
[ ブランド戦略 ]
ブランディング会社の選び方|誰に頼むか・何を比較するか・失敗を防ぐ判断基準
ブランディング会社へ相談したくても、どの会社を選ぶべきか、ロゴだけでよいのか、CIやVIまで必要なのかと迷う企業は少なくありません。会社ごとに得意領域や進め方は違います。
重要なのは、有名な会社を選ぶことではなく、自社の課題と必要な開発範囲に合う会社を見極めることです。現在の事業や目指す姿を整理し、何を残し、何を変え、何を加えるかまでを判断します。
本記事では、依頼先選びや相談、開発範囲、提案や見積もりの比較の基準を整理し、株式会社チビコ代表取締役/ブランディングディレクターの今田佳司が、実務経験をもとに解説します。
CONTENTS | 目次
■ ブランディング会社は何を基準に選ぶべきか?

CHIBICOが実務で用いる5つの選定基準
ブランディング会社を選ぶ際は、知名度や価格、デザインの好みだけでなく、課題を理解し、必要な戦略と開発範囲を判断できるかを見ることが重要です。CHIBICOでは、実際のプロジェクト経験から、課題理解力、戦略統合力、開発範囲、実績の再現性、伴走力の5つを確認しています。
1. 課題理解力|制作物より先に問題を整理できるか
「ロゴを変えたい」という相談でも、本当の課題がロゴとは限りません。事業領域の変化、企業理念との不一致、古い企業像、営業や採用で強みを伝えにくいなど、背景に別の問題がある場合があります。良い会社なら、成果物を先に決めず、なぜ変えるのかを確認し、解決すべき課題を整理します。
2. 戦略統合力|経営・事業と言葉・デザインをつなげられるか
ブランド戦略とデザインを別々に考えると、理念やコンセプトは整っていても、WEBや営業資料では違う企業に見えることがあります。ブランド戦略、コンセプト、ネーミング、メッセージ、VI、WEBまでを同じ判断軸でつなぎ、言葉と視覚表現へ変換し、ブランド接点へ一貫して展開します。
➤ 関連記事:CIとVIの違いとは?意味・目的・関係・見直し方を比較
3. 開発範囲|自社に必要な範囲を判断できるか
[ CHIBICOの開発範囲の判断方法 ]
CHIBICOでは、最初からロゴ、CI、VI、WEBなどの成果物を決めません。「現在の事業」「現在の立ち位置」「未来のビジョン」の3つを確認し、その間にあるズレを整理したうえで、何を残し、何を変え、何を新たに加えるべきかを判断し、必要な開発範囲を決めています。
① CURRENT BUSINESS|現在の事業
現在、何を提供し、誰に価値を届け、どの領域へ事業を広げているのか。事業内容、顧客、競争環境、経営課題などから、現在の事業実態を確認します。
② CURRENT BRAND|現在の立ち位置
顧客、社員、取引先などから現在どのように認識されているのか。社名、理念、ロゴ、WEB、営業資料などが、実際の事業や企業像と合っているかを確認します。
③ FUTURE VISION|未来のビジョン
これからどの領域へ進み、誰にどのような価値を提供し、どのような企業・ブランドとして認識されたいのか。将来像から必要な変化を確認します。
CHIBICOでは、CURRENT BUSINESS、CURRENT BRAND、FUTURE VISIONの3つを確認し、その間にあるズレから必要な開発範囲を判断します。最初からロゴ、CI、VI、WEBなどの成果物を決めるのではなく、残すもの、変えるもの、新たに加えるものを整理したうえで、必要な範囲を決めています。
課題によって必要な開発範囲は変わる

企業の課題によって、必要なブランディングの開発範囲は異なります。ロゴだけで解決できる場合もあれば、CIやVI、WEB、ブランドブック、ガイドラインまで見直す必要がある場合があります。重要なのは、成果物を決めず、課題から必要な範囲を逆算して判断することです。
4. 実績の再現性|同業界ではなく似た課題を解決しているか
・社名変更に伴うCI開発
・事業拡大に伴うリブランディング
・複数事業を束ねる企業ブランド開発
・新規事業のブランド開発
・VIの再構築
・ブランドガイドラインの整備
「同じ業界の実績があるか」だけで判断するのは危険です。確認したいのは、自社と似た課題や変化を扱った経験があるかです。事例を見る際は、完成したデザインだけでなく、どのような課題を捉え、なぜその判断をし、どこまで開発し、実際にどのような接点へ展開したかまでを確認します。
5. 伴走力|社内合意や公開後の運用まで考えられるか
ブランディングは、ブランディング会社だけで完成するものではありません。経営者、事業責任者、広報、営業、採用、現場など関係者が参加し、判断を重ねながら進めます。提案力だけでなく、意見を整理し、判断基準を共有し、社内の合意形成を支援できるか、公開後の運用まで考えられるかを確認します。
[ 外部の選定基準も「作品だけで選ばない」としている ]
英国Design Business Associationは、デザイン会社を選ぶ際、事例だけでなく、経験、対応力、業務幅、効果測定、コミュニケーションなどの確認を推奨しています。また、Credentials、Capabilities、Creativity、Chemistry、Costという観点から判断する考え方も示しています。
➤ 参考ページ:Design Business Association|Agency selection guide
➤ 参考ページ:Design Business Association|Advice for Design Buyers
■ ブランディング会社の実績はどこを見ればよいのか?
実績を見る際は、完成デザインだけでなく、どの課題に対して、なぜその範囲まで開発したのかを確認します。CHIBICOでは、社名変更、事業成長、複数事業の統合など、課題に応じて戦略、コンセプト、CI・VI、各種ツールの範囲を変えています。好き嫌いだけでデザインを決めず、課題、判断、開発範囲、展開まで確認することが重要です。ここでは担当した4事例を同じ基準で比較します。
同業界の実績より「似た課題」を見る
- 社名変更に伴うCI開発
- 事業拡大に伴うリブランディング
- 複数事業を束ねる企業ブランド開発
- 新規事業のブランド開発
- VIの再構築
- ブランドガイドラインの整備
同業界の実績があるかだけでなく、自社と似た課題をどのように解決してきたかを見ることが重要です。社名変更、事業拡大、ブランド統合、VI刷新など、課題の背景、判断、開発範囲、展開まで確認することで、自社にも応用できる支援力があるかを具体的に見極められます。
完成したデザインだけで判断しない
ブランディング会社のWEBサイトには、魅力的なロゴやデザイン、パッケージなどの事例が掲載されています。しかし、完成したデザインだけでは、自社に適した会社かは判断できません。見るべきなのは、何を作ったかではなく、課題をどう捉え、なぜその方法を選び、どこまで開発したかです。
課題・判断・開発範囲・展開まで確認する
実績を見るときは、完成したデザインだけでなく、どのような課題に対し、何を根拠に判断し、どこまで開発し、実際の接点へどう展開したかを確認します。4項目を一連のプロセスとして見ることで、見た目の好みでは分からない会社の思考力や支援範囲、実行力まで具体的に適切に見極めることができます。

@Interior|企業の役割を言葉とデザインで明確にする
[ 課 題 ]
@Interiorは、住宅、オフィス、店舗まで幅広い空間づくりを手掛けていましたが、家具、内装、デザインといった個別のサービスだけでは、企業としての価値や姿勢を十分に伝えきれていませんでした。機能性や美しさだけでなく、どんな暮らしを実現する会社なのかを明確に示すことが課題でした。
[ 判 断 ]
課題はサービス内容ではなく、企業としての役割が伝わりにくいことにあると判断しました。そこで、家具、内装、動線、予算、好みを個別に語るのではなく、「自分らしく心地よく過ごせる環境をつくる」という価値を中心に据え、言葉とデザインを一体としてCI全体へ展開する必要があると考えました。
[ 開発範囲 ]
ブランドコンセプト、シンボル、ロゴタイプ、ブランドステートメント、名刺、封筒、会社案内、WEBサイト等を開発しました。「毎日を自分らしく、心地よく〜Your room, Your Life〜」を軸に、住宅、オフィス、店舗まで各接点で一貫した企業像として伝わるブランド表現へ展開しました。
[ この事例から分かること ]
この事例で重要なのは、インテリアデザイン事業自体を変えるのではなく、その価値の伝え方を見直したことです。サービスを並べるだけではなく、顧客にどんな暮らしや時間を提供する企業なのかを言葉とVIで明確にし、名刺、会社案内、WEBサイトまで一貫して伝わるCIへ整えたことに意味があります。

INSIGHT FACTORY|独自の視点を企業ブランドへ変える
[ 課 題 ]
INSIGHT FACTORYは、調査結果を提供するだけではなく、人の本音をどう集め、そこから何を読み取り、未来へどうつなげるかという独自の知見を持つリサーチ会社です。一方、その専門性や企業としての姿勢を、顧客へ広く分かりやすく伝える共通の言葉と視覚表現を整えることが課題でした。
[ 判 断 ]
課題はロゴやWEBサイトの見た目ではなく、INSIGHT FACTORYならではの価値をどう企業像として示すかにあると判断しました。そこで、「いかにして本音を集めるか」「集めた本音に何を見るか」という視点を軸に、言葉とデザインを一体にブランド全体へ展開する必要があると考えました。
[ 開発範囲 ]
ブランドシンボル、ロゴタイプ、ブランドステートメント、ロゴガイドライン、会社案内、名刺、名刺箱、封筒、WEBサイト等を開発しました。社名の頭文字「I」と「F」をモチーフにしたシンボルと、「どう見るか。なにを見るか。」という言葉を核に、独自の視点を一貫した企業表現へと展開しました。
[ この事例から分かること ]
この事例で重要なのは、調査会社の専門性をサービス説明だけで終わらせず、独自のものの見方そのものを企業ブランドの核にしたことです。本音を集め、そこから何を見るかという価値を言葉とシンボルに置き換え、会社案内、名刺、WEBサイトまで一貫し展開することで、企業独自の個性を伝えています。
➤ CHIBICO WORKS | INSIGHT FACTORYより

NIHON MOBILITY SERVICE|社名変更から新しい企業像をつくる
[ 課 題 ]
旧社名「JAPAN OIL SERVICE」は、従来の事業を示す名称として機能していましたが、今後目指すモビリティ領域への事業拡張や将来像を十分に表現できなくなっていました。社名と実際の事業領域、これから社会へ示したい企業像との間にも大きなズレが生じていたことが大きな課題でした。
[ 判 断 ]
課題はロゴの古さや見た目だけではなく、企業の見え方にあると判断しました。そのため、ロゴだけを変更するのではなく、「これから何を提供する企業なのか」という企業像から整理し直し、社名、言葉、デザインを一体としてCI全体まで再構築し、新しい企業像を一貫して伝える必要があると考えました。
[ 開発範囲 ]
ブランドコンセプト、シンボル、ロゴタイプ、スローガン、VI等を開発しました。「新しい移動と技術の進化。モノを超えたサービスとしてのあり方。」を核に社名をNIHON MOBILITY SERVICEへ変更し、「MOBILITY IS POSSIBILITY.」へ展開しました。
[ この事例から分かること ]
この事例で重要なのは、社名変更を単独で考えなかったことです。事業の変化を起点に企業像を見直し、名称、言葉、シンボル、ロゴタイプ、VIまで一貫して開発することで、現在の事業だけでなく、これから目指す事業領域や将来像まで一貫して表現できるCI全体へ更新したことに大きな意味があります。
➤ CHIBICO WORKS | NIHON MOBILITY SERVICEより

RENEWABLE JAPAN|戦略と言葉とVIを一つにつなぐ
[ 課 題 ]
RENEWABLE JAPANは、再生可能エネルギー事業の成長とともに事業領域や社会的役割が広がる一方、企業として何を目指し、どのような価値を提供するのかを十分に伝え切れていませんでした。事業の実態とブランド表現の間にズレが生じ、企業像をあらためて明確に整理する必要がありました。
[ 判 断 ]
課題はロゴの見た目ではなく、事業成長に対して企業の考え方や見え方が追いついていないことだと判断しました。そのため、ブランド戦略から企業の存在意義を整理し、コンセプト、言葉、シンボル、ロゴタイプ、VIまでを一体で開発し、新しい企業像として一貫性を持って伝える必要があると考えました。
[ 開発範囲 ]
ブランド戦略、ブランドコンセプト、シンボル、ロゴタイプ、ステートメント、VI、ガイドライン等を開発しました。「すべての人を、エネルギーの主人公に。」を核に、企業の考え方を言葉と視覚表現へ変換し、WEBや営業資料など、実際の多様なブランド接点へ一貫した表現として幅広く展開しました。
[ この事例から分かること ]
この事例で重要なのは、ロゴ変更を目的にせず、企業の成長に合わせてブランド戦略から見直したことです。事業の意味や提供価値を言葉で明確にし、その考えをシンボル、ロゴタイプ、VI、各種ツールまで一貫して展開することで、企業像とブランド表現を一つにつないだことに大きな意味が生まれました。
※ 2026年4月1日付で「株式会社リエネ・エナジー」へ社名変更しています。
➤ CHIBICO WORKS | RENEWABLE JAPANより
■ ブランディングは誰に頼めばよいのか?

依頼先は、会社の知名度ではなく、自社が今どの段階で困っているかによって選びます。経営や事業の整理が必要なら戦略に強い会社、表現の統一が課題ならVIに強い会社、両方にズレがあるなら戦略とデザインを一貫して扱える会社が適しています。役割や得意領域の違いまで丁寧に確認します。
ブランディングを依頼できる会社には、ブランディング会社、コンサルティング会社、デザイン会社、広告代理店などがあります。ただし、会社のカテゴリーだけで対応を判断することはできません。同じカテゴリーでも、提供するサービス、得意領域、進め方、開発できる範囲は大きく異なります。
依頼先は課題によって変わる

会社カテゴリーではなく実際の業務範囲を見る
「コンサルティング会社だから戦略」「デザイン会社だからロゴ」と単純に分類すると、実際の能力や対応範囲を見誤る可能性があります。
・どこからプロジェクトへ参加するのか
・何を調査するのか
・誰が戦略を考えるのか
・誰がデザインを担当するのか
・公開後まで対応するのか
各社のSERVICE、WORKS、プロジェクトプロセスを確認し、これらを具体的に確認します。
■ 提案書や見積もりは何を比較すべきか?

ブランディング会社を比較すべき6つの項目

提案や見積もりを比較する際は、金額だけでなく、課題理解、調査範囲、戦略、開発範囲、進行体制、公開後の運用も確認します。同じ成果物でも、含まれる工程や支援内容によって価値は異なります。6つの項目を同じ基準で整理し、自社に適した提案かを判断することが重要です。
成果物名が同じでも内容は違う
例えば「ロゴ開発」という同じ項目でも、A社は数案のロゴを提案するだけ、B社は事業理解、競合調査、ブランドコンセプト、ロゴ、カラー、書体、ガイドラインまで含むことがあります。そのため、成果物の名称と価格だけを横並びにしても、適切な比較にはなりません。
比較条件を先に揃える
・今回解決したい課題
・依頼したい範囲
・希望時期
・予算条件
・選定方法
複数社を比較する場合は、これらをできるだけ揃えて伝えます。
無料のデザイン案だけで選ばない
選定段階で無料のロゴ案やデザイン案を求め、それだけで会社を比較する方法には注意が必要です。短い検討期間では、企業や事業、競合、顧客、ブランド資産を十分に理解できません。結果として、本来の課題ではなく「見た目の好み」で判断しやすくなります。
DBAは、代理店選定に必ずしもオリジナルのクリエイティブ案は必要なく、実績・能力・相性・コストなどをCredentials Pitchで評価できるとしています。
[ 参考 ] Design Business Association, “Free Pitching: Advice for Design Buyers”

■ ブランディング会社を決める前に何を確認すべきか?
候補となる会社を比較した後は、実績や見積金額だけで決めず、自社の課題を理解し、必要な開発範囲と進め方を具体的に説明できるかを最終確認します。CHIBICOでは、会社選定時に確認したい項目を、課題理解、提案内容、体制、費用、運用の視点から整理しています。
CHIBICO|ブランディング会社選定チェックリスト
□ 自社の課題を理解しているか
依頼した成果物だけでなく、その背景にある事業やブランドの課題まで確認しているか。
□ 提案に明確な理由があるか
なぜその戦略、開発範囲、表現が必要なのかを具体的に説明できているか。
□ 必要な開発範囲を判断しているか
ロゴ、CI、VI、WEBなどを最初から決めず、課題から必要な範囲を判断しているか。
□ 既存のブランドを確認しているか
現在の認知や信頼につながっている要素を確認し、何を残すべきか考えているか。
□ 実績のプロセスが確認できるか
完成したデザインだけでなく、課題、判断、開発範囲、展開まで説明されているか。
□ 実際の担当者が分かるか
提案時だけでなく、実際のプロジェクトを誰が担当し、どのような体制で進めるか明確か。
□ 意思決定の進め方が明確か
経営者や担当部門を含め、どの段階で何を判断するのか進行方法が具体的か。
□ 見積もりの範囲が明確か
金額だけでなく、調査、戦略、制作、修正、ガイドラインなど、含まれる業務が分かるか。
□ 公開後の運用まで考えているか
制作して終わりではなく、ガイドライン、社内共有、各接点への展開まで想定されているか。
□ 自社と長く議論できる相手か
意見をそのまま受け入れるだけでなく、必要な問いや異なる視点を提示しながら対話できるか。
出典:株式会社チビコ「ブランディング会社の選び方」
■ ブランディング会社選びで失敗するのはなぜか?

依頼先選びで失敗しやすいのは、制作物を先に決め、見た目や価格だけで比較する場合です。課題が曖昧なままロゴやWEBを発注すると、完成後も事業とのズレが残ります。会社選びの失敗は、デザインの完成度だけで起こるわけではありません。プロジェクトの出発点で、何を解決すべきか、どこまで依頼するのかを整理し、その課題を適切に扱える相手かを見極めることが特に重要な発注条件です。
失敗 1|ロゴやWEBを先に決めてしまう
ロゴやWEBサイトはブランドを表現する重要な接点ですが、それ自体が経営や事業の問題を解決するわけではありません。事業と企業像にズレがある場合は、その原因を先に確認します。
失敗 2|デザインの好みだけで会社を選ぶ
好きなデザインを作っている会社と、自社の課題を解決できる会社が同じとは限りません。完成形のテイストだけでなく、その背景にある考え方やプロセス、判断の理由までを確認します。
失敗 3|価格だけで比較する
価格が安いこと自体は問題ではありません。重要なのは、なぜ価格が違うのかを確認することです。開発範囲、担当者、調査内容、提案回数、権利関係、運用支援なども丁寧に比較します。
失敗 4|同業界の実績だけを重視する
業界理解は有効ですが、「同じ業界を経験している=最適」とは限りません。社名変更や事業転換、ブランド統合など、自社と似た課題をどう解決してきたのかまでを具体的に確認します。
失敗 5|社内の意思決定者が不明確
途中で経営者や責任者から方向転換を求められると、大きな手戻りが生じます。誰が参加し、誰が判断し、どの段階で承認するのかを最初に必ず明確にし、事前に関係者全員で共有します。
失敗 6|公開後の運用を考えていない
完成したロゴやVIが優れていても、社員や外部制作会社が正しく使えないと、ブランド表現は徐々に崩れます。ブランド資産の管理、ガイドライン、承認方法、更新方法まで確認します。
➤ 関連記事:ロゴガイドラインとは?目的・構成項目・作り方・運用方法と事例
■ CHIBICOはどのようなブランディング課題に対応できるのか?

CHIBICOは、ロゴやWEBだけを先に作るのではなく、企業や事業の現状、ブランドの認識、将来像を整理し、必要な戦略、言葉、デザインを一貫して開発します。ブランディングを制作物の作成ではなく、何を目指し、何を残し、変え、加えるかを判断する取り組みと捉え、調査・分析、ブランドの明確化、戦略、視覚化から実際のブランド接点への展開まで一つの流れとして総合的に扱います。
STEP 1|現状を把握する
経営者や担当者へのヒアリング、既存資料、ブランド表現、競合、市場を確認し、現在の企業や事業の状態を整理します。過去のブランド資産も、現在どのような価値を持つか確認します。
STEP 2|ブランドの方向を明確にする
現在の事業、社会からの認識、これから目指す姿を比較し、どこにズレがあるかを特定します。ブランド体系、ターゲット、提供価値、ブランドコンセプトなどの必要な項目を整理します。
STEP 3|言葉とデザインへ変換する
- ネーミング
- ブランドコンセプト
- ブランドメッセージ・スローガン
- シンボル・ロゴタイプ
- カラー・フォント・写真
- グラフィック
整理したブランドの考えを、これら必要な言葉と視覚表現へ変換します。
STEP 4|実際のブランド接点へ展開する
ブランドはロゴだけで完成しません。WEB、名刺、営業資料、採用、商品、サインなど顧客や社員が接する場所へ展開し、必要に応じブランドブックやガイドラインを開発し運用します。
➤ 関連記事:ブランドブックとは?役割・構成内容と開発ポイント

■ ブランディング会社への依頼でよくある質問は何か?
ブランディング会社への依頼では、課題が曖昧でも相談できるか、費用や期間はどう決まるか、複数社をどう比較するか、社内で誰が参加すべきかなどの疑問が生まれます。ここでは、発注前に判断しやすいよう、実務で特に多い質問へ具体的に回答し、明確な判断基準も示します。
Q1. ブランディング会社は何社くらい比較すべきですか?
比較する会社数に決まりはありませんが、2〜3社に絞ると、提案内容や考え方、体制、費用の違いを比較しやすくなります。数を増やすより自社の課題に合う候補を選ぶことが重要です。
Q2. 同じ業界の実績がある会社を選ぶべきですか?
同業界の実績は参考になりますが、それだけで判断する必要はありません。重要なのは、自社と似た課題をどう解決したか。課題、判断、開発範囲、展開まで確認し、再現性を見極めます。
Q3. 大手と小規模なブランディング会社では何が違いますか?
大手は対応領域や人員体制が広い一方、小規模な会社は担当者との距離が近く、柔軟に進めやすい傾向があります。規模だけでなく誰が担当し、どこまで支援できるかを確認して選びます。します。
Q4. ブランディング会社によって見積もりが大きく違うのはなぜですか?
見積もりは、調査範囲、戦略策定、制作物、担当体制、修正回数、運用支援など、業務範囲によって変わります。金額だけを比べず、何を含み、どこまで対応するのかを揃えて確認します。
Q5. 選定時に無料のデザイン案を依頼してもよいですか?
無料のデザイン案だけで選ぶと、課題理解や戦略、進行体制を比較できない場合があります。選定では、完成案より考え方や実績、担当体制、見積もりを総合的に確認することが重要です。
Q6. 担当者との相性はどこまで重視すべきですか?
担当者との相性は重要ですが、話しやすさだけで判断せず、課題への理解、説明の分かりやすさ、意見の違いを率直に話せるかも確認します。長く議論できる関係かを見ることが大切です。
Q7. 何を依頼するか決まっていなくても会社を選べますか?
何を依頼するか決まっていなくても選べます。むしろ、成果物を先に決めず、現在の課題や事業、将来像から必要な開発範囲を一緒に整理し、提案できる会社かを確認することが重要です。
Q8. 最終決定前に確認しておくべきことは何ですか?
最終決定前には、提案内容、開発範囲、担当者、進行体制、費用、スケジュール、修正条件、公開後の運用を確認します。特に誰が実際に担当しどこまで支援するかを事前に明確にします。
■ CHIBICOが考える、会社選びで特に注意すべき3つのサイン
1. 課題を聞く前にロゴやWEBを提案する
課題や背景を十分に確認する前にロゴやWEBなどの成果物を提案する場合は注意が必要です。まず何を解決すべきかを整理し、その後に必要な開発範囲を判断できる会社かを確認します。
2. 見積もりの工程や担当範囲が分からない
見積もりでは金額だけでなく、調査、戦略、制作、修正、運用など各工程と担当範囲まで確認します。何が含まれ、何が含まれないのかが不明確な場合は、事前に確認することが重要です。
3. 提案担当者と実際のプロジェクト担当者が分からない
提案時の担当者と実際のプロジェクト担当者が異なる場合は、体制や各役割を確認します。誰が戦略を考え、誰が制作し、誰が最終責任を持つのかを事前に明確にしておくことが重要です。
■ まとめ
ブランディング会社選びで最も重要なのは、知名度や価格ではなく、自社の課題を理解し、必要な開発範囲を一緒に判断できる相手を選ぶことです。誰に頼むかの前に、何を解決したいのかを明確にし、戦略、表現、運用まで自社に必要な範囲でつながるかを確認します。
ロゴだけで解決できる企業もあれば、CIから見直す必要がある企業もあります。大切なのは、現在の事業、社会から見えるブランド、これから目指す姿を確認し、何を残し、何を変え、何を加えるのかを一緒に考えられる会社かどうかです。実務や運用まで対応できる体制かも確認し比較します。

株式会社チビコ
今田 佳司 (ブランディング・ディレクター)
ブランド戦略とコミュニケーションデザインを掛け合わせることで、企業や商品などのブランド価値の向上や競争力強化に貢献。数多くのブランディングを手がける。

【 ブランディング会社を探している段階から、ご相談いただけます 】
ロゴ、CI、VI、WEBなど、何を依頼すべきか決まっていなくても問題ありません。
現在の事業やブランドの課題、これから目指す姿を伺い、
必要な開発範囲と進め方から一緒に整理します。
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会社を選んだ後に何を準備し、どう相談するか

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