スローガンは、ブランドのトーン&マナーを統一するための中心軸になります。広告、Webサイト、SNS、店舗、パンフレットなど、あらゆる接点で顧客に伝わる言葉やデザインの一貫性を生み出すために機能します。スローガンがあることで、表現の自由度を保ちながらも「このブランドらしい」と感じさせる世界観を維持できるのです。加えて、スローガンは短いメッセージの中に理念や想いを込めることで、広告的コピー以上の“信頼の記号”となります。外部への発信が増えるほど、スローガンがブランドの人格を守るバランス装置となり、ブランドの印象を安定して育て続けます。
3. プロダクトやサービス開発に活用する
スローガンは、プロダクト開発やサービス体験設計の判断基準としても活かせます。「このスローガンに沿っているか?」という問いを立てることで、開発チームやマーケティング部門が共通の視点を持てるようになります。たとえば、新しい機能を追加するときに「この行動はブランドの約束に沿っているか」を検討することで、見た目や機能だけでなく“体験の一貫性”が守られます。また、UXデザインやカスタマーサポートの文脈でも、スローガンのトーンを反映させることでブランドの人格を感じさせることができます。
4. 採用・人材育成に活用する
スローガンは、採用活動や人材育成に力を発揮します。応募者に対して、企業の姿勢や価値観を端的に伝えることで、「この会社は何を大切にしているのか」を理解してもらいやすくなります。また、入社後の教育やキャリア面談の中でもスローガンを活用し、個々の成長をブランドの方向性とつなげることができます。さらに、社内表彰や評価基準にスローガンを組み込むことで、言葉を単なる理念ではなく“行動指針”として浸透させることができます。その結果、社員一人ひとりが自発的にブランドを体現する文化が育ちます。
5. 外部パートナーとの協働に活用する
スローガンは、広告代理店・制作会社・販売代理店など、外部パートナーと協働する際の共通言語として機能します。プロジェクトの方向性や表現のトーンを共有する際に、スローガンを起点に説明することで、誤解や認識のズレを防ぐことができます。また、スローガンが明確であるほど、パートナーは「このブランドならこう表現すべきだ」と主体的に提案しやすくなります。長期的な関係を築くためにも、スローガンの意図や背景を丁寧に伝えることが重要です。その共有が、チーム全体の創造性と精度を高めていきます。
■ ブランドスローガンがブランドに与える影響とは

1. ブランドの方向性を明確にする
ブランドスローガンは、「自分たちは何を大切にして、どこを目指しているのか」を整理し、方向を定めるための大切な言葉です。スローガンをつくる過程で、ブランドの価値観や使命を見つめ直すことになり、その結果、判断や行動の一貫性が生まれます。外から見ても芯のあるブランドに感じられ、信頼につながります。特に、複数の事業やサービスを持つ企業にとっては、共通の軸を持つことがブランド全体の整合性を保つうえで欠かせません。スローガンは「これが自分たちの進む道だ」と示す言葉の地図のようなものです。
● ブランドの理念や目的を整理するきっかけになる
● 判断や行動をぶれずに進める指針になる
● 外部に対してブランドの一貫性を伝えられる
2. 社内の意識統一を促す
ブランドスローガンは、社内で共通の想いを共有するためのシンプルで強いメッセージになります。社員一人ひとりがスローガンを通してブランドの考え方を理解すると、自分の仕事とのつながりが見えやすくなります。特に組織が大きくなるほど、方向性のズレを防ぐための共通言語としての役割が大きくなります。また、新しく入った人や協力会社にもブランドの考えを伝える際に役立ちます。スローガンがあることで、自然と「自分たちらしさ」が社内に浸透していき、前向きな一体感を育てていけます。
● 社員がブランドの価値観を共有しやすくなる
● 組織全体の行動や判断がそろいやすくなる
● 社内外で同じトーンのコミュニケーションができる
3. 顧客にブランドの世界観を伝える
スローガンは、ブランドの想いや考え方を最も短く伝える手段です。広告やWebサイト、商品など、さまざまな場面で繰り返し目にすることで、スローガンがブランドの印象そのものを形づくります。言葉の中にブランドの姿勢や価値観が感じられると、顧客はその世界観に共感しやすくなります。短い言葉だからこそ、そこに込められた想いがまっすぐに伝わる。スローガンは、ブランドと顧客の心をつなぐ入口のようなものであり、関係を深める小さなきっかけにもなります。
● 一言でブランドの考え方を伝えられる
● 顧客が共感しやすくなる
● どの接点でも一貫した印象をつくれる
4. ブランドの記憶定着を助ける
印象的なスローガンは、ブランド名とセットで記憶に残ります。人は理屈よりも感情を伴った言葉のほうを覚えているため、スローガンがブランドの記憶を支える大事な要素になります。繰り返し見聞きすることで、スローガンは自然とブランドの象徴として浸透していきます。「あの言葉を聞けばあのブランドが浮かぶ」という状態が理想です。時間が経っても思い出してもらえるブランドは、強い言葉の力を持っており、長く愛され続ける存在になっていきます。その言葉が人々の心に温かく残り続けるのです。
● 記憶に残る言葉がブランド想起を促す
● 感情と結びついて愛着を育てる
● 長く記憶に残るブランド体験をつくる
5. 競合との差別化を強める
スローガンは、他社にはない自分たちらしさを言葉で表現するための手段です。機能や価格での違いが見えにくい時代だからこそ、「どんな考えで動いているか」「どんな価値を届けたいか」を伝えることが、ブランドを印象づける鍵になります。スローガンがそのブランドらしい視点や想いをしっかり伝えていれば、自然と差別化が生まれます。比較ではなく、「このブランドがいい」と感じてもらえる理由を育てることで、心に残る独自の存在感を築いていけます。それが長く愛されるブランドの土台になります。
● 機能や価格以外の価値を伝えられる
● ブランドの視点や考え方で違いを出せる
● 記憶に残る言葉で独自の存在感をつくる
■ ブランドスローガン開発の成功事例

【 HONDA | ブランドスローガン成功事例 】
The Power of Dreams
ホンダの「The Power of Dreams」というスローガンは、企業の創業当時から続く革新と挑戦の精神を象徴しています。ホンダは、単なる自動車メーカーにとどまらず、夢を原動力に技術革新を追求する企業であることをこの一言で伝えています。このスローガンは、自動車やバイクだけでなく、航空機やロボティクス分野など、多岐にわたる製品開発への情熱を表現しています。ホンダは、夢を抱き、それを実現するために行動することを企業理念として掲げており、消費者に「夢を追いかける勇気」を鼓舞します。また、CMや広告キャンペーンでは、スローガンに沿った物語を通して、夢の力が新しい可能性を切り開くことを視覚的に表現しています。このメッセージが消費者に響き、ホンダは技術革新や品質への信頼感を高め、夢を形にするブランドとしての地位を確立しています。
● 企業理念とスローガンの完全な一体化
「夢と挑戦」の精神をそのままスローガンに凝縮。理念とメッセージが全社で共有・体現しやすい。
● 普遍性と未来志向を両立したメッセージ
Dreamsという言葉で、革新や成長への意志を同時に伝えることで、時代を超えて共感を得ている。
● 事業領域を超えた拡張性のある言葉設計
自動車だけでなく、バイク、航空機、ロボティクスに展開しても意味が通じるスローガンを持っている。
● 社員の行動指針として機能している
「夢を力に変える」という言葉が、社員の挑戦や開発マインドを支える“行動の原点”として浸透している。
● 広告表現との高い整合性
CMやキャンペーンでは、夢を追い実現する過程を物語として描き、スローガンの演出が一貫している。
● 感情訴求とブランド信頼の両立
理屈よりも感情に響く言葉で、同時に技術革新や品質への信頼感を高める効果を生んでいる。
● 国際的に通用する言語設計
英語でもシンプルで理解しやすく、世界中の市場で共感を得られるスローガンとして成立している。
[ 出典 ] 本田技研工業株式会社公式サイトより
[ 出典 ] Webike plusサイトより

【 NISSAN | ブランドスローガン成功事例 】
Innovation that excites
日産の「Innovation that excites(人をワクワクさせる技術)」というスローガンは、ブランドの根幹にある“挑戦と情熱”を端的に表現しています。単なる自動車メーカーではなく、技術とデザインを通じて人々の心を動かす存在であることを明確に打ち出しています。このスローガンは、電動化・自動運転・コネクティビティなど、日産が進める先進技術の方向性と強く結びついており、技術力を「感情価値」として伝える点が特徴です。また、広告やプロモーションでは「ドライバーの心を刺激する体験」を中心に描き、技術が単なる機能ではなく“感動”を生み出すものとして表現されています。これにより日産は、革新と情熱を両立するグローバルブランドとしての存在感を確立しました。
● 企業理念とスローガンの完全な一体化
「技術で人を動かす」を言葉にしたスローガン。日産のブランド哲学と行動方針が一貫して表れている。
● 普遍性と感情価値を両立したメッセージ
Innovationという概念に、excitesという感情的を加えることで、理性と感性の両面に訴求している。
● 事業領域を超えた拡張性のある言葉設計
自動車だけでなく、モビリティサービス・テクノロジー領域にも適用できるスローガンになっている。
● 社員の行動指針として機能している
人をワクワクさせる技術をつくるという言葉が、エンジニアやデザイナーの挑戦マインドを高めている。
● 広告表現との高い整合性
CMやキャンペーンでは、運転する楽しさや新技術の感動をストーリー仕立てで表現している。
● 感情訴求と技術力の両立
先進的な技術を“心を動かす体験”として伝えることで、革新性だけでなく人間的な魅力を感じさせている。
● 国際的に通用する言語設計
英語の短いフレーズでありながら意味が伝わり、世界中の市場や文化に自然に馴染むものになっている。

【 SUNTORY | ブランドスローガン成功事例 】
水と生きる
サントリーの「水と生きる」というスローガンは、企業の原点である“自然への感謝と共生”を象徴しています。サントリーは、飲料メーカーとしての枠を超え、生命の源である水を守り、次世代へつなぐ使命を掲げています。このスローガンは、製品の品質や味わいだけでなく、企業活動そのものを貫く姿勢を表しており、環境保全活動や地域との共創にも直結しています。ミネラルウォーター、ビール、ウイスキーといった多彩な製品群がすべて“水の恵み”を基盤としており、その意味をスローガンが一言で伝えています。また、広告やキャンペーンでは、美しい自然や人々の暮らしを通して「水の大切さ」を感性豊かに描き、ブランドの信頼と好感を高めています。このスローガンは、サントリーの社会的責任と情緒的価値を両立させ、環境共生型ブランドとしての地位を確立しました。
● 企業理念とスローガンの完全な一体化
「人と自然と共に生きる」の創業精神を言葉にしたスローガン。企業の存在意義と哲学が重なっている。
● 普遍性と社会的価値を両立したメッセージ
“水”という共通するテーマを軸に、環境保全や持続可能性といった現代的価値を柔らかく伝えている。
● 事業領域を超えた拡張性のある言葉設計
飲料だけでなく、自然保護、文化活動など多様な事業や社会貢献活動にも通用する言葉になっている。
● 社員の行動指針として機能している
「水と生きる」という言葉が、社員の誇りや使命感を支え、環境に配慮した行動の基準となっている。
● 広告表現との高い整合性
CMやキャンペーンでは、水の美しさや人とのつながりを描き、スローガンの世界観を具現化している。
● 感情訴求と社会的信頼の両立
感性に訴える温かいメッセージで共感を生みつつ、環境への取り組みがブランド信頼を高めている。
● 国際的に通用する言語設計
海外でも展開可能な意味を持ち、文化や国境を越えて共感を得られる普遍的スローガンとなっている。

【 ASAHI | ブランドスローガン成功事例 】
すべてのお客さまに、最高の明日を。
アサヒビールの「期待を超える。」というスローガンは、常に進化と挑戦を続ける企業姿勢を端的に表現しています。単に美味しいビールを届けるだけでなく、品質・技術・体験のすべてにおいて“期待以上”の価値を生み出すことを目指しています。この言葉は、創業時から受け継がれる「進取の精神」を現代的に再解釈したものであり、時代の変化に応じて新しい基準を生み出すという決意を込めています。アサヒは、スーパードライをはじめとする革新的な商品を通じて、飲用体験の可能性を広げ、消費者の感性やライフスタイルの変化に応え続けてきました。また、広告やキャンペーンでは、“爽快感”“革新”“挑戦”といったキーワードを軸に、ブランドの躍動感を視覚的に表現。スローガンの精神を一貫して体現しています。この言葉を通してアサヒは、挑戦と信頼の両立を果たし、“革新を続けるブランド”としての確固たる地位を築いています。
● 企業理念とスローガンの完全な一体化
「進取の精神」を現代的に翻訳したスローガン。理念と行動方針が一貫して表れている。
● 普遍性と挑戦心を両立したメッセージ
“期待を超える”という表現が、消費者と社員の双方に前向きな刺激を与え、挑み続ける姿勢を示している。
● 事業領域を超えた拡張性のある言葉設計
ビールだけでなく、ソフトドリンクや海外事業にも自然に通じる、広がりのあるスローガンになっている。
● 社員の行動指針として機能している
期待を超える。という言葉が、製品開発から営業活動まで、社員の意識と行動を支える指針になっている。
● 広告表現との高い整合性
CMやキャンペーンでは、スーパードライの革新性と爽快感を通してスローガンの世界観を体現している。
● 感情訴求とブランド信頼の両立
シンプルで力強い言葉が感情に響き、品質への信頼と革新性を感じさせるメッセージとなっている。
● 国際的に通用する言語設計
短く明快な表現でありながら、英訳でも伝わり、グローバルブランドとしての一貫性を保っている。

【 ファミリーマート | ブランドスローガン成功事例 】
あなたと、コンビに、ファミリーマート
ファミリーマートの「あなたと、コンビに。」というスローガンは、ブランドの存在意義である“人に寄り添う便利さ”をやさしく表現しています。単に商品やサービスを提供する場ではなく、地域の人々の生活に溶け込み、日常を支えるパートナーであるという想いを込めています。このスローガンは、「コンビニ」という言葉を掛け合わせながら、“あなたと一緒に”という温かい関係性を築くメッセージとして機能しています。また、商品の品質やサービス改善だけでなく、地域活性化・災害支援・環境配慮などの活動にもスローガンの精神が反映されており、ファミリーマートの社会的役割をより明確にしています。広告やキャンペーンでは、日常のささやかな瞬間を切り取り、“そばにいる安心感”を映像や言葉で表現。スローガンが生活者の心に自然と浸透し、親しみと信頼を高めています。ファミリーマートはこの言葉を通して、「便利」を超えた“人とのつながり”を持つブランドとしての地位を築いています。
● 企業理念とスローガンの完全な一体化
「人と社会の役に立つ」という理念を生活者目線で言語化。企業の意義と温かさが一致している。
● 普遍性と親近感を両立したメッセージ
“あなた”という主語が、顧客との関係を感じさせ、誰にでも受け入れられる普遍性を持っている。
● 事業領域を超えた拡張性のある言葉設計
商品やサービスだけでなく、地域連携や社会貢献、環境活動など多様な取り組みにも結びついている。
● 社員の行動指針として機能している
“あなたとコンビに”という考え方が、接客や店舗運営、商品開発など現場のあらゆる行動に浸透している。
● 広告表現との高い整合性
CMやキャンペーンでは、日常の風景や人のやり取りを丁寧に描き、優しさと温度感を表現している。
● 感情訴求とブランド信頼の両立
親しみのある言葉が感情的なつながりを生み、安心感・信頼感を醸成するバランスになっている。
● 国際的に通用する言語設計
英訳でも自然に伝わり、国や文化を問わず共感を得られるシンプルで柔らかな普遍的スローガンである。
[ 出典 ] ファミリーマート公式サイトより
[ 出典 ] Keynote Sharpサイトより

【 NISSIN | ブランドスローガン成功事例 】
おいしい、の その先へ。
日清食品の「おいしい、の その先へ。」というスローガンは、創業者・安藤百福の“食の発明で人類を救う”という理念を現代的に進化させた言葉です。単に「おいしいものをつくる」だけでなく、食を通じて社会や人々の暮らしをより豊かにすることを目指す企業姿勢を表しています。このスローガンは、味や品質の追求にとどまらず、環境配慮・健康・未来食開発など、日清が取り組む幅広いテーマを包括する指針となっています。カップヌードルやU.F.O.など、革新的な商品群が「食の可能性を広げる挑戦」の象徴となり、その思想がスローガンに凝縮されています。また、広告やキャンペーンでは、食の楽しさや驚きをユーモアと情熱をもって描き、食文化を前向きに捉えるメッセージとして広く支持されています。この言葉は、日清が“食の未来をつくるブランド”として存在意義を示し続けていることを明確に物語っています。
● 企業理念とスローガンの完全な一体化
「食で世界に貢献する」を現代語に再構築。おいしさの先にある価値創造を使命として表現している。
● 普遍性と革新性を両立したメッセージ
“おいしい”という誰もが共感できる言葉から、未来や挑戦を想起させせブランドの進化を伝えている。
● 事業領域を超えた拡張性のある言葉設計
即席麺だけでなく、宇宙食、環境事業など日清の多角的な活動にも通じるスローガンになっている。
● 社員の行動指針として機能している
おいしい、の その先へ。という言葉が、“新しい発想で挑戦する”意識を促し、革新の文化を支えている。
● 広告表現との高い整合性
CMやキャンペーンでは、驚き・遊び心を組み合わせ、“おいしさの先にある体験”を表現している。
● 感情訴求とブランド信頼の両立
親しみやすい言葉ながらも、挑戦と誠実さを併せ持ち、安心感と期待感を与えるメッセージとなっている。
● 国際的に通用する言語設計
英訳としても自然に伝わり、文化や国を越えて共感を生む、普遍性と知性を兼ね備えたスローガンである。
[ 出典 ] 日清食品グループ公式サイトより
[ 出典 ] NISSIN CUP NOODLE CM 「寒い日はとくにうまい」より

【 ゼクシィ | ブランドスローガン成功事例 】
幸せが、動き出したら
ゼクシィの「幸せが、動き出したら。」というスローガンは、結婚という人生の転機を“幸せが形になっていく瞬間”として描いた言葉です。単なる結婚情報誌ではなく、幸せの始まりをそっと後押しする存在であるというブランドの立ち位置を明確にしています。このスローガンは、恋人同士から夫婦になる“心の動き”を丁寧にすくい取り、ゼクシィの世界観である「幸せのリアルな始まり」を象徴しています。結婚式や準備という一時的なイベントではなく、その先の生活や関係性まで見据えた視点を感じさせ、ユーザーの感情に寄り添うメッセージになっています。また、広告やキャンペーンでは、プロポーズ、指輪、両親への報告など“幸せが動き出す瞬間”を情感的に映し出し、スローガンを体感的に伝えています。この言葉は、ゼクシィが“情報誌”から“幸せをデザインするブランド”へと成長した象徴的なフレーズとなっています。
● 企業理念とスローガンの完全な一体化
「結婚を通じて人の幸せを支える」という理念を表現。ゼクシィの存在意義を端的に伝えている。
● 普遍性と情緒性を両立したメッセージ
“幸せ”というテーマを、時間の流れを感じさせる“動き出したら”という言葉で柔らかく表現している。
● 事業領域を超えた拡張性のある言葉設計
恋愛・プロポーズ・新生活など、人生の様々な節目にも通用するメッセージ構造を持っている。
● 社員の行動指針として機能している
「幸せが、動き出したら。」という言葉が、感情に共感する提案姿勢を社内文化として根づかせている。
● 広告表現との高い整合性
CMやキャンペーンでは、幸せが少しずつ形になっていく様子を映像化し、世界観を自然に伝えている。
● 感情訴求とブランド信頼の両立
柔らかく温かい言葉で共感を呼びながら、情報の正確さやサポートの誠実さで信頼を得ている。

【 JAL | ブランドスローガン成功事例 】
明日の空へ、日本の翼
JAL(日本航空)の「明日の空へ、日本の翼。」というスローガンは、日本を代表する航空会社としての誇りと、未来に向けて飛び続ける決意を表した言葉です。単なる航空輸送の提供にとどまらず、“日本の心”を世界に届けるブランドであるという使命を込めています。このスローガンは、戦後の復興からグローバル時代へと至るJALの歩みを象徴し、「空を通じて人と文化をつなぐ」という理念を端的に伝えています。また、“明日”という言葉には、常に挑戦と進化を続ける姿勢が、“日本の翼”には、安全性と信頼、そして日本的なおもてなしの精神が込められています。広告やキャンペーンでは、旅立ちの高揚感や帰国の安心感を美しい映像で描き、スローガンの世界観を視覚的に体現。JALはこの言葉を通じて、“ただの航空会社”ではなく、“日本の誇りと希望を乗せて飛ぶブランド”としての立ち位置を確立しました。
● 企業理念とスローガンの完全な一体化
「安全・安心・誠実をもって社会に貢献する」という理念を表現。JALの存在意義と使命が伝わっている。
● 普遍性と未来志向を両立したメッセージ
“明日の空へ”という表現が、成長・挑戦・希望を象徴し前向きに響く普遍性を持っている。
● 事業領域を超えた拡張性のある言葉設計
旅客輸送だけでなく、観光支援・文化交流などの活動にも通用するスローガンになっている。
● 社員の行動指針として機能している
「明日の空へ、日本の翼。」という言葉が、社員の誇りと責任感を育み、挑戦と誠実な姿勢を支えている。
● 広告表現との高い整合性
美しい日本語の響きが安心感と誇りを喚起し、信頼と温もりを感じさせるメッセージになっている。
● 感情訴求とブランド信頼の両立
柔らかく温かい言葉で共感を呼びながら、情報の正確さやサポートの誠実さで信頼を得ている。
[ 出典 ] JAL企業公式サイトより
[ 出典 ] 日本新聞協会公式サイトより

【 JT | ブランドスローガン成功事例 】
ひとのときを、想う。
JTのスローガン「ひとのときを、想う。」は、たばこ事業だけでなく、食品や医薬品事業を含む幅広い活動を通じて「人の時間や生活を大切にする」という企業の哲学を反映しています。たばこ事業においても、喫煙者と非喫煙者が共存する社会を目指し、分煙や新しいたばこの開発など、人々の生活を尊重する姿勢を打ち出しています。また、広告キャンペーンでは、人々の暮らしや大切な時間をテーマに、心温まるストーリーが描かれることが多く、このスローガンが消費者に共感を呼びます。JTはこのスローガンを通じて、社会的責任を果たす企業としての姿勢をアピールし、信頼感を高めています。
● 企業理念とスローガンの完全な一体化
「心の豊かさを大切にする社会を目指す」という理念を翻訳。企業の価値観と姿勢を表している。
● 普遍性と情緒性を両立したメッセージ
“ひと”と“とき”というテーマを、静かな語調で表現。誰の心にも届くメッセージになっている。
● 事業領域を超えた拡張性のある言葉設計
たばこ事業だけでなく、食品・医薬など、“人の時間に関わる活動”へと広がるスローガンである。
● 社員の行動指針として機能している
「ひとのときを、想う。」という言葉が、人を尊重し、誠実に行動する姿勢を根づかせている。
● 広告表現との高い整合性
CMやキャンペーンでは、日常の小さな幸せや思いやりの瞬間を描き、哲学を視覚的に伝えている。
● 感情訴求とブランド信頼の両立
繊細で温かい言葉づかいが感情に響き、社会的責任や誠実さを印象づけるバランスを保っている。
[ 出典 ] JT(日本たばこ産業株式会社)公式サイトより
[ 出典 ] JTそれぞれのときを、想う。おつかれさま篇より
■ 弊社のブランドスローガン開発実績
株式会社チビコは、企業や製品、サービスなどの「想い」を言葉にするブランドスローガン開発を手がけています。単に響きの良いコピーをつくるのではなく、ブランドの理念や価値観を整理し、社員にもお客様にもまっすぐ届く“ブランドらしい言葉”を見つけ出すことを大切にしています。

【 R.T.HEMMA 】
「 毎日を自分らしく、心地よく 〜 Your room, Your Life 〜 」をブランドビジョンに掲げ、インテリアデザインを通して、毎日をより自分らしく、楽しく、心地よいものにしていく企業ブランド。機能、デザイン、低価格、サステナビリティを兼ね備えたサービスをBtoB、BtoCに向けて幅広く展開。
[ 詳細 ] chobico WORKS | R.T.Hemmaより

【 INSIGHT FACTORY 】
「いかにして本音を集めるか」「集めた本音に何を見るか」を独自の知見によって提案し、クライアントと共に、来たる未来を推し量り、切り拓くこと掲げるリサーチ会社のリブランディング。ブランドシンボルは、社名の頭文字である「I」と「F」をモチーフに「どう見るか。なにを見るか。」をデザインで表現。
[ 詳細 ] chobico WORKS | INSIGHT FACTORYより

【 I’ROM GROUP 】
希望と安⼼に満ちた健やかな未来を、すべての⼈へ。アイロムグループは「憂いなき未来のために。」のブランドプロミスのもと、人々の未来が希望と安心そして健康で満ちあふれたものとなるように先端医療事業、SMO事業、CRO事業、メディカルサポート事業の4つの事業でブランドを展開しています。
[ 詳細 ] chobico WORKS | I’ROM GROUPより

【 RENEWABLE JAPAN 】
すべての人を、エネルギーの主人公に。「主人公」という言葉には、同じ時代を生きる一人ひとりにエネルギーづくりの主体となって活躍していただける社会を実現したいというブランドの想いを込めています。そして、共にエネルギーについて考え行動し社会の創生に寄与していく企業の姿勢を表しています。
[ 詳細 ] chobico WORKS | RENEWABLE JAPANより

■ ブランドスローガンに関するよくある質問
ブランドスローガン開発のお手伝いしていると、「どうやって言葉を決めるの?」「社内で意見がまとまらない」といった相談を多くいただきます。ここでは、実際の現場でよく出る質問をまとめました。
【 よくある質問① 】
Q :ブランドスローガンとキャッチコピーの違いは何ですか?
A :ブランドスローガンは、ブランド全体の理念や価値観を長期的に伝える一貫性のある言葉で、ブランドの骨格となる役割を果たします。キャッチコピーは特定の商品やキャンペーン向けに短期間使用され、販売促進や広告訴求を目的とします。
【 よくある質問② 】
Q :ブランドスローガンを開発する際、まず何に注目すべきですか?
A :最初に「ターゲットが明確であること」が重要です。誰に向けたメッセージかがはっきりしていることで、刺さる言葉選びができます。
【 よくある質問③ 】
Q :スローガンをつくる際、ユーザー目線とは具体的にどういう意味ですか?
A :ユーザー視点というのは、消費者がすぐに自分ごととして共感できる言葉であるということ。自分の気持ちを代弁してくれているように感じることが共感を生む鍵です。
【 よくある質問④ 】
Q :いつの時代でも通用する普遍的なスローガンとは、どんな特徴がありますか?
A :流行やトレンドに左右されず、長期的に使えるもの。“Taste the Feeling”(Coca‑Cola)など、時代を超えて共有される感覚や価値を言語化したものが例です。
【 よくある質問⑤ 】
Q :ブランドスローガンが成功するための条件は?
A :シンプルで覚えやすく、ブランドの本質や価値観を反映し、印象的で、ポジティブかつ差別化されていて、ターゲットに響く言葉であること。

■ ブランドスローガン開発をする前のチェックリスト
ブランドスローガン開発のご相談を受ける中で、「どこから考え始めればいいのか分からない」という声をよく聞きます。実際、準備不足のまま進めてしまうと、言葉が表面的になりがちです。ここでは、開発を始める前に整理しておくべきポイントをチェックリストとしてまとめました。
【 メッセージの明確性のチェック 】
⬜︎ ターゲットが明確になっているか?
⬜︎ ブランドの本質や価値観が言葉に込められているか?
⬜︎ メッセージがユーザーの心に届いているか?
【 表現の訴求力のチェック 】
⬜︎ シンプルかつ覚えやすい言葉になっているか?
⬜︎ インパクトがあり印象に残るか?
⬜︎ ポジティブで前向きな印象を与える表現か?
【 時代・競合との適応性のチェック 】
⬜︎ 流行に左右されにくく、長期的に使える言葉か?
⬜︎ 他社との差別化が明確になっているか?
【 発プロセスの実効性のチェック 】
⬜︎ 経営層を含めた関係者の合意形成が取れているか?
⬜︎ スローガンの背景や意図が社内で共有されているか?
⬜︎ 他社事例や市場分析を踏まえて検討されているか?

■ まとめ
ブランドスローガンは、企業イメージを大きく左右する強力なツールです。ターゲット層に刺さるメッセージを短く、シンプルに表現し、それを企業全体で活用することで、強力なブランディングが実現します。成功するためには、単なるキャッチコピーではなく、企業の価値観や強みを反映させ、消費者に響く一言を見つけることが不可欠です。企業の成長を後押しするスローガンを作り、より強いブランドイメージを築き上げましょう。

株式会社チビコ
今田 佳司 (ブランディング・ディレクター)
ブランド戦略とコミュニケーションデザインを掛け合わせることで、企業や商品などのブランド価値の向上や競争力強化に貢献。数多くのブランディングを手がける。

【 ご質問、お打合せ希望など、お気軽にお問合わせください。】
– ブランド戦略からデザイン開発まで –
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