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リブランディングとは? いま企業が取り組むべき理由

[ ブランド戦略 ]

そのブランド時代遅れかも?今すぐやるべきリブランディングとは

変化の激しい市場において、企業のブランドも常にアップデートが求められています。リブランディングとは、ブランドの価値やイメージを見直し、再構築するブランド戦略です。競争優位性の強化、新たな顧客層の獲得、組織内部の意識改革など、多くの目的に応じて実施されます。とくにデジタル化が進む現代では、ブランドがオンラインとオフラインを問わず一貫性を持ち、強い信頼感を築くことが必要です。本記事では、株式会社チビコでブランディングディレクターをしている筆者が、リブランディングの意味や目的、成功するための具体的な手法や事例をご紹介し、いま企業がなぜ取り組むべきなのかを明確にしていきます。


■ なぜ今リブランディングが必要なのか?

なぜ今、中小企業にリブランディングが必要なのか?

ブランドを取り巻く環境は、ここ数年で激変しています。これまで築いてきたブランド資産も、そのままでは今の市場に合わない場合があります。企業の競争力を維持・強化するには、ブランドの再定義=リブランディングが不可欠になりつつあります。ここでは、今なぜ企業がリブランディングに取り組むべきなのかその背景を3つに整理して解説します。

1. 市場・社会・技術の変化:ブランドは“陳腐化”していないか?

⚫︎ 顧客ニーズの細分化と価値観の多様化が進んでいる

かつては「安くて便利」なことが最大の価値でしたが、今は「共感できること」「自分らしい選択」が重視されます。これまでのマス向けの打ち出し方では、深く刺さらない時代に入っています。

⚫︎ デジタル化・DXが顧客との接点を大きく変えている

オンラインでの購入体験、SNSでのコミュニケーション、レビューなどが購買判断に直結する中で、ブランドの印象は“リアル”よりも“デジタル”で決まる傾向が強まっています。従来の「店舗ありき」の設計のままでは、競争に取り残されかねません。

⚫︎ Z世代・ミレニアル世代が主要なターゲットになりつつある

“広告”を嫌い、興味のあるブランドだけに関心がある人にとって、言葉づかいやデザインは非常に重要です。世代に合わないコミュニケーションでは、ブランドイメージに逆効果をもたらします。

2. 経営変革・新規参入によるブランドの“ズレ”が生じている

⚫︎ M&Aや事業再編で企業の輪郭が変わりつつある

他社との統合やグループ再編によって、「会社として何を提供するのか」「どの顧客層を対象とするのか」が変化しているのに、ブランドは従来のまま。そんなケースが少なくありません。このズレを放置すると、顧客や社員からの認知・信頼が低下します。

⚫︎ 新規事業やD2Cなど、事業モデルが変化している

法人向けから消費者向けなど、事業の方向性が変わったにもかかわらず、ブランドのメッセージやトーンが古いままでは、新しい層に訴求できません。事業成長のボトルネックになる可能性があります。

⚫︎ 経営者交代やビジョン刷新と、ブランドの整合が取れていない

新たに掲げた理念やスローガンと、顧客の目に映るブランド表現がバラバラでは、せっかくの経営刷新が社内外に伝わらず、機会損失になります。戦略と表現の一貫性が問われています。

3. 社会的責任・パーパス経営へのシフト

⚫︎ ESGやSDGsといった社会課題への対応が企業価値に直結している

環境配慮・ジェンダー平等・地域貢献といった取り組みが、「ブランドとして評価されるかどうか」に大きく影響するようになっています。企業姿勢の不明瞭さが炎上の火種にもなり得る時代です。

⚫︎ 企業の存在意義=パーパスがブランド選定の基準になっている

「この会社は何のために存在しているのか?」という問いへの答えが、消費者や取引先の選択判断に強く影響するようになりました。ブランドがその“軸”を持っていない場合、競合に埋もれてしまいます。

⚫︎ 社員エンゲージメントや採用力にもブランドの“意味”が問われている

特に若年層の社員や求職者にとって、企業のブランドが「どんな社会貢献をしているか」「働く意味があるか」が就職動機や定着率に直結します。社外向けだけでなく、社内の共感形成にも必要不可欠です。

リブランディングの主な目的

リブランディングの主な目的

1. ブランドイメージ刷新による再活性化

市場でのブランドポジションが曖昧になってきた、または古いイメージが強すぎる場合、リブランディングによるイメージ刷新が効果的です。たとえばビジュアルやメッセージを現代的なものにアップデートすることで、新たなターゲット層への訴求力が高まります。ブランドイメージの刷新は競争力を高め、再注目を集めるきっかけにもなります。SEOの観点でも「リブランディング」の取り組みを発信することで、ブランド認知向上に貢献します。

▶︎ 関連記事:ブランドイメージを高めるためのデザインとは?

2. ターゲットの変更や事業拡大への対応

事業の方向転換や新たな市場進出に伴い、ターゲット層が変わる場合にはリブランディングが不可欠です。新しい顧客の価値観やライフスタイルに適したブランドメッセージ、ビジュアル・アイデンティティを構築することで、新市場での受け入れがスムーズになります。また、既存顧客との関係を損なわないように段階的なブランド移行を計画することが重要です。こうした戦略的な対応が企業成長につながります。

3. 社内意識改革と企業文化の再構築

リブランディングは外部に向けた活動だけではありません。社内の意識改革や企業文化の再構築にも大きな効果があります。ブランドの再定義を通じて企業のパーパスを明確化することで、社員の共通認識が高まり、組織の一体感が生まれます。このプロセスはエンゲージメント向上や採用強化にもつながります。社内外で一貫性のあるブランド体験を作るためには、まず内部からブランドを再構築することが求められます。

■ リブランディング成功のポイントとは

リブランディング成功のポイントとは

1. 一貫性のあるブランドストーリーを作ること

リブランディングで最も重要なのは「一貫性のあるブランドストーリー」を作ることです。ブランドは単なるロゴやスローガンではなく、企業の理念や世界観が顧客体験を通じて伝わるべきものです。そのためには、ビジュアルやメッセージ、プロダクト体験まで一貫性を保つことが必要です。SEOの観点でも、ストーリー性のあるコンテンツ発信はエンゲージメント向上と検索評価につながります。ブランドの核となるストーリーを全社的に共有し、一貫したブランド体験を構築しましょう。

▶︎ 関連記事:売れるブランドに共通する“ブランドストーリー”の作り方

2. ステークホルダーを巻き込むこと

リブランディングは経営層だけで完結するものではありません。社員、取引先、顧客といったステークホルダー全体を巻き込むことで、ブランドへの共感と支持が生まれます。社内説明会やワークショップ、ブランドブックの整備など、内部浸透のための取り組みは必須です。また、既存顧客にはリブランディングの意図を丁寧に伝えることで信頼感を維持できます。関係者を巻き込んだリブランディングは、ブランドの持続的な強化につながります。

3. データに基づくブランド戦略を立てること

感覚やトレンドに流されないためには、リブランディングをデータとインサイトに基づいて行うことが必要です。市場調査、顧客インサイト分析、ブランド診断などを活用し、現状のブランドの評価や改善ポイントを把握しましょう。また、施策実行後も定期的なモニタリングと改善が重要です。SEOでも「データに裏打ちされたブランド戦略」という切り口は高い評価を受けやすいため、積極的に情報発信していくことをおすすめします。

▶︎ 関連記事:ブランディングにリサーチと分析が重要な理由とは?

■ リブランディングで得られる4つの成果

1. ブランド認知の再活性化

これまでリーチできていなかった層や、離れていた旧来顧客に対して、ブランドの存在を再度印象づけることができます。ロゴやトーンの刷新だけでなく、「今の時代に合ったストーリーや語り口」で再発信することで、ブランドの再注目・話題化が期待できます。

2. 新ターゲット層の獲得と事業展開の足がかりに

既存のターゲット像から一歩踏み出し、年齢層・価値観・地域など新たな市場への浸透が可能になります。特にD2C・サブスク・越境ECなど、新しい事業モデルとの相性が求められるとき、ブランド再設計が“壁を越える鍵”になります。

3. 社内文化・意識改革の起点となる

リブランディングを通じて、社員一人ひとりが「自社ブランドは何者か?」を再認識するきっかけになります。特にワークショップ形式の巻き込み型プロジェクトにすると、形だけでなく社員の内面からブランド意識を高めることが可能になります。

4. 組織エンゲージメントと採用ブランディングの強化

「どんな目的のもとに働いているのか」「このブランドは社会にとってどう意味があるのか」を明示することで、社員の誇りや帰属意識を高められます。
また求職者に対しても、“表面的な条件”ではなく“理念・価値観”で選ばれるブランドとなり、採用の質・量の向上につながります。

■ リブランディング成功する3ステップ

リブランディングの進め方とステップ

Step 1 】 課題整理と目標設定

リブランディングを成功させるには、まず現状の課題と新たに目指すブランド像を明確にすることが重要です。「なぜ今リブランディングが必要なのか」「何を解決したいのか」を深掘りし、具体的な目標を設定します。目標は定性的(ブランドイメージ刷新)・定量的(認知度向上、売上増加)双方で設定するのが理想です。SEOの効果測定にも役立つため、KPI設計を怠らないことが成功のポイントとなります。

⚫︎ ブランドの現状課題を構造的に整理

例:認知率の伸び悩み、既存ブランドの陳腐化、若年層との乖離など。

⚫︎ 定性/定量のKPIを設定し、評価軸を可視化

 ・「ブランド想起率を3年で+10pt改善」
 ・「新ターゲット層のWeb流入シェア30%増加」
 ・「エンゲージメントスコアを前年比120%に向上」など。

Step 2 】 ブランド要素の設計(CI・コピー・構造)

ロゴやカラー、フォント、コピーなどブランド要素の再デザインを行います。単なるデザイン変更ではなく、ブランドの本質と整合性の取れた表現が求められます。また、WebサイトやSNSといったデジタルチャネルにも適した設計が必要です。SEOでは特にサイト構造やメタデータの最適化が効果的です。デザインとSEOの両立を意識した設計が、ブランド価値向上と検索エンジン評価の双方につながります。

⚫︎ コーポレート・アイデンティティ(CI)の再構築

理念や存在意義を軸に、ブランドステートメント/スローガンを整備。

⚫︎ コピー・ビジュアル表現の言語設計と一貫性の統一

タグライン、Webコピー、パンフレット文言においてブレをなくす。

⚫︎ 情報設計とSEOの統合設計

 ・ブランドサイトの構造を整理し、UX改善+SEO要件を両立。
 ・メタ情報/構造化データの実装も初期から視野に入れる。

▶︎ 関連記事:ブランディングデザインとは何か?

Step 3 】 社内外への浸透と継続モニタリング

リブランディング後の浸透フェーズは、ブランド価値の定着に直結します。社内ではブランドトレーニングやマニュアル整備を通じて一貫したブランド体験を確保し、外部にはメディア発信やキャンペーンを通じて新ブランドを訴求します。また、リブランディング後も定期的なブランドモニタリングを実施し、必要に応じた微調整を加えていくことが重要です。SEOでも継続的な情報発信がブランド定着を後押しします。

⚫︎ 社内向け:共感と実行力の強化

ワークショップや研修を通じて、社員全体にブランド理解を浸透。ブランドブックで運用を標準化。

⚫︎ 社外向け:顧客との接点すべてを更新

Webサイト、IR資料、営業ツール、広告コピーなどを新ブランドに統一。ローンチキャンペーンやPR施策で認知を獲得。

⚫︎ KPIの追跡と改善ループの構築

ブランド指標(認知・想起)、CVR、エンゲージメント、採用効果などを定期モニタリングし、改善を回す。

リブランディングの成功事例のポイント

富士フイルムのリブランディング成功事例

【 富士フイルム 】

フィルムから「総合ヘルスケア企業」へ転換。ブランド自体の再定義に成功。

写真フィルム需要が激減する中、富士フイルムは生き残りをかけて大胆なリブランディングを実施しました。自社が持つ化学技術・ナノテクノロジーの知見を活かし、医療・ヘルスケア・高機能素材・化粧品といった新領域に参入。「NEVER STOP」のスローガンのもと、挑戦し続ける姿勢を世界に発信しています。今では、化粧品ブランド「アスタリフト」や医療用画像診断機器でも高いブランド価値を確立。かつてのフィルム会社の枠を超えた、事業変革型リブランディングの成功例です。

[ リブランディングの成功ポイント ]

⚫︎ フィルムから医療・ヘルスケアへ事業転換
⚫︎ 既存技術資産を異分野へ展開
⚫︎ 「NEVER STOP」の一貫したブランド発信
⚫︎ 新領域でも高いブランド評価を獲得
⚫︎ 危機を好機に変えた戦略的リブランディング

[ 出典 ] 富士フイルム公式サイト/IR資料より

キユーピーのリブランディング成功事例

【 キユーピー 】

創業100年を機に、「愛される生活ブランド」として感性訴求を強化。

創業90周年を迎えたキユーピーは、ブランドの存在意義を見直し「愛は食卓にある」をコーポレートスローガンに刷新。従来のマヨネーズメーカーという枠組みを超え、「食と健康」に関するブランドメッセージを強化しました。新たなCI・ロゴデザインの採用に加え、広告ビジュアルや商品パッケージ、ウェブサイトでもブランドの一貫性を重視。家族の健康や食卓での幸福感を訴求し、企業価値を再構築しました。老舗でありながら時代性に適応した好例といえるでしょう。

[ リブランディングの成功ポイント ]

⚫︎ 「食と健康」軸のブランド再定義
⚫︎ スローガン「愛は食卓にある」を明確化
⚫︎ 一貫性ある広告・デザイン展開
⚫︎ 家族・健康イメージで新たなファン層開拓
⚫︎ 時代に即した老舗ブランドの進化

[ 出典 ] キユーピー公式サイトより

スターバックスのリブランディング成功事例

【 スターバックス 】

日本市場での「第三の場所」戦略を、空間・接客・ビジュアルすべてで一貫化。

スターバックスは「サードプレイス=家庭でも職場でもない心地よい空間」という新たな価値提案により、コーヒーショップの枠を超えたブランドポジションを確立しました。2011年にはロゴから「COFFEE」の文字を削除し、商品ラインアップや体験価値の幅を拡大。店舗デザインやサービス面でも地域性と一貫性を両立させ、グローバルブランドとしての地位を築いています。単なる商品提供ではなく、体験を通じたブランド価値の創造を実現した代表例です。

[ リブランディングの成功ポイント ]

⚫︎ サードプレイスというブランドコンセプト導入
⚫︎ ロゴから「COFFEE」の文字削除
⚫︎ 商品・空間・体験の総合価値を訴求
⚫︎ 地域文化との共生戦略を推進
⚫︎ 世界で通用するブランド体験を確立

[ 出典 ] スターバックス公式サイトサイトより

JAL日本航空のリブランディング成功事例

【 日本航空(JAL) 】

経営破綻からの再建を「信頼の再構築」で達成。伝統と変革の両立が鍵。

経営破綻を乗り越える過程で、日本航空はブランド価値の見直しを行いました。伝統ある「鶴丸」ロゴを復活させ、日本らしさ・信頼性・安全性を前面に打ち出すブランディングを再構築。サービス品質とブランドメッセージの一貫性を強化し、国内外の利用者からの信頼回復に成功しています。社内においても「おもてなし文化」の意識を徹底し、ブランドと社員意識の整合性を高めたことが再建の鍵となりました。

[ リブランディングの成功ポイント ]

⚫︎ 鶴丸ロゴの復活と象徴性の強化
⚫︎ 日本らしい「おもてなし文化」をブランド価値に
⚫︎ ブランドとサービス品質の一貫性確保
⚫︎ 社員意識のブランド意識改革を推進
⚫︎ 再建の象徴としてブランド力が大きく貢献

[ 出典 ] 日本航空公式サイト/IR資料より

miniミニのリブランディング成功事例

【 MINI(BMWグループ) 】

英国発のレトロな価値を活かしつつ、都市型・プレミアムへ転換。

BMW傘下となったMINIは、単なる小型車ブランドから都市型ライフスタイルブランドへの進化を図りました。ブランドDNAであるクラシックなデザインは維持しつつ、最新のデジタル技術やスマート機能を搭載。広告展開やコラボレーションでも若年層を意識したライフスタイル提案を強化しています。車というプロダクトを超えて「MINIらしい世界観」を作り上げ、ファン層の拡大と高付加価値化に成功した好例です。

[ リブランディングの成功ポイント ]

⚫︎ ライフスタイルブランドへの進化
⚫︎ デジタル機能とクラシックデザインの融合
⚫︎ 若年層向けマーケティング強化
⚫︎ コラボレーション戦略で新規層獲得
⚫︎ 世界観を重視したブランド体験構築

[ 出典 ] BMW Group公式サイトより

中小企業のリブランディング成功事例

中川政七商店のリブランディング成功事例

【 中川政七商店 】

「日本の工芸を元気にする」を掲げ、全国展開に成功。パーパス起点の再構築。

中川政七商店は「日本の工芸を元気にする」という理念のもと、老舗問屋から現代のライフスタイルブランドへ転換。商品企画、パッケージデザイン、店舗空間まで一貫性のある世界観を築き上げました。ECサイトやメディア露出も活用し、若年層や都市部の感度の高い層に訴求。老舗の伝統を守りながら、新たな市場価値を創出することに成功しています。地方工芸に新しい息吹を吹き込んだリブランディング事例です。

[ リブランディングの成功ポイント ]

⚫︎ 「日本の工芸を元気にする」理念の明確化
⚫︎ パッケージ・店舗空間のデザイン刷新
⚫︎ EC・メディア活用によるブランド認知拡大
⚫︎ 若年層・都市部ターゲットへの訴求
⚫︎ 伝統と革新のバランスをブランドに反映

[ 出典 ] 中川政七商店公式サイトより

白鶴酒造のリブランディング成功事例

【 白鶴酒造 】

若年層に向けたデザイン刷新・プロモーションで老舗の価値再生。

白鶴酒造は、伝統的な日本酒ブランドから現代的なライフスタイルブランドへリブランディングを推進。パッケージデザインを刷新し、若年層や女性層に向けた新商品開発を強化。SNSを活用したコミュニケーション戦略にも注力しています。伝統ある品質の高さを維持しつつ、親しみやすくスタイリッシュなブランドイメージを構築。海外市場でも日本酒文化の普及とブランド浸透に貢献しています。

[ リブランディングの成功ポイント ]

⚫︎ パッケージデザイン刷新で若年層開拓
⚫︎ SNS活用によるブランド発信強化
⚫︎ 女性層・海外市場向け商品展開
⚫︎ 伝統品質と現代感覚の両立
⚫︎ 日本酒文化のブランド価値を強化

[ 出典 ] 白鶴酒造公式サイトより

■ よくあるQ&A

ここでは、実際にリブランディング検討の現場で頻出する「不安」や「疑問」に明快に答えます。担当者が社内で説明・説得を行う際の論点整理にも活用いただけます。

Q. 費用感はどのくらいかかる?

A:中小企業で300万〜1,000万円、大企業なら数千万円〜億単位もプロジェクトの範囲・対象の広さ(CI・Web・プロダクト・広告など)によって変動します。特に「社内浸透」や「多言語対応」まで含むと予算は拡大傾向にあります。

Q. 期間はどのくらい見込むべき?

A:設計〜公開までは6ヶ月〜2年。社内外への浸透にはさらに1〜2年が必要です。目に見えるアウトプットよりも、社員や顧客の“ブランドの再理解”に時間を要します。段階的リリース(フェーズドローンチ)で進める企業も多いです。

Q. 社内の合意形成が難しい…

A:初期段階からステークホルダーを巻き込むことが絶対条件です。経営陣だけでなく、営業・広報・人事など横断部署の声を設計段階で吸い上げることで、「自分ごと化」しやすくなります。“完成後の説得”ではなく、“初期からの巻き込み”が成功の鍵。

■ まとめ

リブランディングは単なるデザイン変更ではなく、企業の存在意義や価値観を社会に再提示する重要な戦略です。成功のためには、データに基づくブランド分析、一貫性のあるストーリー、社内外への浸透が欠かせません。また、大手だけでなく中小企業でも有効な成長ドライバーとなり得ます。ブランドを進化させることは、企業の未来を切り拓く大きな武器です。いまこそ、自社ブランドの再定義に取り組む時です。

株式会社チビコ今田佳司ブランディングディレクター

株式会社チビコ
今田 佳司 (ブランディング・ディレクター)
ブランド戦略とコミュニケーションデザインを掛け合わせることで、企業や商品などのブランド価値の向上や競争力強化に貢献。数多くのブランディングを手がける。

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