[ ブランド戦略 ]
【化学業界】ブランドステートメントの目的と事例7選
化学業界におけるブランドステートメントの開発では、企業の使命として「安全性、持続可能性、革新性」を強調することが重要です。例えば、「環境に優しい化学ソリューションの提供」を掲げる企業は、エコフレンドリーな製品や技術革新を通じて、環境保護と社会的責任を果たす姿勢を明確にします。これにより、消費者や取引先に対する信頼を構築し、競争優位性を強化することができます。
■ 化学業界のブランドステートメントの目的
化学業界におけるブランドステートメントの目的は、企業の使命や価値観を明確に伝えることで、顧客やパートナー、社会全体からの信頼を獲得し、ブランドの認知度と評判を高めることです。特に、化学業界は安全性や環境への影響が重視される分野であり、ステートメントを通じて企業がどのようにこれらの課題に取り組んでいるかを示すことが重要です。例えば、持続可能なソリューションや環境に配慮した技術革新を掲げることで、企業はサステナビリティや責任ある経営をアピールできます。
また、ブランドステートメントは、競合他社との差別化を図るための重要なツールでもあります。企業がどのように独自の価値を提供し、顧客のニーズに応えていくかを明確に示すことで、企業の市場でのポジショニングを強化できます。さらに、企業の内外に一貫したメッセージを発信することで、従業員の士気向上や組織文化の強化にも寄与します。このように、化学業界のブランドステートメントは、ビジネスの信頼性と持続的な成長を支える重要な要素です。
■ ブランドステートメントの開発事例
三菱ケミカルホールディングス|ブランドステートメント
【出典】 三菱ケミカル・企業情報より
[ KAITEKI Value for Tomorrow ]
「人、社会、そして地球の心地よさがずっと続いていくこと」私たちは、これをKAITEKIと名付けました。この姿をめざしSustainability 、Health、Comfortを価値基準として、グローバルにイノベーション力を集結し、ソリューションを提供していきます。三菱ケミカルホールディングスグループは、未来をすえて明日かえる会社THE KAITEKI COMPANYです。
旭化成グループ|ブランドステートメント
【出典】 旭化成・グループ理念より
[ 昨日まで世界になかったものを。 ]
私たち旭化成グループの使命。
それは、いつの時代でも世界の人びとが“いのち”を育み、より豊かな“くらし”を実現できるよう、最善を尽くすこと。創業以来変わらぬ人類貢献への想いを胸に、次の時代へ大胆に応えていくために、私たちは、“昨日まで世界になかったものを”創造し続けます。
住友化学|ブランドステートメント
【出典】 住友化学・企業情報より
[ 豊かな明日を支える創造的ハイブリッド・ケミストリー ]
<語り継いでいきたいDNAや価値>
住友化学はその発祥から自社の利益のみではなく、事業を通じて広く社会に貢献していくという考え方を大切にしてきました。いつの時代でも化学会社として安全・環境・品質については、世の中から求められる以上に細心の注意を払いながら、絶えざる技術革新を実現することで、人々の豊かな暮らしを支えていくさまざまな製品を提供してきました。住友化学では、時代の流れとともに、多様な事業を展開してきましたが、こうしたモノづくりへのこだわりはどの事業にも共通しているDNA、価値観と言い換えることもできるでしょう。
日東電工|ブランドステートメント
【出典】 日東電工・経営理念より
[ Innovation for Customers ]
Nittoグループは常にお客様のことを第一に考えて、新しいものを生み出してきました。その思いがブランドスローガン「Innovation for Customers」に込められています。 Nittoグループは、この思いのもと、世界中で「The Nitto Way」を日々の行動に反映させ、これからも新しい発想でお客様の価値創造に
貢献します。
富士フイルムグループ|ブランドステートメント
【出典】 富士フイルム・企業情報より
[ Value from Innovation ]
富士フイルムは、生み出しつづけます。人々の心が躍る革新的な「技術」「製品」「サービス」を。明日のビジネスや生活の可能性を拡げるチカラになるために。わたしたちは、世界中のお客様の真のニーズを徹底的に追求します。独自の技術、世界中から集まる人・知恵・技術をオープンかつスピーディーに融合し、柔軟な発想でイノベーションを起こしていきます。
日本化薬|ブランドステートメント
【出典】 日本化薬・企業情報より
[ 世界的すきま発想。 ]
私たち日本化薬は、規模に頼る経営ではなく、オリジナリティを追求し、価値を育む企業をめざします。そのために、社員一人ひとりの能力を高め、付加価値の高い製品をつくり続けます。私たちだけのオンリーワンな技術を集積し、たとえニッチであっても、突出した技術で世界になくてはならない企業になります。
デンカ|ブランドステートメント
【出典】 デンカ・会社情報より
[ できるをつくる。Possibility of chemistry. ]
当社が 100 年にわたって存続してきたのは、社会のニーズに的確に応え、ものづくりを通したソリューションを提供し、社会の信頼を得てきたからにほかなりません。 新たなスローガンである「できるをつくる。」「Possibility of chemistry.」は、課題解決を通じて社会の発展に貢献する、企業姿勢を表わすものです。 デンカは、化学の可能性へ挑戦してソリューション(できる)を生み出し、新たな価値の創造(つくる)によって、社会からの期待と信頼に応えてまいります。
■ まとめ
ブランドスローガンの具体的な開発事例について述べてきましたが、一番大切なことは、ブランドスローガンが顧客に与えるインパクトの大切さを理解し、魅力的なブランドスローガンを作らなければならないということです。ブランドスローガンを安易に考え何となく作ってしまうと、効果を期待できないだけではなく、逆にブランドイメージを低下させてしまいます。企業は、ブランドのビジョンや理念を伝えることのできるブランドスローガンをしっかりと考え掲げていくことが重要なのです。
株式会社チビコ
今田 佳司 (ブランディング・ディレクター)
ブランド戦略とコミュニケーションデザインを掛け合わせることで、企業や商品などのブランド価値の向上や競争力強化に貢献。数多くのブランディングを手がける。
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