
[ ブランド戦略 ]
中小企業のためのリブランディング|手順・効果・事例を徹底解説
「このままでは埋もれてしまうかもしれない」そんな不安を抱える中小企業にとって、今まさに取り組む価値のあるテーマがリブランディングです。売上が伸びにくい、採用が思うようにいかないといった課題の背景には、ブランドが時代の変化にうまく合っていないケースが少なくありません。リブランディングとは、単に見た目を整えることではなく、企業の存在意義を改めて見つめ直し、これからどこへ向かうのかを描き直すための戦略です。本記事では、株式会社チビコでブランディングディレクターをしている筆者が、中小企業でも無理なく取り組めるリブランディングの進め方を、具体的な事例とともに詳しく解説します。
CONTENTS | 目次
■ なぜ、中小企業にリブランディングが必要なのか?

【 競争が激化する市場で勝ち抜くため 】
市場の変化が早く、似たような商品やサービスが次々と登場しています。そんな状況で選ばれ続けるには、「自分たちは何者なのか」「どんな価値を届けたいのか」を明確にすることが大切です。リブランディングは、そのために強みを整理し、伝え方を整えることです。価格や機能だけでなく、想いや“らしさ”に共感してもらえれば、他社との違いも自然と浮かび上がります。中小企業では、経営者や社員の想いがブランドの中心です。言葉やデザインに丁寧に落とし込むことで、競争の中でも存在感を示しやすくなります。
【 変化する顧客ニーズへ対応するため 】
お客様の価値観や選び方は、時代とともに少しずつ変わっていきます。以前は届いていた表現でも、今の世代や市場には響きにくいことがあります。リブランディングは、そうした変化を前向きに受け止め、今のお客様に改めて向き合うきっかけになります。長く支えてくれたお客様を大事にしつつ、新しい層にも届く発信が求められます。ブランドの軸はそのままに、伝え方を今の流れに合わせることで、より多くの人に価値を届けやすくなります。変わることは“ぶれること”ではなく、“成長していくこと”として捉えられます。
【 古いブランドイメージを払拭するため 】
長く続く企業ほど、「昔のまま」という印象を持たれやすいものです。実際には進化していても、ロゴやトーンがそのままだと、時代とのズレを感じさせてしまいます。リブランディングは、企業の本質を変えるのではなく、“見え方”を今に合わせて整えていく作業です。デザインや言葉を少し見直すだけでも、新しい印象を持ってもらえることがあります。中小企業では、経営者の想いや姿勢がそのままブランドに直結します。今の自分たちらしい表現へアップデートすることで、「信頼」と「新しさ」を両立しやすくなります。
➤ 詳細記事:ブランドイメージを高めるデザインの重要性と一貫性
■ リブランディングの始め方

1. 自社の現状を冷静に“棚卸し”する
リブランディングの第一歩は、「現実」を丁寧に見つめることです。売上や市場シェアといった定量データに加え、顧客・社員・取引先などの声から、ブランドがどのように捉えられているのかを多角的に確認します。現状のブランド資産や強み・弱み、時代とのズレを洗い出し、ブランドの“現在地”を整理することが目的です。ここで大切なのは、「何が課題か」だけでなく、「どこに魅力があるのか」も改めて確かめること。自社の原点や価値の源泉を落ち着いて見直すことで、次のブランドづくりの土台が整います。そして、この「今を正しく知る姿勢」が、未来を変える始まりになっていきます。
2. 社内外のステークホルダーと向き合う
リブランディングはデザインの刷新ではなく、“関係性を整えるプロセス”でもあります。顧客や取引先といった外部だけでなく、経営陣・社員・現場スタッフなど内部のステークホルダーとの対話が欠かせません。ブランドに対する受け止め方の違いや、現場が感じるギャップを丁寧に拾い上げ、リアルな課題を共有することが大切です。特に社員がブランドをどう感じ、どんな想いで働いているのかを知ることで、表面的な見直しではなく“中身の変化”につながります。この段階で育つ共感や信頼が、後のブランド浸透や運用の成果を左右します。リブランディングは、人と組織の意識をもう一度そろえていく取り組みでもあります。
3. 明確な「目的」と「ゴール」を設定する
リブランディングは「何を変えるか」ではなく、「なぜ変えるのか」から考えることが大事です。経営戦略や事業ビジョンとの整合性を踏まえ、ブランドの目的をはっきりさせる必要があります。目的が曖昧なままだと方向性が定まらず、単発の施策で終わってしまいがちです。目指すゴールは“見た目の変更”ではなく、“認知・体験・信頼の再構築”に置くべきです。どんなブランドイメージを社会や顧客に届けたいのか、何をもって成功とするのかを、数値と感覚の両面から整理します。目的とゴールが整えば、判断に迷わない軸ができます。意志の通った方針がある限り、ブランドはより力を発揮しやすくなります。
■ リブランディングの進め方

1. 現状分析フェーズ
リブランディングの最初のステップは、「今の自分たちを正しく知ること」です。自社ブランドがどのように捉えられ、どんな印象を持たれているのかを把握することから始まります。売上やシェアといった数値的なデータに加え、顧客・社員・取引先など関係者の声も丁寧に拾い上げていきます。感覚や思い込みではなく、事実に基づいた“今の姿”を整理することで、ブランドの強みや課題、そして市場とのズレが見えてきます。現状をきちんと理解しておくことで、次の一手を考えるための土台がより確かなものになります。
[ ポイント ]
● 売上・シェア・顧客層などの数値的分析を行う
● 社員・顧客・取引先などへのヒアリングを実施する
● ブランドの認知・印象・評価を客観的に整理する
2. 目的と方向性の設定
リブランディングは「変えること」自体が目的ではなく、「なぜ変えるのか」「どこを目指すのか」を整理する経営的な取り組みです。目的がないまま進めると、表面的な見直しで終わり、ブランド価値の向上にはつながりにくくなります。まず経営戦略や事業の方向性と照らし合わせながら、ブランドが社会や顧客にどんな役割を担うのかを再定義します。目的を言語化することで判断や表現の軸が生まれ、関係者全員が同じ方向へ進みやすくなります。リブランディングの成否には、この「目的の明確化」が大きく影響します。
[ ポイント ]
● なぜ今リブランディングが必要なのかを明文化する
● 目指すブランド像や成果指標(KPI)を設定する
● 社内外の認識を統一し、共通言語をつくる
3. ブランド戦略立案
ブランド戦略とは、理想のブランド像をどのように実現していくかを描くための設計図のようなものです。ターゲットを明確に定め、その人たちにどんな価値を届けたいのかを整理し、競合との差別化を示すポジショニングを固めます。ブランドが社会の中でどんな存在意義を持ち、どんな感情や信頼を生み出したいのかを言葉にしていきます。戦略が曖昧なままだと、デザインやメッセージがばらつき、一貫性が損なわれやすくなります。明確な戦略があることで表現に迷いがなくなり、ブランド全体に一本の軸が通ります。
[ ポイント ]
● ブランドのターゲットと提供価値を具体的に定義する
● 競合との違いを明確にし、ポジショニングを再設定する
● ブランドストーリーやメッセージ構造を整理・設計する
4. ブランドアイデンティティ開発
ブランド戦略を“見える形”にしていくのがこのフェーズです。ネーミング、ロゴ、カラー、フォントなど、ブランドの個性をつくる要素を整理し、全体のバランスを整えます。目的は、戦略で定めた方向性をデザインとして具体化し、一貫した世界観として伝えることです。単なる見た目の変更ではなく、ブランドの価値観や姿勢を表す「意味のある表現」であることが大切になります。要素が連動し、企業の想いを自然に伝えられるようになると、ブランドは“感じられる存在”として認識されやすくなります。
[ ポイント ]
● ブランドの世界観・感情価値を視覚・言語に落とし込む
● ビジュアルとメッセージに一貫性を持たせる
● ブランドブックやガイドラインで基準を整理する
➤ 詳細記事:VI(ビジュアル・アイデンティティ)とは何か?効果と成功事例
5. 社内浸透(インナーブランディング)
どれだけ良いブランド戦略をつくっても、社内に浸透しなければ十分に機能しません。社員がブランドの意図を理解し、日々の行動で体現できる状態をつくることが目的です。ブランドは“内側から育つ文化”でもあり、経営層の発信と社員の共感が欠かせません。理念やビジョンを掲げるだけでなく、日々の意思決定やサービス、社内外のコミュニケーションに自然と反映されていくことが鍵になります。小さな成功体験を積み重ねながら、ブランドが「仕組み」ではなく「文化」として息づく状態を目指します。
[ ポイント ]
● 経営層がブランドの考えを自らの言葉で伝える
● 社員参加型のワークショップで共感を育てる
● ブランドブックや社内発信で理解を定着させる
➤ 詳細記事:インナーブランディングとは?その目的と進め方と成功事例
6. ローンチ・実行フェーズ
戦略と表現が整ったら、いよいよ社会に向けて発信していく段階です。ブランドローンチは単なるお知らせではなく、「新しい体験を届ける」ための機会でもあります。あらゆる接点で一貫した印象を設計し、ブランドの存在を改めて伝えていきます。大切なのは、発信の瞬間だけで終わらせず、その後のコミュニケーションを通じてブランドを育てていくことです。広告やPR、デジタル施策を横断的に連携させることで、ブランドを“生きた形”で感じてもらいやすくなり、継続的な発信が信頼の積み重ねにつながります。
[ ポイント ]
● Webサイト・SNS・広告・採用など全チャネルを統一する
● ローンチイベントやPR企画で話題を生み出す
● 社内外の発信を連動させ、一体感をつくる
■ リブランディングの効果

【 ビジネス成長・売上向上の観点 】
リブランディングは、企業の成長を支える有効な手段として機能します。新しいブランドイメージを築くことで、これまで届かなかったターゲット層にもアプローチしやすくなり、新たな顧客との接点が生まれます。また、ブランドへの信頼や価値が高まることで既存顧客との関係も深まり、継続的な取引にもつながります。さらに、ブランド力が強化されることで価格競争に巻き込まれにくくなり、適正な価格で選ばれる立ち位置をつくりやすくなります。こうした積み重ねが、利益率の改善や売上の安定にもつながります。
【 市場ポジション・競争力強化 】
市場環境や消費者の価値観は常に変わり続けています。リブランディングは、その変化に合わせて立ち位置を見直し、改めて差別化を示す機会になります。ブランドを再定義することで競合との差がより明確になり、新しいターゲット層や領域への展開も視野に入ります。また、時代やトレンドの変化に柔軟に対応していくことで、ブランドは“変化に強い存在”へと成長し、市場での存在感や競争力を着実に高められます。そして、継続的な改善と発信を積み重ねることで、信頼性の高いブランドへと育っていきます。
➤ 詳細記事:ブランドポジショニングから始めるブランディング
【 社内への理解と浸透効果 】
リブランディングは、外部への発信だけでなく社内にも良い影響をもたらします。新しいブランドビジョンを共有することで、社員が自社の存在意義や目指す方向を再確認し、仕事への意欲が高まりやすくなります。ブランドへの共感が生まれることで一体感が深まり、チームとしてのまとまりも強まります。また、ブランドが魅力的に整うことで採用にも良い効果があり、理念に共感する人材が集まりやすくなります。こうした動きが組織文化の強化につながり、社員一人ひとりがブランドの担い手として行動しやすくなります。
➤ 詳細記事:インナーブランディングとは?その目的と進め方と成功事例
【 コミュニケーション・顧客体験の最適化 】
リブランディングによって企業のメッセージやストーリーが整理され、広告・営業・PRなどのコミュニケーションが統一されます。その結果、顧客に伝わる印象が一貫し、より信頼につながりやすくなります。また、ブランド体験とサービスを一体的に設計することで顧客満足度が高まり、ファン化を促しやすくなります。さらに、リブランディングという動き自体が話題性を生み、メディアやSNSで注目されることでブランドの認知が広がり、長期的な関係構築にもつながります。
■ リブランディングのよくある注意点

1. 戦略面の注意点
リブランディングは見た目を変えることではなく、経営戦略の延長線にある「企業の再定義」といえる取り組みです。注意すべき点は、「新しくしたい」「古く感じるから」など感覚的な理由だけで進めてしまうことです。目的やゴールが曖昧だと方向性が定まらず、成果にもつながりにくくなります。まず、“なぜ今リブランディングが必要なのか”を整理し、経営ビジョンや事業方針との整合性を確認しておくことが大切です。また、社内だけで完結させず、顧客にどんな価値を届けられるのかを意識することも重要です。トレンドに流されず、“らしさ”を軸に据えることが、長く選ばれるブランドづくりの基盤になります。
2. コミュニケーション面の注意点
リブランディングで意外と見落とされやすいのが、社内外への“伝え方”です。経営層・現場・制作チームの認識がずれたまま進むと、方針がブレて混乱を招きます。特に、社内の理解や共感を得ないまま進めると、せっかくの刷新が定着せず、日々の行動にもつながりません。また、「リブランディング=ロゴ変更」という誤解を放置すると、本来の意図が伝わりにくくなります。大切なのは、なぜ変えるのか、どこを目指すのかを一貫した言葉で伝え続けることです。顧客、パートナー、社員の三者へ丁寧にストーリーを共有しながら進めることで、ブランドはより理解され、共感が広がりやすくなります。
3. デザイン・実行面の注意点
デザインを進めるうえで大切なのは、「なぜこの表現なのか」をきちんと説明できることです。戦略とのつながりを意識せずに見た目だけを整えても、ブランドの本質は伝わりにくくなります。また、トーン&マナーやブランドガイドラインを定めないまま運用を始めると、発信内容がばらつきやすくなります。さらに、過去のブランドを切り離してしまうのではなく、これまで積み上げてきた信頼や愛着をどう引き継ぐかという視点も欠かせません。リブランディングは“ゴール”ではなく“スタート”です。公開後もモニタリングと改善を続けることで、ブランドはより確かな存在へと育ち、社会との関係性も深まっていきます。
■ 中小企業のリブランディング成功事例

【 Vermicular | リブランディングの成功事例 】
無水調理鍋「バーミキュラ」で知られる愛知ドビーは、町工場から世界を視野に入れるブランドへと成長してきました。鋳物技術の継承と革新を両立させることで、料理体験そのものに新しい価値をもたらすブランドへと進化しています。デザイン性と機能性の高さに加え、ブランドストーリーを丁寧に発信し続けたことで、高価格帯でありながら熱心なファンを獲得しました。製品だけでなく、ライフスタイル全体を包み込むような世界観が特徴として際立ち、ブランドの魅力をさらに広げています。
[ リブランディング成功の構造 ]

[ プロダクトへの徹底したこだわり ]
● 鋳物ホーロー鍋の“ズレ”を極限まで排除
● 無水調理という健康志向かつ味の深みを訴求
● 日本の町工場発 → “テック×クラフト”のイメージ
[ ブランドストーリー:兄弟の情熱×日本の技術 ]
● 創業者である兄弟が「町工場再生」と「最高の鍋」を目指した物語
● パーパスドリブンなストーリーテリングが共感を呼ぶ
● 「時間と手間をかけてでも“いいもの”を届けたい」→ ブランドへの信頼形成
[ ブランドデザイン:ミニマルで統一された世界観 ]
● トンマナ:白背景 × 中間トーン × 温かみ
● 料理 × 器 × キッチン全体で「理想の暮らし」を表現
● ビジュアルからも「丁寧な暮らし」「心豊かになる体験」を想起させる
[ 拡張性のあるブランド戦略 ]
● ライスポット、フライパンなど「周辺調理器具」に拡大
● ブランドの約束(おいしさ × 心地よさ)を裏切らない製品設計
● 統一されたトーンでファンの囲い込みに成功

【 OTA KNIT | リブランディングの成功事例 】
群馬県太田市の地域産業を背景に、複数の地元ニット工場とファッションブランド「to touch」が連携して生まれた地域発のファクトリーブラン ドです。70年以上続く産地の技術力を活かし、丁寧なものづくりを軸に高品質なニット製品を展開しています。太田ニット工業協同組合の支援を受けながら、統一されたロゴや世界観、ECを通じて都市圏市場にも働きかけています。地域産業の価値を改めて示し、次世代へつなぐモデルとして位置づけられており、地域の魅力向上にも貢献しています。
[ リブランディング成功の構造 ]

[ 地域資源の価値を再構築:産業×ブランドの交点 ]
● 太田市のニット産業は高度成長期に発展→近年は衰退傾向
● そこに「再興」の視点を持ち込み、「伝統」から「革新」への転換
● 地場資源を「新たな文脈」で編集し直した点が秀逸
[ 共創型ものづくり:地域全体をブランド化 ]
● 地元ニッター、縫製職人、繊維業者などと連携
● ものづくりの現場をブランドストーリーの一部に
● まさに「産地の顔が見える商品」の体現
[ ブランドストーリー:産地から未来へ ]
● 地元愛 × 日本品質 × 心地よさを感じるナラティブ設計
● デザイナー山鹿直子氏を起用し、プロフェッショナル視点で統一感を演出
● 「つくる人」「使う人」「支える人」すべてが関わる三方よし型ブランド
[ 販売・チャネル戦略:地方発 → 都市拡散 ]
● ギフトショー(東京ビッグサイト)
● POPUPショップ(百貨店やセレクトショップ)
● 自社ECサイトでの販売

【 ツジセイ製菓株式会社 | リブランディングの成功事例 】
昭和テイストのどら焼きを製造していたツジセイ製菓は、老舗の味を活かしながら、若年層や海外市場に向けたブランド戦略へ踏み出しました。レトロな和菓子の魅力を現代的にアレンジしたパッケージや、海外向けのビジュアル展開により、訪日外国人や若い世代への認知を広げています。販路も百貨店からECへと広がり、ブランド体験の幅も広がりました。昔ながらの価値をどう現代に合わせるか。その挑戦がブランド成長を支える重要な要素として働き、企業としての新たな可能性も感じられます。
[ リブランディング成功の構造 ]

[ お土産文化の再定義:感動を贈る新しい価値提案 ]
● お土産を単なる「モノ」ではなく、人と人をつなぐ感動の媒介として再定義
● 贈る人と贈られる人の間に生まれるストーリー性と感情価値を重視
● 「持ち帰る」だけでなく「記憶に残す」ことを目的とした体験型ギフトへ昇華
[ 共感を生むブランドストーリー設計:贈る感動を製造するおかしな会社 ]
● 「おかしな会社」という言葉遊びと企業姿勢を融合させたユーモラスなネーミング
● 「まじめにふざける」スタンスで、信頼と笑いの共存を可能に
● ブランドパーパスを全社一体で“体現”する組織文化がある
[ 製品開発とデザインの融合:遊び心と品質の両立 ]
● キャラクターや仕掛け付きなど、遊び心あるパッケージデザインで感情を動かす
● 味・素材・安全性にも配慮し、“ふざけていても真面目”な品質担保を徹底
● 商品自体が“語れる”ように設計されており、贈る楽しさと話題性を創出
[ 顧客体験(CX)の設計:開封時の驚きと楽しさ ]
● 商品に触れた瞬間から始まる「物語」をUXの起点として設計
● 開封時の驚き・笑い・共感が連鎖する感情トリガー型UX
● 購入者と受け手の両方に異なる文脈の体験価値を提供する多層構造
■ リブランディングの弊社実績
株式会社チビコは、これまで数多くの中小企業のリブランディングを支援してきました。単なるデザイン刷新ではなく、企業の「らしさ」を言語化し、戦略からデザインまで一貫して再構築することを大切にしています。経営課題の整理からブランド戦略、ビジュアル開発、社内浸透まで、ブランドの本質を掘り下げながら“芯のあるブランド”づくりを実現しています。

【 LANDPIA 】
LANDPIAは、不動産の有効利用を通じて活力ある経済社会の実現に貢献するブランドです。日本には、まだまだ未開拓の土地や、価値を見出されていない土地が多く残されています。それらを発見、有効活用することで、社会全体が潤う仕組みを作ることを掲げています。
[ 詳細 ] chobico WORKS | LANDPIAより

【 RENEWABLE JAPAN 】
すべての人を、エネルギーの主人公に。主人公という言葉には、同じ時代を生きる一人ひとりにエネルギーづくりの主体となって活躍していただける社会を実現したいというブランドの想いを込めています。そして、共にエネルギーについて考え行動し、社会の創生に寄与していく企業ブランドの姿勢を表しています。
[ 詳細 ] chobico WORKS | RENEWABLE JAPANより

【 I’ROM GROUP 】
希望と安⼼に満ちた健やかな未来を、すべての⼈へ。アイロムグループは「憂いなき未来のために。」のブランドプロミスのもと、人々の未来が希望と安心そして健康で満ちあふれたものとなるように先端医療事業、SMO事業、CRO事業、メディカルサポート事業の4つの事業でブランドを展開しています。
[ 詳細 ] chobico WORKS | I’ROM GROUPより

【 NIHONN MOBILITY SERVICE 】
NIHONN OIL SERVICEからNIHONN MOBILITY SERVICEへの社名変更に伴うコーポレートアイディンティティ開発。新ブランドのコンセプトは、「新しい移動と技術の進化。モノを超えたサービスとしてのあり方。」モビリティには無限の可能性があることを表現しています。
[ 詳細 ] chobico WORKS | NIHONN MOBILITY SERVICEより

■ 中小企業のリブランディングに関するよくある質問
中小企業のリブランディングは、変化の激しい市場で選ばれ続けるための重要な取り組みです。ここでは、よくある疑問に答えながら、その本質と進め方を分かりやすく紹介します。
【 よくある質問① 】
Q :なぜ中小企業がリブランディングを今すぐ行うべきなのですか?
A :売上の伸び悩みや採用難、顧客離れの背景には、ブランドが時代や市場の変化に適応していないケースが多くあります。リブランディングは単なる見た目の刷新ではなく、「企業の存在意義の再確認」と「未来への方向性の明確化」を通じて、選ばれ続ける力を取り戻すための経営投資です。
【 よくある質問② 】
Q :リブランディングの第一歩は何ですか?
A :最初に行うべきは、自社の現状を冷静に整理する“棚卸し”です。経営理念や事業の強み、顧客の声、社員の意識などを可視化し、第三者の視点も交えて分析することで、感覚ではなく事実に基づいたブランド改革の方向性が見えてきます。
【 よくある質問③ 】
Q :誰にリブランディングを相談すれば良いですか?
A :社内だけで判断せず、顧客・仕入先・地域など外部ステークホルダーの意見を積極的に取り入れることが重要です。ブランドは企業と社会との“信頼の約束”であり、多様な視点を交わすことでブランドの本質と独自性がより明確になります。
【 よくある質問④ 】
Q :ロゴだけ変えればリブランディングと言えますか?
A :いいえ。ロゴやデザインはブランドを表現する“結果”であり、“本質”ではありません。企業の姿勢・価値観・社会との関わり方を再定義し、それを体現する手段としてデザインを位置づけることが、真のリブランディングです。
【 よくある質問⑤ 】
Q :小さな企業でもリブランディングは可能ですか?
A :もちろん可能です。限られたリソースでも、段階的な取り組みで十分成果を出せます。社内アンケートや顧客ヒアリング、強みの再整理、ターゲット再設定など、小さなステップから始めることで、着実にブランドの再構築が進みます。

■ 中小企業のリブランディングのためのチェックリスト
中小企業がリブランディングを成功させるには、見落としやすい要点を丁寧に確認することが欠かせません。以下のチェックリストは、取り組み全体を整えるための実践的な指標です。
【 再定義と目的明確化のチェック 】
⬜︎ 自社の「存在意義」「理念」「強み」が整理されているか?
⬜︎ リブランディングの具体的な目的(例:市場拡大・事業再構築)が明確になっているか?
⬜︎ 経営戦略とブランド戦略が整合しているか?
【 ステークホルダーとの対話のチェック 】
⬜︎ 社内(経営層・プロジェクトチーム・現場スタッフ)を巻き込む体制になっているか?
⬜︎ 顧客・仕入先・地域など、外部ステークホルダーの声を収集し反映しているか?
⬜︎ 社員・顧客・地域がブランドの変化を理解・共感できるコミュニケーション計画があるか?
【 戦略とプロセスのチェック 】
⬜︎ 分析 → ブランド構築 → 浸透 → 運用のステップが明確に定義されているか?
⬜︎ 言語化(ミッション・ビジョン・バリュー)とデザイン開発(ロゴ・ツール類)が連動しているか?
⬜︎ ブランドアーキテクチャ(事業・商品・会社の関係性)が整理されているか?
【 浸透施策とコミュニケーションのチェック 】
⬜︎ 社外向け(プレス、広告、自社メディアなど)の発信計画が具体的に設計されているか?
⬜︎ 社内理解・納得を促すインナーブランディング施策が用意されているか?
⬜︎ ローンチ後のモニタリング・評価体制が整っているか?

■ まとめ
中小企業におけるリブランディングは、単なるロゴやデザインの刷新ではなく、「企業の存在意義を見つめ直し、時代や顧客に合った“らしさ”を再構築するための取り組み」です。まず自社の現状を整理し、理念・商品・顧客評価を可視化したうえで、社内外の関係者の声を取り入れることで、より客観的なブランド像が見えてきます。その上で、目的やゴールを明確にし、戦略を立て、言葉とデザイン、社内外への発信までを一貫して進めていくことが求められます。これにより、ブランド価値の向上や市場での差別化、社員の意欲向上や採用力強化など、多面的な効果が期待できます。大切なのは、見た目だけで終わらせず、理念と実践がつながったブランドとして、内外に共感される存在へ育てていく姿勢です。中小企業だからこそ、リブランディングは「選ばれ続ける企業」を目指すうえで有効な手段になります。

株式会社チビコ
今田 佳司 (ブランディング・ディレクター)
ブランド戦略とコミュニケーションデザインを掛け合わせることで、企業や商品などのブランド価値の向上や競争力強化に貢献。数多くのブランディングを手がける。

【 ご質問、お打合せ希望など、お気軽にお問合わせください。】
– ブランド戦略からデザイン開発まで –
■ おすすめ関連記事

[ おすすめ記事 ] [中小企業必見] ブランディングでよくある課題と解決方法

[ おすすめ記事 ] 中小企業が成功するブランディングの条件と事例





















