[ ブランド戦略 ]
地域ブランディングの重要性と成功事例
地域ブランディングは、その地域にある魅力や資源を活かして価値を高め、内外からの認知を広げていくための取り組みです。うまく機能する地域ブランディングは、歴史や文化、自然、暮らしなど地域がもつ固有の強みを丁寧に見つけ出し、それを分かりやすく伝えることで形づくられます。地域の活性化につながるだけでなく、観光やビジネスの発展、住民の誇りにも寄与します。こうした強みを引き出すためには、住民・企業・行政が協力し合い、ブランドメッセージやデザインの軸をそろえることが欠かせません。本記事では、株式会社チビコでブランディングディレクターをしている筆者が、地域ブランディングの強みを最大限に引き出すための具体的な手法と、実際に成功した事例を紹介し、効果的な地域ブランディングの秘訣について詳しく解説します。
CONTENTS | 目次
■ 地域ブランディングの重要性
地域ブランディングが大切なのは、地域の独自性をしっかり示すことで、他地域との差別化につながり、選ばれる理由をつくれるからです。観光客だけでなく、住民や企業にとっても魅力があることが求められ、ブランド力のある地域は訪問者や移住者、ビジネスの誘致にもつながり、結果として長期的な発展を支える力になります。さらに、地域の方向性が共有されることで一体感が生まれ、まちづくりの推進力にもつながります。ブランディングに取り組むことで、地域の価値を改めて見つめ直せるとともに、外部からの投資や関心を集めやすくなる点も大きなメリットです。
■ 地域ブランディングの重要ポイント
1. 地域の独自性を発見する
地域の独自性を見つけることは、ブランディングを進めるうえで欠かせないポイントです。他にはない歴史的建造物や特産品、伝統文化の特徴、自然景観などを丁寧に深掘りすることで、魅力がより明確になります。富士山や北海道のように分かりやすい資源がある地域はもちろん、観光資源が少ないエリアでも、地元の職人や住民へのインタビューを通じて、知られざる魅力やストーリーを掘り起こすことができます。
● 歴史・特産品・文化・自然など、その地域ならではの魅力を丁寧に深掘りする。
● 観光資源が少ない場所でも、住民や職人へのヒアリングから隠れた魅力を見つけられる。
● 地域に眠るストーリーを掘り起こすことで、独自性をより明確にできる。
2. ターゲットを絞る
地域ブランディングでは、誰に向けて魅力を伝えるのかをはっきりさせることが大切です。幅広い層に一度にアピールしようとすると効果が薄れやすく、特定の層に合わせた発信のほうが届きやすくなります。たとえば、アクティブな若者には自然やアウトドア体験を軸に、シニア層には文化的な歴史や落ち着いた観光資源を中心に伝えるなど、ターゲットに合ったアプローチが結果的に地域の活性化にもつながります。
● 幅広い層に向けるよりも、特定のターゲットに合わせて魅力を届ける方が効果的。
● 若者・シニアなど、層ごとに求める体験に合わせて発信内容を調整する。
● 適切なターゲティングが、観光促進や地域活性化につながる。
3. ストーリーで魅力を伝える
地域の魅力を届けるためには、「ストーリー」を活用することが有効です。歴史や文化、人々の暮らしに基づく物語を添えることで、訪れる人に深い印象を与えられます。特産品がどのように作られているのか、その背景にある人々の思いや努力を紹介すると、商品以上の「体験」として価値を伝えられます。こうした地域ならではのストーリーは、訪問者の記憶に残り、リピートや口コミによる広がりにもつながります。
● 歴史や文化、人々の思いを物語として伝えることで印象が深まる。
● 特産品の背景や作り手の姿を紹介すると、商品が「体験」として価値を持つ。
● 心に残るストーリーはリピーターや口コミにつながりやすい。
■ 地域ブランディングの重要項目
1. 地域資源の活用法
地域ブランディングでは、自然景観や歴史遺産、伝統工芸といった地域に根づいた資源をどう活かすかが基本であり大切なポイントです。地域資源は「価値を伝える」だけでなく、「どう体験として届けるか」が鍵になります。例えば、伝統的な農作業を体験できるツアーや、職人と一緒に工芸品を作るワークショップなど、参加型の体験を用意することで、訪れた人に地域の魅力がより深く伝わります。
● 自然・歴史・伝統工芸など地域に根づいた資源を最大限に活かす。
● 「価値を伝える」だけでなく「体験としてどう提供するか」が重要。
● 農作業体験や職人ワークショップなど、参加型のプログラムが魅力を深める。
2. 住民との連携
地域ブランディングの成果を大きく左右するのが、地元住民との協力体制です。住民自身が地域の魅力を理解し、自然に発信していくことで、取り組み全体の効果が高まります。また、住民が一体となって観光客を迎える姿勢は、地域の印象を良くし、外部からの評価にもつながります。意識啓発の場や、未来を考えるワークショップを設けることで、住民が主体的にブランドづくりに関われる環境を整えることが重要です。
● 住民が地域の魅力を理解し、自ら発信することで効果が高まる。
● 一体感を持って観光客を迎える姿勢が地域の評価を上げる。
● ワークショップや意識づくりを通じて、住民が主体的に関われる環境を整える。
3. デジタルの力を活かす
SNSやウェブサイト、オンライン広告などのデジタルツールを使った発信が欠かせません。特にInstagramやYouTubeは、地域の風景や体験を視覚的に伝えやすく、有効な手段です。さらに、インフルエンサーとの連携や口コミを広げるキャンペーンを取り入れることで、短期間でも注目を集めやすくなります。デジタルの活用は、低コストで実行しやすく、地域の魅力を幅広く届けるための心強い方法です。
● SNSやウェブサイトを使い、地域の魅力を効率的に発信する。
● InstagramやYouTubeは体験や景観の魅力を視覚的に伝えるのに有効。
● インフルエンサー施策や口コミ拡散により、低コストでも注目を集めやすい。
■ 地域ブランドの調査結果
図：地域ブランド調査2023
「地域ブランド調査」は、株式会社ブランド総合研究所が毎年実施している調査で、全国1,047の地域（1,000市区町村と47都道府県）を対象に、約3万人が地域のブランド力を評価する、日本でも最大級の消費者調査です。調査では、「認知（その地域がどれくらい知られているか）」「魅力（どのように評価されているか）」の2つを大きな指標とし、合計89項目が設定されています。「魅力度」については、その地域を魅力的と感じるかどうかに加え、その魅力の背景を探るために、居住意欲度、観光意欲度、食品の想起率、情報接触度など、さまざまな角度から評価される仕組みになっています。
■ 地域ブランディング・観光地としての成功事例
観光地の成功例としては、京都や奈良がよく挙げられます。これらの都市は、長い歴史や文化的価値を丁寧に活かしながら、観光地としての存在感を確立してきました。歴史を軸にした取り組みが、国内外から多くの人を引きつけ続けています。成功のポイントは、観光資源を適切に守りつつ、今の旅行者が求めるサービスや体験をしっかり取り入れていることです。そうした工夫によって、古くからの魅力と現代的な楽しみ方が自然に共存し、幅広い層に支持される観光地となっています。
【 京都市 】
京都市は、歴史的な寺社仏閣や伝統文化をしっかり活かした観光戦略で知られています。清水寺、金閣寺、伏見稲荷大社といった名所に加え、四季ごとに変わる風景も大きな魅力です。さらに、伝統工芸や茶道、舞妓体験など、京都の文化に触れられるプログラムが多くの訪問者に支持されています。文化遺産を大切にしながら、現代の観光客が求める体験やサービスを取り入れている点が、年間を通して国内外から人が訪れる理由になっています。特にインバウンドに強く、海外からの旅行者が多いことも京都の特徴です。
● 京都市は歴史的な寺社仏閣と伝統文化を軸にした観光戦略で高い評価を得ている。
● 清水寺・金閣寺・伏見稲荷大社に加え、四季の景観が大きな観光資源になっている。
● 伝統工芸、茶道、舞妓体験など、文化を深く体験できるプログラムが人気。
● 文化遺産を守りながら、現代の観光客のニーズに合わせたサービスを提供している。
● 国内外から年間を通して多くの観光客が訪れ、特にインバウンドが強い点が特徴。
[ 出典 ] 京都市公式サイトより
[ 出典 ] そうだ京都行こう。公式サイトよ
【 金沢市(石川県) 】
金沢市は、加賀百万石の歴史と伝統工芸を観光の中心に据えたブランディングで知られています。兼六園や金沢城といった歴史的建造物に加え、金沢21世紀美術館のような現代アートも加わり、伝統とモダンのバランスが魅力になっています。さらに、金箔や九谷焼といった工芸品、加賀料理を味わえる環境も観光客にとって大きな楽しみのひとつです。街は歩いて巡れるほどの程よい規模で、旅行者がゆっくりと街並みを味わえる点も評価されています。その結果、国内外からの人気が年々高まっているのが特徴です。
● 加賀百万石の歴史と伝統工芸を観光の中心に据えたブランディングが定着している。
● 兼六園や金沢城に加え、金沢21世紀美術館など現代アートも大きな観光資源となっている。
● 金箔・九谷焼などの工芸品や加賀料理が、旅行者にとって魅力的な体験を生んでいる。
● 街が歩いて回りやすい規模で、ゆっくり街並みを楽しめる点が好まれている。
● 伝統とモダンの融合が評価され、国内外からの人気が年々高まっている。
[ 出典 ] 金沢旅物語サイトより
[ 出典 ] 星野リゾート公式サイトより
[ 出典 ] 金沢21世紀美術館公式サイトより
【 奈良市 】
奈良市は、日本の古都として、世界遺産の東大寺・興福寺・春日大社などの歴史的建造物を中心に、観光地としてのブランドを築いてきました。公園内を鹿が自由に歩き回る光景も人気で、多くの観光客がその雰囲気を楽しんでいます。奈良は、日本文化の源流に触れられる場所として評価され、特に歴史や文化への関心が高い旅行者から支持されています。また、京都や大阪からのアクセスが良く、関西エリアから気軽に訪れやすい点も大きな強みとなっています。
● 奈良市は古都として、東大寺・興福寺・春日大社などの世界遺産を中心に観光ブランドを築いている。
● 鹿が自由に歩く環境が特徴で、観光客との触れ合いが人気の体験になっている。
● 日本文化の源流に触れられる場所として評価され、歴史や文化に関心の高い層から支持されている。
● 京都・大阪からアクセスが良く、関西エリアから気軽に訪れやすい点が強み。
● 歴史的資産と独特の文化体験が組み合わさり、安定した観光地としての魅力を保っている。
【 箱根町(神奈川県) 】
箱根町は、温泉地としての長い歴史をもち、特に関東圏から多くの観光客が訪れる人気のエリアです。豊かな自然に囲まれた環境に加え、富士山を望む温泉宿や美術館、遊覧船など、楽しみ方の幅が広いのも魅力です。箱根登山鉄道やケーブルカーでの移動自体が観光体験になり、訪れる人に新しい発見をもたらしています。また、芦ノ湖周辺ではスポーツイベントや自然景観を楽しむことができ、幅広い層の旅行者を引きつける要素になっています。
【 白馬村(長野県) 】
白馬村は美しい山岳風景や温泉など、自然の魅力を最大限に活用した観光資源の充実も特徴です。 長野オリンピックの遺産として、施設や設備が整っており、屋内のスポーツイベントも頻繁にさらに、外国人観光客の施設やサービスが充実していて、英語対応の宿泊施設やレストラン、ガイドツアーなどが整備されています。これにより、リピーターも多く白馬村は、地域資源を踏まえつつ、インバウンド観光にも対応した柔軟な観光戦略で成功を収めています。
● 箱根町は歴史ある温泉地で、特に関東圏からの観光客に高い人気がある。
● 自然に囲まれた環境や、富士山を望む温泉宿・美術館など多彩な観光資源が揃っている。
● 箱根登山鉄道やケーブルカーといった移動手段自体が観光体験として楽しまれている。
● 芦ノ湖ではスポーツイベントや自然景観が楽しめ、訪れる人の満足度を高めている。
● 温泉・自然・文化体験が組み合わさり、幅広い層の旅行者を惹きつけている。
[ 出典 ] 白馬村公式観光サイトより
[ 出典 ] 白馬マウンテンリゾートサイトより
[ 出典 ] PR TIMESサイトより
■ 地域ブランディング・特産品での成功事例
特産品を中心に据えたブランディングの成功例としては、北海道のメロンや青森のりんごがよく知られています。これらの地域では、特産品の品質向上に継続して取り組み、その結果としてブランド価値が高まりました。観光と結びつけることで、「その場所で手に入れるから意味がある」という特別感が生まれ、観光客に強く印象づけられています。また、地元の農家や生産者との連携を深め、品質管理や産地としての取り組みを強化することで、地域の特産品が全国的なブランドへと育っていきました。
【 讃岐うどん(香川県) 】
香川県は「うどん県」というユニークなブランディングで注目を集め、讃岐うどんを全国的な特産品として定着させました。製麺体験やセルフ形式の店舗など、食べるだけでなく体験として楽しめる点も観光資源として活かされています。また、讃岐うどんをテーマにしたPR活動やイベントを積極的に行い、地元の食文化を分かりやすく発信してきました。その結果、「うどん巡り」を目的に訪れる観光客も増え、讃岐うどんは地域の象徴として強いブランドを築いています。
● 香川県は「うどん県」という分かりやすいブランディングで全国的な認知を高めている。
● 讃岐うどんを特産品として定着させ、地域の代表的な魅力として発信している。
● 製麺体験やセルフ式うどん店など、体験型の観光資源としてもうどん文化を活用している。
● PR活動やイベントを積極的に行い、地元の食文化を幅広い層に届けている。
● 「うどん巡り」を目的に訪れる観光客が増え、讃岐うどんがブランドとして確立している。
[ 出典 ] 香川県公式サイトより
[ 出典 ] うどん県旅ネット公式サイトより
【 松阪牛(三重県) 】
松阪牛は、日本を代表する高級和牛として広く知られ、国内外から高い評価を得ています。三重県では、松阪牛の品質管理を徹底して行い、その柔らかさや豊かな風味が多くの人に認められています。地域のレストランや宿泊施設では松阪牛を使った料理が提供され、訪れる人に特別な食体験を届けています。また、「松阪牛まつり」などのイベントを通じてブランドの認知向上にも取り組んでいます。松阪牛は、高級和牛ブランドとして多くの観光客を引き寄せ、地域経済を支える大切な特産品となっています。
● 松阪牛は日本を代表する高級和牛として国内外で高く評価されている。
● 三重県は品質管理を徹底し、柔らかさと風味の良さでブランド価値を築いている。
● 地元のレストランや宿泊施設で松阪牛料理が提供され、特別な食体験として人気を集めている。
● 松阪牛まつりなどのイベントを通じて、ブランド認知の取組みが行われている。
● 高級和牛ブランドとして観光客を呼び込み、地域経済を支える重要な特産品になっている。
【 博多明太子(福岡県) 】
博多明太子は、福岡を代表する特産品として全国で親しまれています。もともとは朝鮮半島の料理をベースに、唐辛子や味付けを日本の食文化に合うよう工夫して育てられたものです。地元のお土産店や飲食店で販売されるだけでなく、観光客が明太子づくりを体験できるプログラムも行われています。また、明太子を使った創作料理や、ラーメンなど地元グルメとの組み合わせも人気です。博多明太子は、地域の食文化を豊かにし、観光業を支える大きな存在になっています。
● 博多明太子は福岡を代表する特産品として全国的に広く知られている。
● 朝鮮半島の料理を基に、日本の味に合うよう工夫して発展してきた背景を持つ。
● お土産店や飲食店での販売に加え、明太子づくりを体験も展開されている。
● 明太子を使った創作料理やラーメンとの組み合わせが地元グルメとして人気。
● 地域の食文化を豊かにし、観光業を支える重要な存在となっている。
[ 出典 ] 博多の魅力サイトより
[ 出典 ] 霧島酒造株式会社公式サイトより
【 静岡茶(静岡県) 】
静岡県は、日本一の茶産地として知られ、静岡茶はその品質の高さから海外でも評価されています。緑茶は日本の伝統的な飲み物として長く親しまれており、静岡茶の豊かな風味は多くの人に支持されています。観光客は、茶畑の見学や茶摘み体験、お茶を使ったスイーツなどを楽しみながら、茶文化と地域の魅力に触れることができます。茶産業を軸にした観光ツーリズムは静岡の経済にも大きく寄与しており、静岡茶は地域を象徴する存在として重要な役割を担っています。
● 静岡県は日本一の茶産地として知られ、静岡茶は品質の高さから海外でも評価されている。
● 緑茶は伝統的な飲み物として人気があり、静岡茶の豊かな風味が多くの人に支持されている。
● 茶畑見学や茶摘み体験スイーツなど、観光客が茶文化を体験できる機会が充実している。
● 茶文化を学びながら地域の魅力に触れられる観光コンテンツが多い。
● 茶産業を中心とした観光ツーリズムが経済に大きく貢献し、静岡茶はその象徴的となっている。
【 淡路島タマネギ(兵庫県) 】
淡路島は、甘くて柔らかいタマネギの産地として広く知られています。なかでも糖度の高さが特徴で、「淡路島タマネギ」というブランドが全国的に認知されるようになりました。地元の飲食店では、このタマネギを使った料理が多く提供され、訪れる人の楽しみになっています。また、タマネギの収穫体験やタマネギをテーマにしたイベントも開催され、観光資源としてもしっかり活かされています。こうした取り組みにより、地元農産物のブランディングが進み、淡路島タマネギは地域の魅力を伝える特産品になっています。
● 淡路島は甘くて柔らかいタマネギの産地として全国的に知られている。
● 糖度の高さが特徴で、「淡路島タマネギ」というブランドが確立されている。
● 地元の飲食店ではタマネギを使った料理が多く提供され、観光客の楽しみになっている。
● 収穫体験やタマネギをテーマにしたイベントが行われ、観光資源としても活用されている。
● 地元農産物のブランディングに成功し、特産品として重要な役割を果たしている。
■ 地域ブランディング・イベント開催による成功事例
地域イベントを活用した成功例としては、青森の「ねぶた祭り」や徳島の「阿波踊り」がよく知られています。これらのイベントは、地域の伝統文化を観光資源としてうまく活かし、多くの観光客を引きつけています。観光客だけでなく、地域の人々が積極的に参加することで一体感が生まれ、街全体が盛り上がる点も大きな特徴です。地域が主体となって取り組む姿勢が、観光の活性化につながり、イベントの価値を高めているといえます。
【 ねぶた祭り(青森県) 】
青森県のねぶた祭りは、東北を代表する夏の伝統行事として広く知られています。毎年8月初旬に開催され、武者人形や歴史上の人物を題材にした巨大な「ねぶた」が街を練り歩きます。約300万人もの観光客が訪れ、地域経済にも大きく貢献しています。伝統文化を観光資源としてうまく結びつけており、地元の職人が手がける迫力あるねぶたは多くの人を惹きつける魅力になっています。さらに、国の重要無形文化財に指定されたことで、国内外からの注目が高まり、観光誘致にもつながっています。
● ねぶた祭りは東北を代表する夏の伝統行事として広く知られている。
● 毎年8月初旬に開催され、巨大な武者人形などを描いた「ねぶた」が街を彩る。
● 約300万人が訪れる大規模な祭りで、地域経済への貢献度が高い。
● 地元職人が制作する迫力あるねぶたが大きな魅力となり、多くの観光客を惹きつけている。
● 国の重要無形文化財に指定され、国内外からの注目と観光誘致につながっている。
【 札幌雪まつり(北海道) 】
札幌雪まつりは、北海道の冬を代表するイベントとして毎年2月に開催されています。大通公園を中心に巨大な雪像や氷像が並び、そのスケールと美しさを楽しみに、国内外から200万人以上が訪れます。雪や氷を使ったアート作品は札幌の冬の魅力を象徴する存在となっており、観光資源としても大きな役割を果たしています。また、国際雪像コンテストや多彩な催しも行われ、地域全体がにぎわう時期でもあります。こうした取り組みにより、地域経済への効果も大きく、札幌の冬の魅力を世界へ発信するイベントとして定着しています。
● 札幌雪まつりは北海道の冬を代表するイベントで、毎年2月に開催されている。
● 大通公園を中心に巨大な雪像・氷像が展示され、国内外から200万人以上が訪れる。
● 雪や氷を使ったアート作品が冬の札幌を象徴する観光資源として注目を集めている。
● 国際雪像コンテストや多彩な催しが行われ、街全体がにぎわうイベントとなっている。
● 地域経済への効果も大きく、札幌の冬の魅力を世界に発信する取り組みとして定着している。
【 三社祭(東京都) 】
東京浅草の三社祭は、毎年5月に行われる浅草神社の例大祭で、江戸の伝統文化を色濃く残す行事として知られています。地域全体が盛り上がるこの祭りには、毎年約150万人が訪れ、多くの人でにぎわいます。浅草の歴史を背にしながら、地域の連携や文化発信にもつながっており、東京を代表する観光資源になっています。江戸時代から続くこの伝統行事は、観光誘致と地域活性化に大きく貢献している点が特徴です。
● 三社祭は浅草神社の例大祭で、江戸の伝統文化を受け継ぐ代表的な行事。
● 地域全体が一体となって盛り上がり、毎年約150万人が訪れる大規模な祭り。
● 浅草の歴史背景と結びついた文化発信が行われ、観光客に地域の魅力を伝えている。
● 東京を代表する観光資源として高い認知を持ち、多くの旅行者を惹きつけている。
● 江戸時代から続く伝統行事が、観光誘致と地域活性化に大きく貢献している。
【 大阪天神祭(大阪府) 】
大阪天神祭は、日本三大祭りの一つとして知られ、毎年7月に大阪天満宮で開催されます。1000年以上の歴史を持ち、花火や船渡御など華やかな行事が祭りを彩ります。特に船渡御と花火の組み合わせは迫力があり、多くの観光客を魅了し、毎年100万人以上が訪れます。地域の商業や観光を盛り上げるだけでなく、歴史と都市の風景が重なる独特の雰囲気が、大阪ならではの魅力として注目されています。
● 大阪天神祭は日本三大祭りの一つで、毎年7月に大阪天満宮で開催される。
● 1000年以上の歴史を持ち、花火や船渡御など華やかな行事が特徴。
● 船渡御と花火の迫力ある組み合わせが観光客を惹きつけ、毎年100万人以上が訪れる。
● 地域の商業や観光を活性化し、街全体のにぎわいを生み出している。
● 歴史と都市風景が融合した雰囲気が、大阪ならではの観光資源として注目されている。
【 大曲の花火大会(秋田県) 】
大曲の花火大会は、全国の花火師が技を競う「競技花火大会」として、毎年8月に秋田県で開催されています。技術力の高さと美しさが評価され、全国的に知られた大会で、約80万人が訪れる大規模なイベントです。昼花火や音楽と合わせた花火など、独自の演出が多く、秋田県の観光資源として大きな存在になっています。全国から花火ファンが集まることで地元経済への効果も大きく、地域住民との連携によって運営がスムーズに行われている点も特徴です。
● 大曲の花火大会は全国の花火師が競う「競技花火大会」で、毎年8月に秋田県で開催される。
● 高い技術と美しさで全国的に知られ、約80万人が訪れる大規模イベントとなっている。
● 昼花火や音楽と合わせた花火など、独自の演出が特徴で観光資源としても重要。
● 全国から花火ファンが集まり、地元経済への貢献度が大きい。
● 地域住民との連携により、運営が円滑に行われている点が成功の背景にある。
■ まとめ
成功する地域ブランディングには、その地域らしさをきちんと引き出し、分かりやすく届けることが大切です。目標を整理し、地域資源をどう活かすかを考えたうえで戦略を組み立てることが鍵になります。住民との連携やデジタルツールの活用も、今のブランディングには欠かせない要素です。観光地・特産品・イベントなどの成功事例から学びつつ、自分たちの地域に合った方法を選び、取り組みを積み重ねていくことで、地域の未来により大きな可能性を生み出すことができます。
株式会社チビコ
今田 佳司 (ブランディング・ディレクター)
ブランド戦略とコミュニケーションデザインを掛け合わせることで、企業や商品などのブランド価値の向上や競争力強化に貢献。数多くのブランディングを手がける。
【 ご質問、お打合せ希望など、お気軽にお問合わせください。】
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