
[ ブランド戦略 ]
CIとVI、変えるべきはどちらか?見直す範囲を間違えないための判断基準
CIとVIの違いを理解する目的は、自社がどこまで見直すべきかを判断することです。ロゴを変えたい、WEBサイトを新しくしたい、企業の印象を変えたい。こうした相談でも、原因が企業の方向性か、見た目の表現かによって、開発範囲は変わります。最初の判断を誤ると、時間も費用もかけたのに課題が残ります。
CIは企業の存在意義や価値観、行動、視覚表現を含む全体像であり、VIはそれを視覚的に伝える領域です。事業や将来像と企業の認識がずれているならCIから。企業の方向性は明確でも、ロゴやWEB、営業資料の印象がばらつくならVIから。何を変えるかより先に、何がずれているかを確かめることが重要です。
25年以上の実務経験を踏まえ、CIとVIの判断基準、開発範囲の決め方、実際の事例、依頼先の選び方を紹介します。ロゴの変更か、企業像の見直しか。迷いがある段階でも判断に役立つ内容です。本記事では、株式会社チビコ代表取締役/ブランディングディレクターの今田佳司が、詳しく解説します。
CONTENTS | 目次
■ CIとVIは、何を判断するために区別するのか?

CIは企業の存在意義や提供価値、行動、視覚表現を一貫させる考え方で、VIはそのうち見た目を担う領域です。両者の違いは、言葉の定義より依頼範囲を決める判断に役立ちます。企業像そのものに問題があるならCI、企業像は明確でも表現が揃わないならVIから見直します。
CIとVIの違いを比較する

CIは企業の存在意義や提供価値、行動、視覚表現を一貫させる考え方で、VIはそのうち見た目を担う領域です。両者の違いは、言葉の定義より依頼範囲を決める判断に役立ちます。企業像そのものに問題があるなら
Cl、企業像は明確でも表現が揃わないならVIから見直します。
判断を間違えると何が起きるのか
たとえば、事業を大きく転換した企業が、以前の企業理念やメッセージを残したままロゴだけを刷新したとします。新しいロゴは魅力的でも、営業担当者が語る企業像とWEBサイトのメッセージが一致しなければ、顧客は変化を理解できません。逆に、企業の方向性が明確なのに、デザインの不統一を解消するために理念や社名まで変更すれば、開発範囲が必要以上に広がる可能性があります。CHIBICOが最初に確認するのは、何を制作したいかよりも、どの問題を解決したいかという点です。
■ 自社が見直すべきなのはCIか、VIか?

この判断は、企業規模や創業年数だけでは決まりません。現在の企業像と、これから伝えたい価値にどれほど隔たりがあるかが重要です。長年の経験では、ロゴの相談をきっかけに、事業やブランドの課題が明らかになることがあります。デザインへの違和感の背景に、企業の将来像とのずれが潜んでいる場合もあります。
【 課題に応じた3つの判断結果 】
1. VIを見直す
企業の方向性や提供価値が明確で、ロゴや色、書体、WEBなどの表現にばらつきがある場合は、VIの見直しが適しています。まずは各媒体の使われ方を確認し、共通のルールと優先順位を整理します。企業の考え方まで変える必要はなく、既存の認知や信頼を活かしながら、顧客に伝わる印象を整えることが重要です。
2. CIから見直す
事業領域の拡大や顧客の変化によって、現在の企業像が実態や将来像と合わなくなった場合は、CIから見直します。経営者の考え方、提供価値、目指す姿を整理し、社内外に何を約束する企業なのかを明確にします。ロゴの変更を先に決めず、社名や言葉、行動指針を含めて、何を残し、何を変えるべきかを判断します。
3. CIとVIを両方見直す
企業の方向性自体が曖昧で、ロゴやWEBなどの表現にも一貫性がない場合は、CIとVIの両方を見直します。事業の現状と将来像を整理し、伝えるべき価値を定めたうえで、言葉とデザインへ反映します。戦略と視覚表現を別々に進めると判断がぶれやすいため、開発から運用まで共通の基準を設けることが大切です。

見直す領域を見極めるには、事業の実態、社外の認識、将来の方向性、デザインを照らし合わせます。事業と企業像にずれがあればCI、伝えたい価値は明確でも媒体によって印象が異なるならVIが主な対象です。CHIBICOでは、問題が生じた接点と原因を分けて判断します。
【 CHIBICOが考える3つの判断基準 】
1. CURRENT BUSINESS|現在の事業
現在の事業や顧客、提供価値、強み、課題、競争環境、今後事業計画を整理します。新規事業では構想や市場機会も確認し、ブランドの出発点となる事業の現在地と可能性を明確にします。
2. CURRENT BRAND|現在の立ち位置
顧客、市場、競合との関係を確認し、自社や事業がどのように見られているかを整理します。新規ブランドでは市場機会や競合との差も捉え、将来築くべき独自の立ち位置を明確にします。
3. FUTURE VISION|未来のビジョン
これからどの領域へ進み、誰にどのような価値を届け、どのような企業や事業、ブランドを目指すのかを整理します。新規・既存問わず、ブランドが目指す未来像と方向性を明確にします。
■ CIを変えずにVIだけを見直してもよいのか?

企業理念や提供価値が今の事業に合い、顧客からの認識にも大きな問題がなければ、VIを中心に見直せます。ロゴやカラーは残せる場合があります。資産を活かし、WEBや営業資料、採用サイトなどで企業らしさが伝わるかを確認し、表現と運用ルールまで整える方法があります。
【 VIを中心に見直すべき3つの状態 】
1. ロゴやデザインが古くなっている
企業の考え方や顧客からの認識には問題がないものの、ロゴの再現性やデジタル環境への対応に課題がある状態です。既存の認知資産を確認し、必要な部分を調整します。
2. ブランド接点ごとに印象が異なる
WEBサイトは先進的なのに、営業資料は保守的。採用サイトでは別の企業のように見える。こうした状態では、企業の魅力が接点ごとに分断されます。ロゴだけでなく、写真、カラー、書体、レイアウトを共通の思想で整えます。
3. デザインの運用が属人化している
担当者や制作会社が変わるたびに、色や書体、余白の扱いが変わる状態です。この場合は、VIの全面刷新よりも、ガイドラインやテンプレートの整備が優先されることがあります。

【 WalmartのVI変更の事例 】
既存のブランド資産を活かしてVIを進化させる
Walmartは2025年1月、ブランドアイデンティティの刷新を発表しました。同社は、人を中心としたテクノロジー活用型のオムニチャネル小売企業として進化している現在の姿を表現するため、ワードマークやカラーなどを更新しました。新しいワードマークには創業者Sam Waltonの帽子から着想を得た書体を採用。一方、象徴的なSpark、ブルー、イエローといった既存資産は継承しています。
[ この事例から学べること ]
Walmartの事例から学べるのは、企業の進化を伝えるために、すべてを新しくする必要はないということです。親しまれてきたロゴの特徴やブランドカラーは、顧客の認知と信頼を支える資産です。残す要素と変える表現を見極め、事業の変化に合わせて磨き直すことで、ブランドの連続性と新しさを両立できます。
■ CIから見直すべきなのは、どんな場合か?

事業の転換、顧客の変化、組織統合などで、社名や企業理念、メッセージが現状を説明できなくなった場合はCIから見直します。見た目を刷新しても、企業が何者なのかという問題は残ります。CHIBICOは認知や信頼も評価し、残す価値と変える部分を切り分けて判断します。
【 CIから見直すべき3つの状態 】
1. 事業内容と企業像が一致していない
事業領域を拡大したにもかかわらず、社名やロゴ、メッセージが創業時の事業だけを表している場合です。現在の企業像をどう捉え直すかから考えます。
2. 顧客が認識する価値と実態が違う
企業の技術やサービスが進化していても、以前のイメージが残っている場合があります。この状態では、視覚表現だけでなく、企業が提供する価値や市場での位置づけから整理する必要があります。
3. 複数の事業を束ねる共通軸がない
事業拡大やM&Aに伴い、事業ごとの特徴は明確でも、企業全体として何を目指しているのかが見えにくくなる場合です。企業理念、ブランドコンセプト、ブランド体系から見直します。

【 UmiosのCI変更の事例 】
事業の将来像から企業アイデンティティを変える
マルハニチロは2026年3月1日、社名をUmiosへ変更しました。新社名には、海を起点に、食を通じて社会課題の解決へ取り組む企業としての意志が込められています。同社は「海を起点とした価値創造力で『食』を通じて人も地球も健康にするソリューションカンパニー」という企業像を掲げ、新たなブランドシンボルを導入。2026年3月にはグループ共通のバリューズも発表しています。
[ この事例から学べること ]
Umiosの社名変更は、企業の将来像を起点に、名称、理念、視覚表現、社員の価値観までつなげた事例です。事業領域や役割が変わるとき、ロゴを新しくするだけでは、変化を十分に伝えられません。企業が何を目指すのかを明確にし、CIとVIを一体で見直すことが、社内外の認識を変える重要な判断になります。
■ ブランド戦略をVIへどうつなげるべきか?

ブランド戦略とVIをつなぐには、提供価値を言葉で明確にし、デザインの判断基準へ変換することが重要です。コンセプトだけでは、形や色の選択に根拠は生まれません。CHIBICOは、意味、視覚表現、使用場面を往復しながら、伝わり方と使いやすさを検証して開発します。
【 戦略とデザインをつなぐ3つの判断 】
1. 何を伝えるのかを明確にする
企業の存在意義、事業の強み、顧客へ提供する価値を整理し、ブランドコンセプトとして言語化します。ここで大切なのは、美しい言葉をつくることよりも、企業が何を基準に判断し、何を約束するのかを明確にすることです。
2. どのような印象へ変えるのかを決める
ブランドコンセプトを形や色、書体、写真、余白などの視覚原則に落とし込みます。信頼性や先進性など、伝えたい印象に合わせて表現を選び、美しさと独自性、戦略との整合性を確認します。
3. 実際のブランド接点で検証する
ロゴ単体で成立していても、WEBサイト、営業資料、広告などへ展開すると、意図した印象が伝わらない場合があります。複数の接点で検証し、戦略の意図とデザインの魅力を両立させます。
私は、ブランディングにおいて戦略とデザインを別々の仕事として扱うことに、大きな限界があると考えています。戦略だけでは顧客の心に残る表現になりません。デザインだけでは、企業が抱える本来の課題を解決できない場合があります。論理的な判断と、人の感覚に届く表現。その両方を磨くことがブランド開発には欠かせません。
■ CHIBICOは戦略をどのようにデザインへ変換したのか?

NIHON MOBILITY SERVICE|事業の変化を企業像へ
[ 課 題 ]
旧社名のJAPAN OIL SERVICEは、従来の事業を表す一方で、今後取り組むモビリティ領域の広がりを十分に伝えられなくなっていました。社名変更を機に、従来の事業で培った信頼を受け継ぎながら、新たな技術やサービスへ挑む企業の姿を明確にし、社員と顧客に共通の認識をつくることが課題でした。
[ 判 断 ]
企業の将来像を示すために、事業を限定するOILから、可能性を拓くMOBILITYへと視点を転換しました。「新しい移動と技術の進化。」という考え方を中心に、社名、ブランドシンボル、ロゴタイプ、スローガンを一貫して開発。従来の価値を継ぎながら、技術とサービスの進化に応える企業像を表現しました。
[ 開発範囲 ]
ブランドシンボル、コーポレートロゴタイプ、スローガン「MOBILITY IS POSSIBILITY.」、名刺、ロゴガイドラインを開発しました。
[ この事例から分かること ]
企業の活動領域が変わるとき、従来の社名やロゴが将来の事業像を十分に伝えられなくなることがあります。大切なのは、名前や見た目を先に変えることではなく、何を受け継ぎ、どこへと進むのかを明確にすることです。CIを起点に言葉とデザインを整えることで、事業の変化を社内外へ一貫して伝えやすくなります。
➤ CHIBICO WORKS | NIHON MOBILITY SERVICEより

RENEWABLE JAPAN|社会的な価値をブランドの言葉と形へ
[ 課 題 ]
再生可能エネルギーという事業の内容は伝わっても、その先にある企業の意志や社会との関わりまで表現できていませんでした。事業者としての機能だけでなく、エネルギーを通じて人々の暮らしや社会をどう変えていくのか。その存在意義を明らかにし、社員や顧客へ共通の価値として伝えることが求められていました。
[ 判 断 ]
「すべての人を、エネルギーの主人公に。」という言葉を軸に、企業の目指す社会と事業が果たす役割を結びつけました。再生可能エネルギーを身近な存在として捉えられるよう、ブランド戦略からコンセプト、シンボル、ロゴタイプ、ステートメントまで一貫して開発。企業の意志を言葉と視覚表現の両面で伝えました。
[ 開発範囲 ]
ブランド戦略、コンセプト、シンボル、ロゴタイプ、ステートメント、名刺、封筒、ロゴガイドラインまで一貫して開発しました。
[ この事例から分かること ]
社会課題に取り組む企業ほど、事業内容の説明だけでは独自の価値が伝わりにくいことがあります。誰のために何を変えようとしているのかを明確にすることで、企業の意志は顧客や社員が共有できる約束になります。CIの考え方を言葉とデザインへつなげることが、社会的な価値を伝わるブランドへ育てる第一歩です。
※リニューアブル・ジャパン株式会社は、2026年4月1日付で「株式会社リエネ・エナジー」へ社名変更しています。
➤ CHIBICO WORKS | RENEWABLE JAPANより

MONOCOTO|モノの機能を、体験価値へ変える
[ 課 題 ]
MONOCOTOでは、ものづくりの仕組みや商品の機能を説明するだけでは、顧客の楽しさや豊かさが伝わりにくいという課題がありました。商品を選ぶ時間、使う喜び、人とのつながりまで含めた体験を、どのような価値として届けるのか。魅力を明確にし、サービスへの理解と共感につなげることが求められました。
[ 判 断 ]
「モノの先にあるコトの価値」をブランドコンセプトに据え、商品の特徴から、使う人が得られる体験へ視点を広げました。モノとコトを組み合わせたMONOCOTOという名称に考え方を凝縮し、言葉と視覚表現の軸を統一。サービスの特徴だけでなく、利用することで生まれる価値を伝えるブランドを目指しました。
[ 開発範囲 ]
ブランド戦略、コンセプト、ネーミング、シンボル、WEBサイト、サービスガイド、ロゴガイドラインまで開発しました。
[ この事例から分かること ]
機能や品質に強みのある商品でも、それだけで選ばれる理由になるとは限りません。顧客が商品を使うことで、どのような気持ちになり、どんな体験が生まれるのかを捉えることこそ大切です。提供するモノと、その先にあるコトを結びつければ、ブランドの価値をより具体的に伝え、共感や選択の理由につなげられます。
■ CIとVIは、どこまで依頼すべきか?

CI・VIの依頼範囲は、解決すべき問題と影響の大きいブランド接点から決めます。運用ルールの整備で足りる場合もあれば、VI全体や企業理念まで見直す場合もあります。CHIBICOでは、残すものと変えるものを整理し、無理のない段階的な選択肢も比較して提案します。
LEVEL 1|VIの調整・運用改善
[ 対象となる企業 ]
企業の方向性や提供価値は明確で、ロゴや色彩、書体などの使い方にばらつきがある企業が対象です。既存のブランドに大きな問題はなく、運用や管理の改善で印象も整えられる状態です。
[ 主な開発範囲 ]
ロゴデータの整理を中心に、カラーやフォント、余白、最小使用サイズ、使用禁止例を定めます。担当者や媒体ごとの表現差を防ぐため、実務で使いやすいロゴガイドラインも整備します。
[ 判断のポイント ]
今のロゴやブランド資産を活かし、運用上の問題が生じている箇所を優先して改善します。全面的な刷新を急がず、少ない変更で統一感と使いやすさを高められるかが判断のポイントです。
LEVEL 2|VIシステムの再構築
[ 対象となる企業 ]
企業理念やコンセプトは明確でも、WEB、営業資料、採用ツールなどで表現が統一されていない企業が対象です。接点ごとに異なる印象を与え、ブランドの特徴が伝わりにくい状態です。
[ 主な開発範囲 ]
シンボル、ロゴタイプ、カラー、フォント、写真、グラフィックを一体で開発します。WEBサイトや営業資料、採用ツールにも展開し、媒体共通で使えるVIガイドラインを整備します。
[ 判断のポイント ]
ロゴの完成度よりも、媒体で一貫した印象をつくれるかを重視します。視覚表現の基本要素と組み合わせ方を体系化し、担当者が変わってもブランドらしさを再現できる状態を目指します。
LEVEL 3|CI・VIの一体的な再構築
[ 対象となる企業 ]
事業領域や提供価値も変わり、既存の理念やコンセプトでは将来像を表せなくなった企業が対象です。見た目だけでなく、企業としての存在意義や目指す方向からも見直す必要があります。
[ 主な開発範囲 ]
ブランド戦略、企業理念、コンセプト、体系を見直し、必要に応じて社名やメッセージも開発します。その考え方をVI、WEBサイト、各種ツールへ展開し、ガイドラインまで整えます。
[ 判断のポイント ]
企業が何を目指し、顧客からどう認識されたいかを先に明確にします。そのうえで、残す価値と変える要素を見極め、戦略から言葉、デザイン、運用まで矛盾なくつなげることが重要です。
全部を変える前に、優先順位を決める
CI・VIの開発では、すべての媒体を一度に刷新する必要があるとは限りません。重要なのは、顧客との接点や事業上の影響を踏まえ、優先度を決めることです。たとえば、営業活動で企業価値が伝わりにくい場合、ブランド戦略と営業資料の改善を先行させ、WEBサイトや採用ツールを段階的に見直す方法も考えられます。CHIBICOでは、課題と予算、公開時期、社内体制を踏まえ、適切な開発範囲を検討します。
■ CI・VIの開発は、どんな会社に依頼するべきか?

CI・VIの依頼先は、見た目に加えて、経営課題を理解し、戦略をデザインへつなげられるかで選びます。ロゴの制作が中心なら専門デザイナーも候補ですが、事業や企業像から見直すなら、言葉と視覚表現を一貫して扱える体制が必要です。提案の根拠と実績も確認してください。
1. デザインの制作が中心なら専門家へ
ブランドコンセプトや視覚表現の方向性が固まっており、ロゴの調整やガイドラインの整備が中心なら、VI開発に強いデザイン会社が候補になります。過去の制作例だけでなく、既存のブランド資産を理解し、媒体ごとの使い方や運用上の課題まで考えられるかを確認しましょう。提案内容の根拠も大切な判断材料です。
2. 事業や企業像から見直すならブランディング会社へ
事業領域や提供価値が変わり、企業理念やブランドコンセプトから見直す必要があるなら、戦略とデザインの両方に対応できるブランディング会社が適しています。経営者へのヒアリングから課題を整理し、目指す企業像を言葉と視覚表現へ結びつけられるかが重要です。制作実績に加え、判断の過程まで確かめましょう。
3. 戦略とデザインの判断を分断しない体制を選ぶ
CHIBICOが重視するのは、戦略の意図をデザインの完成まで一貫して反映できる体制です。コンセプトが明確でも、形や色への落とし込みで判断が曖昧になれば、ブランドの印象はぶれてしまいます。誰が方向性を判断し、品質を確認するのか。公開後の運用まで見据えた支援ができるかを確認することが大切です。
➤ 関連記事:ブランディング会社の選び方|誰に頼むか・何を比較するか・失敗を防ぐ判断基準
■ CI・VIの相談で、最初に何を伝えるべきか?
相談では、ロゴの形より、なぜ見直したいのか、誰の認識をどう変えたいのかを伝えることが重要です。事業の変化、今のブランド、困っている接点、予算感、希望時期が分かれば、依頼範囲を比較できます。CHIBICOには、CIかVIかを決めていない段階から相談できます。
【 相談時に共有したい5つの情報 】
1. 現在の課題
「事業が変わっても以前の印象が残る」「WEBと営業資料で印象が違う」など、感じている問題を伝えます。原因や解決策が分からなくても、実際の違和感が見直しの出発点になります。
2. 目指している企業像
どのような企業として認識されたいのかを伝えます。伸ばしたい事業、新しく接点を持ちたい顧客、将来のビジョンなどを共有すると、目指す方向と必要な変更範囲を考えやすくなります。
3. 現在のブランド資産
社名、ロゴ、ブランドカラー、理念、スローガンなど、使っている資産を共有します。残したい理由や顧客からの評価も伝えることで、継承する価値と見直す要素を具体的に比較できます。
4. 希望する開発範囲
ロゴ、WEBサイト、CI、VIなど、検討している範囲も共有します。何を依頼すべきか決まっていなくても問題ありません。課題に応じて、必要な開発範囲や進め方まで検討できます。
5. 予算とスケジュール
希望の公開時期、予算の目安、意思決定に関わる担当者や承認の流れを共有します。条件が明確になるほど、優先順位や段階的な進め方を比較しやすくなり、現実的な提案につながります。
相談時に重要なのは、依頼内容を決めすぎないこと
「ロゴを3案提案してほしい」という依頼と、「事業の変化に合わせて企業像を見直したい」という相談では、検討できる範囲が大きく異なります。具体的な制作物が決まっている場合でも、その背景にある課題を伝えることで、より適切な解決方法が見つかることがあります。CHIBICOでは、最初の相談で課題や目的を伺い、必要な開発範囲を検討します。

■ CIとVIに関するよくある質問
CIとVIは役割が異なります。ロゴだけ変えてよいのか、企業理念から整理すべきか。相談の多い5つの疑問点に答え、事業や顧客の認識と照らし合わせて判断する考え方を紹介します。
Q1. CIとVIの違いを簡単に説明すると何ですか?
CIは企業の存在意義や価値観、行動、表現までを一貫させる考え方です。VIはその考えをロゴ、カラー、書体などへ視覚化する重要な領域で、CIの基本的な一部に位置づけられます。
Q2. ロゴを変更するだけならCIではなくVIですか?
ロゴの変更は基本的にVIの領域です。ただし、変更の理由が事業転換や企業理念の見直しにあるなら、CIから確認する必要があります。制作物ではなく課題を起点に慎重に判断します。
Q3. CIを変えずにVIだけ変更してもよいですか?
企業理念や提供価値が現在の事業と一致していれば、CIを維持してVIだけ更新できます。既存のロゴや認知を活かしながら、WEBや営業資料などの表現を改善する選択肢もあります。
Q4. CIとVIはどちらから先に開発しますか?
まず企業の存在意義や提供価値、将来像を整理し、共通の判断基準を定めます。その後にVIを開発すれば、デザインの好みではなく、企業として伝えたい価値との整合性で判断できます。
Q5. CIとVIを同時に見直すのはどのような場合ですか?
事業内容や顧客層、企業の将来像が変わり、既存の理念や視覚表現では価値を伝えきれない場合です。CIで方向性を整理し、VIへ展開することで、社内外に一貫した企業像を伝えます。

■ CIとVIの見直しを判断するためのチェックリスト
CIとVIのどちらを見直すかは、ロゴだけでは決まりません。事業や理念、社員の理解、顧客の認識、視覚表現での一貫性を確認し、企業の考え方か、表現や運用の問題かを見極めます。
□ 現在の事業と企業理念・将来像が一致しているか
□ 社員が自社の提供価値を共通の言葉で説明できるか
□ 顧客の認識と自社が伝えたい企業像にずれがないか
□ ロゴ・カラー・WEB・営業資料の表現が一貫しているか
□ 既存のブランド資産を残す理由と変える理由が明確か

■ まとめ
CIとVIの違いは、解決すべき課題から判断する
CIとVIの違いを見極めるには、企業の考え方と視覚表現を分けて確認することが重要です。CIは企業が何者で、どこを目指すかという判断の基盤であり、VIはその価値を目に見える形で伝える領域です。現在の事業と将来像、顧客の認識、各接点の表現を照らし合わせ、何を残し、どこまで変えるかを判断します。
■ 自社の課題が整理できていなくても、ご相談ください
ロゴだけ変えるべきか、CIから見直すべきか。結論が出ていない段階でもご相談いただけます。CHIBICOでは、事業や顧客の認識、将来のビジョンを伺い、課題が言葉やデザインにあるのか、企業の方向性にあるのかを整理します。最初から依頼範囲を決めずに、必要なところから検討できるようお手伝いします。
最初の相談では何を準備すればよいのか?
初回の相談に、完成イメージや詳しい依頼書は必要ありません。ロゴが古く感じる、事業が変わったのに企業の印象が変わらないなど、気になっていることをお聞かせください。予算や公開時期、社内の状況が未定でも構いません。お話を伺いながら、確認すべき課題と考えられる進め方を整理し、次の判断につなげます。
CHIBICOが大切にしていること
CHIBICOでは、企業の存在意義や提供価値も捉え直すブランド戦略から、コンセプト、ネーミング、CI・VI、WEB、ガイドラインまで一貫して開発します。大切にしているのは、見た目の新しさよりも、事業と顧客に合った企業像をつくること。長年の実務経験をもとに、残す価値と変える表現を見極めます。
[ 参考文献・一次情報 ]
- Umios|公式ブランドサイト
- Umios|バリューズ策定に関する発表(2026年3月2日)
- Walmart|ブランドアイデンティティ刷新に関する発表(2025年1月13日)
- Henderson & Cote(1998)Guidelines for Selecting or Modifying Logos

株式会社チビコ
今田 佳司 (ブランディング・ディレクター)
ブランド戦略とコミュニケーションデザインを掛け合わせることで、企業や商品などのブランド価値の向上や競争力強化に貢献。数多くのブランディングを手がける。

【 CIかVIか、決まっていなくてもご相談ください 】
CIまで見直すべきか。今のロゴは残せるか。どこまで依頼すればよいか。
そんな段階からでも、ぜひご相談ください。
現状と課題を伺い、ブランド戦略からCI・VI、各接点への展開まで、
必要な範囲と進め方を一緒に考えます。
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CIそのものを理解したい方

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VIの意味や役割について詳しく知りたい方

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