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企業の成長を支えるCI

[ ブランド戦略 ]

コーポレート・アイデンティティ(CI)と企業の成長

企業が市場で成長し続けるためには、強力なブランドイメージが不可欠です。CI(コーポレート・アイデンティティ)は、企業がそのブランドイメージを一貫して伝え、企業価値を高めるための基盤となるものです。CI(コーポレート・アイデンティティ)は単なるロゴやスローガンにとどまらず、企業のビジョン、ミッション、価値観を内外にわたり統一的に表現する戦略的な要素です。本記事では、企業の成長を支えるCI(コーポレート・アイデンティティ)の基本原則について詳しく解説します。


■ CI(コーポレート・アイデンティティ)の重要性

CI(コーポレート・アイデンティティ)の重要性

企業ブランドの統一性と認知度向上

CI(コーポレート・アイデンティティ)は、ブランドイメージを統一し消費者に強い印象を与えるためのツールです。統一されたビジュアルアイデンティティやメッセージは、企業の認知度を向上させ消費者に一貫したブランドイメージを提供します。これにより、企業が市場でのプレゼンスを確立しやすくなります。

社内外コミュニケーションの一貫性

CI(コーポレート・アイデンティティ)は、企業内外のコミュニケーションにおいて一貫性を保つために重要です。従業員は、統一されたブランドメッセージや企業文化を共有することで、社内での連携が強化されます。同時に、外部のステークホルダーに対しても、一貫したメッセージを発信することで、企業に対する信頼性を高めることができます。

競争優位性の確立

強力なCI(コーポレート・アイデンティティ)は、競争の激しい市場において企業の差別化を図る重要な要素です。CI(コーポレート・アイデンティティ)がしっかりと確立されている企業は、競合他社と比べて消費者に選ばれやすくなります。さらに、企業が提供する製品やサービスの価値を明確に伝えることで、ブランドロイヤルティを築き、持続的な成長を実現します。

■ CI(コーポレート・アイデンティティ)を構築するための基本要素

CI(コーポレート・アイデンティティ)を構築するための基本要素

VI(ビジュアル・アイデンティティ)

CI(コーポレート・アイデンティティ)の中核をなすのがビジュアルアイデンティティです。ロゴ、カラー、フォント、デザインなど、企業の視覚的要素は、ブランドの認識を形成する上で非常に重要です。これらの要素はすべてのマーケティング素材や製品パッケージ、広告において一貫して使用されるべきです。

コーポレートメッセージとトーン

コーポレートメッセージは、企業のビジョンやミッションを簡潔に表現するものであり、ブランドの声として機能します。トーン・オブ・ボイス(声の調子)も重要な要素であり、顧客とのコミュニケーション全般において一貫したメッセージを伝えるために必要です。

企業理念とミッション

企業理念とミッションは、CI(コーポレート・アイデンティティ)の基盤となるものです。これらは企業が何を目指し、どのように社会に貢献するかを示すものであり、企業の方向性を決定します。理念とミッションが明確であれば、従業員はその方向性に沿って行動し、ブランドの一貫性を維持できます。

■ CI(コーポレート・アイデンティティ)の一貫性と適応力

CI(コーポレート・アイデンティティ)の一貫性と適応力

一貫性の重要性

CI(コーポレート・アイデンティティ)の一貫性は、ブランドが消費者に対して信頼性を持ち続けるために欠かせません。一貫したビジュアルアイデンティティやメッセージングを維持することで、消費者は企業を信頼し、再びその製品やサービスを選びたいと思うようになります。

市場の変化に応じた適応力

一貫性を保つことが重要ですが、同時に市場の変化や消費者のニーズに応じて適応する柔軟性も必要です。例えば、新しいトレンドや技術の進化に対応するために、CI(コーポレート・アイデンティティ)を部分的に見直すことが求められる場合があります。適応力のあるCI(コーポレート・アイデンティティ)は、企業が持続的に成長するための原動力となります。

グローバル展開におけるローカライズ戦略

グローバル企業にとって、各地域市場におけるCI(コーポレート・アイデンティティ)のローカライズは重要な課題です。ローカライズを行う際には、文化や習慣に配慮しつつも、グローバルに一貫したブランドイメージを維持することが求められます。これにより、異なる市場での成功を確実にしつつ、企業全体のブランド力を強化することができます。

■ CI(コーポレート・アイデンティティ)の開発事例

AppleアップルのVIビジュアル・アイデンティティ

Apple|CI(コーポレート・アイデンティティ)

[ シンプルかつスタイリッシュなデザインが特徴的で
世界中で高い評価を得ています ]

ロゴは、アップルのコンピューターが果実のように新鮮で革新的であることを表現するために、林檎の形を採用しています。また、ロゴはシンプルな黒色で、美的センスの高いイメージを表現しています。AppleのVI(ビジュアル・アイデンティティ)は、製品に対する熱狂的なファンを育成するために、シンプルで統一的なデザインを特徴としています。これは、Apple製品のUIやパッケージング、広告、店舗内装など、様々なアプリケーションにおいて一貫性のあるビジュアル体験を提供することで、Appleのブランドイメージを確立しています。AppleのVI(ビジュアル・アイデンティティ)は、特定のデザインスタイルや色彩、フォントを使用して、視覚的な認知度を高めることで、Appleの製品やサービスを強力にブランド化することを目的としています。その結果、Appleは、独自のエコシステムを築き上げ、世界中の顧客から高い支持を集めています。

[ 出典 ] アップル公式サイトより

CocaColaコカコーラのVIビジュアル・アイデンティティ

Coca-Cola|CI(コーポレート・アイデンティティ)

[ 赤と白の配色や独自のロゴ
キャッチフレーズなどが特徴的です ]

Coca-Colaのロゴは、波線を描くような曲線を特徴とし、古典的であると同時に現代的な印象を与えています。また、赤と白の配色は、鮮やかで視覚的に強い印象を与え、コカ・コーラのブランドイメージを形成しています。さらに、Coca-Colaは、広告やパッケージング、ポスターなどにも赤と白の配色を使用し、一貫性のあるビジュアル体験を提供しています。コカ・コーラのキャッチフレーズ「Taste the Feeling」は、親しみやすく感情を呼び起こすもので、ブランドイメージを強化する役割を果たしています。Coca-ColaのVI(ビジュアル・アイデンティティ)は、世界中で親しまれ、愛されるブランドイメージを確立することを目的としています。その結果、Coca-Colaは、世界中で親しまれるドリンクの一つとなり、多くの顧客から高い支持を集めています。

[ 出典 ] コカ・コーラ公式サイトより

AirbnbエアービーアンドビーのVIビジュアル・アイデンティティ

Airbnb|CI(コーポレート・アイデンティティ)

[ シンプルで親しみやすいデザインが
特徴的です ]

Airbnbのロゴは、小文字で「airbnb」と表記されたもので、丸みを帯びたフォントが特徴的です。ロゴの右上には、三角形の図形が添えられ、家の屋根を表しています。このロゴは、シンプルで親しみやすく、Airbnbの目的である「人々をつなぎ、世界をより広く深くする」というコンセプトを表現しています。また、Airbnbのビジュアルイメージには、写真が重要な役割を果たしています。Airbnbは、世界中のユニークな宿泊施設を提供しているため、写真を活用してその特徴を伝えています。Airbnbの広告やウェブサイトでは、ハイクオリティな写真を使用し、視覚的に魅力的な体験を提供しています。AirbnbのVIは、シンプルで親しみやすく、コンセプトを明確に表現しています。これにより、Airbnbは、ユニークな宿泊体験を提供するブランドイメージを確立し、世界中の旅行者から支持されています。

[ 出典 ] エアビーエンドビー公式サイトより

FedexフェデックスのVIビジュアル・アイデンティティ

FedEx|CI(コーポレート・アイデンティティ)

[ シンプルで認識性の高いロゴと
そのロゴを活かした独自のデザインが特徴的です ]

FedExのロゴは、紫色の文字で「FedEx」と表記されたもので、文字間に隙間があいているため、ロゴ全体が一つの形になっています。このロゴは、見た目がシンプルでありながら、文字の形状に工夫があり、記憶に残りやすいデザインになっています。また、FedExのロゴの一部には、2つの矢印が隠れています。この矢印は、FedExのサービスのスピードと正確さを表しています。FedExのVI(ビジュアル・アイデンティティ)は、ロゴのデザインを生かした独自のデザインが特徴的です。たとえば、FedExのトラックや飛行機のデザインには、ロゴの紫色が多用されています。また、トラックの側面には、ロゴの矢印が大きく描かれています。これにより、FedExの輸送サービスのスピードや正確性を視覚的に表現し、顧客からの信頼を獲得しています。FedExのVI(ビジュアル・アイデンティティ)は、シンプルで認識性が高く、ロゴのデザインを生かした独自のデザインが特徴的です。これにより、FedExは、高品質な輸送サービスのイメージを確立し、世界中のビジネスマンから信頼されています。

[ 出典 ] FedEx公式サイトより

■ まとめ

企業の成長を支えるCI(コーポレート・アイデンティティ)は、ブランドの認知度を高め、競争力を強化するための重要な戦略要素です。ビジュアルアイデンティティ、コーポレートメッセージ、企業理念を通じて、企業は一貫したブランドイメージを消費者に提供し、市場での地位を確立することができます。さらに、一貫性を保ちながらも、市場の変化やグローバル展開に柔軟に対応することで、企業は持続的な成長を実現します。強力なCI(コーポレート・アイデンティティ)を構築し、企業の成長を支える基盤とすることが、成功への鍵となるのです。

[ 出典 ] THE WALL STREET JOURNAL.より

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